カーネルなんとかという仏がいた。

 
J soul brothersが五代目になっている頃には、きっとまともな大人になっているであろう。いやきっとなってる。

 
 
どうも小松です。

 
私は現在訪問リハビリで様々な方に関わり、立位や歩行がいわゆる病気や怪我をする前とは違う、通称、異常なパターンと呼ばれるものに支配された方を少しでも良い方向に変えようと奮闘する毎日です。

 
 
そんな訪問に従事する運命を
背負った者にとっての最大の敵

それは、

 

 
 
 

尿意です。 

 
 
 
 
もうそれは脅威です。

 

 
玄関を開けたら、そこにお腹を空かせたヒグマが僕にかけるためのハチミツをもって、笑顔で待っているくらい脅威です。

60に迫ろうとしているうちのおかんが、急にジムに加入し、紫色のレオタードを着てエアロビを笑顔で踊っちゃうくらい脅威です。

 
 
「明日から乳首を3つにしてやろう」と超おせっかいな神様が、メリットが1つもない僕じゃない誰かが面白半分で頼んだ願いを叶えてくれるくらい脅威です。

 
 
 
 
脅威ではなく、今日は尿意の話だ。

 
 
皆さんも一度は経験したことがあるだろう。膀胱から聞こえる最後の雄叫びを。
 
  
 
 

 
「んもぅぅーーーげんかいだよぉぉぉおおおおーーーーーーーーーーーーーーーしゃゃゃんんんーーびゅゅぅぅうううーー」

という声を。
 
 
 
 
 

PM 15:04 雨。


ちなみに今私は、カーネルなんとかさんとかいう、この店の目玉商品を開発したにも関わらず、雨の日も風の日も外に立たされているという、そこそこ激し目の可愛がりを受けているお店で一息ついている。

 
 
 
さ、さぼってるわけではなく遅めのランチタイムです。
 
 
 
 
というか、僕は基本1日1食、1日1善をモットーに生きている。

 
 
 
そのため本来はお昼は食べないし、毎日電車で会うキレイなおねーさんに会釈をするという、非常に自分にとって都合の良い行動を1善とカウントしている。

 
 

 
では昼を食べない私がなぜカーネルサンダーなんとかさんが屋外に放置されているお店にいるのか。
 
 
 
それは
 
 
 
 
もう、トイレ目的以外の何者でもない。
大きな面積のお肉の匂いが漂うトイレだ。
 
 
 
 
 

それは思い出すこと25分前、車で次の訪問先へと向かっている車の中のことであった。

 
 
マイ膀胱が少し、気恥ずかしそうに

「旦那さま、ぼ、僕ちょっぴり心配だよ」

 
 
とアピールしてきた。

 

 
事態を甘く見ていた私は、その声を無視して車を進めました。

 
 
 
 
しかし、その判断は後悔に変わります。
途中で限界が近づいてきました。

マイ膀胱が旦那さま(私)に無言のプレッシャーをかけてきました。

その時はすでに

僕 < 膀胱

 
 
 
という力関係が、もう成立していました。

 
 
 
 
車でするわけにはいかない!

 
 
だって他のスタッフも入れ替わりで乗るやつだから!

 
 
もしあかんかったら、

僕の恥骨結合付近にある、象さん的な形状をした何かから、黄褐色をした水状の物体が、

僕のパンツ→ズボン→車のシート→車と

もう陸上の日本チームの100m✕4のリレーばりの連携をしてしまうことだろう。

 

 

 

そうなったら、
 

そうなったら
 

いつも水筒に入れて訪問時に車に置いてあるコーヒーでも派手にぶちまけて、手が滑ったってことしにて車ごと内装クリーニングに出してなかったことにしてやるんだからっ!

 
 
 
ともう我慢するのを諦めかけてコーヒーの入っているボトルに手を伸ばそうとしたその時
 
 
 

 
 
あ、
 
 
 
 
おまえだったのかコーヒー。てかこーしー。というかしーこー。

だから尿意に関係あるのか、と妙に納得した。

 
 
おまえのせいだったか。
 
 
 
おいしいから麦茶ばりにガブガブ飲んでいたからか。 
 
いつもは睡魔から守ってくれるのに。

麦茶みたいに扱ってごめん。

 
 
コーヒーの下克上とともに、私はもう一つの事件に気づいた。
 
 
 
 
仕事ではくズボンを新調していたことを。
 
 
 
1日1食のおかげで体重が12kgほど落ちた私は2インチほどズボンが細くなり、せっかくならオシャレにしようと
 
 
 
好奇心からスキニーと呼ばれるいわゆるデブはその門を叩くことすら許されない禁断のサイズに挑戦していた。
 
 
 

確かにスタイルは多少なりともよくみえる。短い脚も目の錯覚か5cm程度伸びたようにもみえる。仕事にもオシャレって大事じゃない?気分も上がったほうが結果、利用者さんにもポジティブになりそうじゃない?と思ってやまなかった。
 
 
 
しかし、仕事で履いてはいけなかった。
もうデメリットしか見当たらない。

ウエストもジャストになり、さらに運転姿勢はもっとも下腹部をいじめちゃう姿勢だ。

 
これにより私のスキニーパンツの認識は
 
 
 

 
オシャレ から オシッコ に変わった。
 
 
 

そのとき私の膀胱は
 
 
 
 
冬の寒さ ✕ コーヒー ✕ スキニーパンツ ✕ 運転姿勢

というm-floも真っ青なスーパーコラボレーション、スーパーミュージックステーションフューチャリング何とかのおかげでたちまち限界を迎えることになった。

 
 

私 <<<< 膀胱
 
 

 
 
車のナビでコンビニらしきマークを探すも、今は愛知県の大都市部ど真ん中。あったとしても駐車場もなく、通り過ぎるしかなかった。

 
もうナビの期待させる感ったらひどい。車停められるコンビニだけ出してくれないのか。その気にさせる癖にデートに誘うと「今日は友達と会う約束が…ごめんね(´;ω;`)」って4回連続でスルーされるくらいひどい。

 
 

もうスキニーパンツ脱いで運転したい。

 
いっそのことパンツも脱いだら最悪濡れるのは車のシートだけで済む。

 
 
でもそうするとコンビニに着いた時に、パンツを脱いでいることを忘れて、笑顔でコンビニ店員に生まれたての下半身をさらすことになる。

 
やっぱり脱ぐのは辞めよう。
 

 
 

もう諦めかけて尿道括約筋におつかれーと言おうとした。

 
 
 

 
 
あった。
 
 
 
 
砂漠のオアシス。
 
 
 
よいこの味方。
 
 
 
夜のお伴(おとも)

 
 
カーネルサンダースなんとかとかいうおじさんが見えた。

 
 
 
もうそれは創始者なのに雨ざらしのおじさんではなく
 
 
 
 

 
仏像に見えた。 
 
 
 
 

後ろから多少後光が見えた。多分。
 
 


 
もはやカーネルサンダーライガーと呼ばざるを得ない。 
 

 
すぐさま車を駐車場に入れ、自動ドアを開けた。

どうみても売れ残ったチキンを食べている確率が、統計学的にも有意に高いであろう店員が、待ち構えていた。

 
事情を説明し、客が本来果たすべきであるお肉の注文よりもトイレを借りる権利を勝ち取りトイレにかけこんだ。

 
 
 
 
グッバイ、にょうい。
 
 

 
スッキリした私はサンダーライガーに尊敬の念をいだかざるを得ず、目の前に肉が二個並んでいる。

 

終わり。