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旅の末 また大川に 巡り合う

ヒトは言葉でモノを考える。ヒトをヒトたらしめているのは"言葉"だ。しかし命の本質は言葉ではない。もっと普遍的なものが命の中にはある。命を命たらしめているもの・・
タオは、これを五情と云う。喜・怒・哀・楽・欲であると。五情に言葉は無用である。犬も猫も、鳥も、須らく生ける者には言葉がなくとも喜・怒・哀・楽・欲はある。
今朝、朝一番に店の開店準備をしながら、ドアの傍にある百合の香りに衝撃を受けた。プルーストのマーマレードのように、僕は百合の花の"五情"を思い浮かべたのだ。
精一杯全身全霊で百合の花は命を全うしている。そこに死を憂う惑いはない。実は人もまた、同じように唐突に来て唐突に逝く。 大団円なく枯れ落ちる。しかしそれでも精いっぱい生きる。香りは・・佇む姿は、生かされていることの感謝の心だと思った
笑って逝くか・不平不満不安を抱えて逝くか。人生も秋に入ると、これが一番大事な己の在り方になる・・何よりもかによりも「素直に明るく日々生きる」ことが、やはり一番大事なことではないか。
そう思って鳥肌が立った。俺は、そんな単純なことを忘れていないか・・
夢見て挫折して 夢見て挫折して
それでも二つの天使は残せた。僕を支えてくれる妻と子供たちの愛に感謝する。
そして今、共に戦ってくれている仲間たちの真摯な情熱に。
早春の朝、店の前のテラスに座りながら、システム手帳の中にいつも忍ばせてあるnyc時代の子供たちと妻の写真を見つめていたら涙が止まらなくなった。
旅の末 また大川に 巡り合う

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無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました