パイの実

別れてから、三年。

早いようで長いような、やっぱり長すぎたような気もしないくらい
ことばで綴るにはちょうどいい時間だったと思う。

わたしの価値なんて、、って思ってばっかりだった。
誰にも必要とされてないし、必要とされても使いきったらそれで終わり。充電すれば、また回復するのにやっぱり新しいものに目移りする。

そりゃそうだよな、、取り柄なんて何もないし見た目も全然イケてないし華奢じゃないしましてや胸もない。どこにでもいそうで、どこでもいないつまらない女。

尽くしても尽くしてくれなきゃ冷めてしまう。
夢だったのか、、と自分に言い聞かせてまた一人ぼっちの日常に戻る。一週間前の日常を取り戻すには3日もあれば十分だ。一人は当たり前で、誰かといたのは夢だったから。

パイの実をわざわざ買って食べれるくらい、わたしもどうでも良くなった。むしゃむしゃ食べている。
ファミリーパックを買ってひとり占めして食べている。文句も言われないし、ケンカにもならない。

久しぶりに彼氏と呼べるひとが出来た。
将来のこと考えてもいいかなと思えてきたのは、付き合って最初に起こる生理的現象なのかもしれないから大ごとにしないでおくね。
でも、彼氏はアップデートしていく。
どんどんいいものしかとりいれない
その時に会った最上級と付き合うスタンスは何年経っても変わらない。

いま、わたしが求める条件をひとつだけ譲れないものとつけるなら「大切にしてくれるひと」だ。
大事に大切にしてくれていることは、目には見えないけど心には伝わってくる。じーんと温めてくれているような感じかただ。

今ならパイの実分けてあげる心の広さはあるよ。

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