見出し画像

【6/17】名古屋まつり郷土英傑行列コースを毎日歩く 『人形はなぜ殺される』(高木彬光)

6月17日のウォーキングコース
若宮大通(7:45)~大津通北上~栄交差点~伏見~納屋橋~笹島交差点~名古屋駅ミッドランドスクウェア前(8:25)

 今日もお休みで、昨日と同様朝9時までに帰宅しなきゃいけなかったので、朝早くからウォーキング出発です(苦笑)。また孫二人が発熱のため、娘と子供クリニックに連れていくことになったんです。何でこんな時期に?って思いましたが、保育園では結構休む子がいるそうです。

 先日、『人形はなぜ殺される』(高木彬光)を読了しました。時代は1955年、東京駅から西に向かって夜行列車(寝台車)が何本も運行されてる時代です。実際に事件にかかわったのは「月光」「銀河」だけでしたが、他にも「つばめ」「玄海」「阿蘇」・・が運行されてるという。鉄道ファンならうれしくなってしまう時代でした(笑)。


 人形の首が切り落とされた後に実際の人間の首なし死体が発見される、人形が列車に轢かれた後に実際の人間が別の列車に轢かれる、といういわゆる「見立て殺人」が行われます。これを解決するのが、『明智小五郎』『金田一耕助』に続く名探偵『神津恭介』です。東大出身の法医学者で6か国語堪能というなかなかチートな(?)設定です。しかし、彼でも3人目の殺人は防げませんでした(4人目は何とか防ぎました)。
 正直な話、中盤で怪しげな行動をとる人がいたので(!)犯人の目星はついてしまいました。しかし、トリックに関してはなるほどと思わせるものが多く、今では「古典的」とされるものもありました。それを読めただけでも価値があったと思います。

 あと第二の殺人が起きた舞台が『興津』だったことが良かったです。今の人はあまり知らないと思いますが、『興津』はかつて最後の元老「西園寺公望」が隠遁されていた地で、首相交代の際は特別列車で上京して天皇に具申していました。これは『昭和天皇』(福田和也)とか『昭和天皇物語』(能條純一)で描かれてましたね。
 また、容疑者の一人が『匿名組合』の運営者というのも時代を感じます。『匿名組合』は大学で商法の授業で聞いた覚えがありました。今で言う「ファンド」のことで、当時でも「そのまま破綻したり代表者が行方をくらましたら、出資者は一切保護されない」として危険視されていた、なんて知るのも興味深いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?