男子バレーの凄さ

先日見事にパリオリンピックの切符を獲得した男子バレーについて、なぜここまで強くなったか、個人の見解を交えながら振り返っていきます。

強くなった理由①サーブ力

まず第一に以前の日本と比べて強力になったのがサーブだと感じています。
思えばワールドカップバレー2019でのオポジット西田選手の6連続ブレイクも衝撃的で、加えて石川選手や高橋藍選手のアウトサイドヒッターのビッグサーブ。
高橋藍選手に関してはショートサーブも驚異的。
それだけではなく、セッター関田選手のハイブリッドサーブ、何より今大会はセンター陣のジャンプフローターでも得点を重ねたり、相手を崩して連続得点に繋げていました。

今までも、清水選手や越川選手などビックサーブやテクニックサーブを打てる選手はいたが、スタメン全員が連続得点を生むことのできるサーブを持っている状態は歴代でも類を見ないと思います。

身長が低い日本が戦うためには、まずサーブで崩すことはこれからもとても重要な戦術になってきます。

サーブで崩し、サイドにトスを絞りブロックでコースを絞ってレシーブで上げて決めていく、このスタイルが日本の強さであり、今の日本が強い理由としてサーブ力は欠かせない要素です。

強くなった理由②繋ぎの精度

レシーブが乱れても、誰がトスを上げても、スパイカーが強打で返せる割合がとても高いと思います。

実際、OQTのスロペニア戦でも小野寺選手がワンハンドでワンハンドでトスを上げて、高橋藍選手が決めた選手が話題になりました。

レシーブが乱れても、スパイカーの選択肢が複数あるトスをセッター以外でも上げていけることが、チームの強みであると感じます。

また、古くはフランスのヌガペト選手やポーランドのクビアク選手が得意としていたフェイクセットを日本のお家芸としており、石川選手や高橋藍選手だけでなく、控えの大塚選手や富田選手、そして現役大学生の甲斐選手までがOQTでフェイクセット、もしくはツーアタックを披露しました。

流れを引き寄せるビッグプレーであり、ブロックを振ることで決定率も非常に高い攻撃です。

また最終戦のアメリカ戦では、リベロの小川選手のジャンプトスから、オポジットの宮浦選手が決めまくっており、本当に誰が出ても繋ぎの精度が高く安定したプレーを魅せてくれます。

強くなった理由③石川選手と高橋選手の存在

どの選手もすごいことは明々白々ですが、やはりこの2人は別格だと思います。
石川選手は言わずもがな、キャプテンとして引っ張りましたが今大会の序盤は苦しかったでしょう。
昨年は世界選手権のフランス戦で大事な最後の得点でミスをすることもありましたが、今年はネーションズリーグ で大事な得点を決めまくり、特にイタリア戦の2セット目最後の得点を決めた、関田選手と石川選手の阿吽の呼吸に驚愕しました。

しかし今大会の序盤は腰の怪我もあり、大事なところで決めれないだけでなく、ミスをするシーンもありました。
そんな時に頼りになったのが高橋藍選手。
石川選手が不調の中、安定したレシーブとミスの少ないプレー、そして大事なところでのサーブやスパイクでの得点は大黒柱のようでした。

石川選手は尻上がりに調子を上げていき、特にスロベニア戦では、石川選手の凄まじさをまじまじと見せつけてくれました。
そして高橋蘭選手は大会を通して安定したプレー見せており、この2人がいるからこそ、序盤に走られても追いつき追い越せるんだと思います。

他の選手も間違いなく凄いですが、日本に安心感と安定感をもたらしているのは間違いなくこの2人だと思います。

最後に

このOQTは選手や監督、スタッフやファンにとって苦しい時間がありました。
それを乗り越えて切符を手に入れてくれた選手たちに改めておめでとうとお疲れ様を言いたいです。

そして、、、
関田選手の力に間違いなくなってくれた故 藤井選手。
神様が仕組んだタイミングなのかというぐらい、最適なタイミングで藤井選手のテレビが関田選手に届き、関田選手の重荷を一緒に背負ってくれた、軽くしてくれたんだと思います。

藤井選手だけでなく、苦しい時代でも必死に食らいついていった越川選手や清水選手、福澤選手、柳田選手・・・数えきれないバレーボールに本気でぶつかってきた選手たちのおかげで今があると思います。

パリオリンピックは今のチームの集大成になると思いますが、金メダルを狙える最高のチームです!
選手は海外リーグ、Vリーグ、大学リーグに戻っていきましたので、各地での戦いを楽しみにしていきたいです!

選手、関係者の皆様本当にお疲れ様でした!!!


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