続ける理由

私は音楽を勉強している。

昔、「君はぼくが諦めたころにひょいって良くなるよね~ははは」っておっとりした先生に言われたことがある。

君の性格はおっとりしててすごく好きなんだけど、楽器を持つと性格をかえないといけないんだよみたいなことを言っていた。当時、小学生か中学生だったわたしは、そんなにおっとりしてるかな~先生のほうがのんびりだけどな~なんて思いながら、その言葉を流していた。

そして何十年たった今もまだ音楽を続けているのだけど、今日、今の先生(当時とは違う先生)にも「なぜすぐもとに戻るんだ、僕はもう言う気がなくなるよ」って言われてしまった。その時やばいって思うのと同時に、ふと昔先生に言われたさっきの言葉を思い出した。

あのころより成長したし、もっとこうしたいとかの欲も出てきてるし、演奏の感じも性格も確実に変わったはずなのに、もしかして同じこと言われてる…?

根底の性格って変わらないんだなって冷静に思う自分と、このままじゃ嫌だ!もう同じこと言われたくないって恥ずかしがって、悔しがってる自分が心の中にいた。

どうしよう、どうしたらいいのかな。練習を怠けているわけじゃないのに、なんでこうなるかなぁ。そもそもなんで私は音楽を続けているんだろ。

音楽の世界ってステージでかっこよく演奏して、素敵に見える。

「へぇ~音楽してるんだ、優雅だね~。すごいね~」なんてまわりから言われたりするけど、その裏でみんな毎日何度も同じところを繰り返し練習したり、地味なことを根気強く続けている。たった数十分、数時間のステージのために…

本番は一発勝負だから、その一発のために毎日何時間もかけて練習を重ねる。

なんて、はかない世界なんだろう。すごくコスパは悪いけど、私たちはその一瞬のために人生をかけてる。その一瞬で人は癒されたり、感動したり、または不安になったり、心動かされる。

あれ、なんかすごく尊いものを私は勉強しているのかもしれない。目に見えないけど、内側で感じることのできるもの。

なんかレッスンの後で落ち込んでたけど、いますごく練習したくなった。そんな尊いものに毎日触れて、自分で表現できるってなんかすごく素敵なことな気がしてきた。

だからわたしは今も音楽を続けているんだ。

文章はすごくまとまりないけど、わたしの頭は今整理されてきてる。

ありがとう。頑張れ自分。



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