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これから絵を描く人たちはNFTアートから始めると良いと思う。

これは「僕が変わらねば」という話です。

24歳の時に絵描きになろうと決めて、ちょうど20年。積み上げてきた経験もあって、大きくはないけれど誰かにお伝えできる実績もそれなりにあります。だから、これから画家やイラストレーターを目指す方々に何らかのアドバイスをする機会もあって、「こうすると良いよ」「こう考えるといいよ」というお話もしてきました。

でもですね。それが覆るような人たちとお話する機会がありまして僕はこれまでの自分の経験をそのまま「見本」のように後進の方にお伝えすることをやめようと思いました。そのくらいのパラダイムシフトが必要だな、と。

まずは結論からいきます。

NFTアートへの取り組みは「描く」「買ってもらう」「続けていく」のすべてを学ぶことができる

まず今国内NFTアートのメインでトップクリエイターをされている方々が20代だというところは注目するべきところでしょう。高校生で参加されていることも沢山いらっしゃいます。僕の世代は少数派じゃないでしょうか。

まずは「描く」について

いわゆる「美少女イラスト」や「ドット絵」「ゆる絵」が目立つので「軽い市場」だとか「アートじゃない」とか思われる方も多いでしょう。でも、ご存じでしょうか、彼らのほとんどは「我流」で勉強して絵を描いているんですよ。20代そこそこで、あれだけの描き込みや色彩を我流で描けるようになるってすごいですね。同年齢で僕にはそのレベルの画力はありませんでしたから、本当にすごいことなんです。

タブレットやアプリなんかの作画環境が整っていることもあると思います。でも、彼らのほとんどがYoutubeと本から勉強していることにビックリしました。美大や専門学校で本格的に勉強をしてきた、とは限らないんですよね。あ、これわかります?美術教育の根幹ゆるがしていると思います。

まぁ、そこまではデジタルネイティブなら当然?みたいな「時代」のせいにすることも可能でしょう。でも続きがあるんです。

つぎに「買ってもらう」について

描き手の抱える大きな課題の一つに「セールス」があると思います。絵を売るにはプロモーションと営業が必須条件ですよね。そのために自分や作品の説明ができなければならないし、今の時代であれば、Webサイト運営はもちろん、SNS運用は必須です。一昔前だと、イラストの売り込みであれば広告代理店、デザイン事務所、出版社への直接持ち込みが主流でしたが、これもだいぶ変化してきました。画家の場合であれば、グループ展などに参加しながら画廊とのつながりをつくって、個展をさせてもらえるようにしていく感じでしょうか。

ここで「絵だけを描いていたい!」っていう描き手はかなり振り落とされます。

一方で、NFTの前線で活躍されてるクリエーターさん達の多くはハードルをほんの数ヶ月で乗り越えている、といっていいでしょう。専門用語を省いたイメージの話で言うと、NFTの掲載場所は展示即売ができるギャラリーと考えるとわかりやすいです。プロモーションの場はTwitterとTwitter内のスペース(音声配信機能)、そこにコミュニティとしてのDiscordという環境が加わります。NFT界隈は新規参入を歓迎する空気があるので、初心者に丁寧にやり方を教えてくれる人たちばかりです。

描く→展示をする→告知をする→宣伝をする→買っていただく

ここまでのプロセスをパッケージして、描いた作品の分だけ繰り返し経験することができます。これ、すごくないですか?リアルの世界であれば、まずはグループ展からスタートするわけですけれど、例えば学生のうちに何回同様のパッケージを経験することができるでしょうか。

最初は作品の説明なんかうまくできませんよ。でも、描き手の話に関心をもって、質問してくれて、言語化する機会が市場そのものに存在するからこれができるわけです。これはもちろん「買い手」いわゆるコレクターさん達にもメリットがあるからこそ成立しているわけです。彼らは有望な新人を発掘する機会を同時に作っているわけですね。

最後に「続けていく」について

絵描きを続けていくことはとても難しい、という前提については疑問を挟む方はすくないはずです。売上はもちろんその要因になりますが、モチベーションの維持が一番の課題です。

絵画は売れたらその作品はそこでおしまいです。よっぽど画廊やコレクターに恵まれてない限り、その後その作品がどうなっていくのかはわかりません。疲れたらいつでもやめることができることが画家という職業でもあります。

NFTの場合、販売した作品がその後コレクターさんによって転売(2次流通)されていきます。その履歴が全てネットワーク上に誰でも見られる状態で記録されていく、というのが特徴です。

一度販売した作品がその後も成長し続けられるのですね。販売する場にもよりますが、転売されるごとにロイヤリティが作家に入るシステムを付与することもできます。

活動をやめてしまうと、もちろん作品の価値はその後上がることはありませんが、継続して作家の認知や人気が上がっていけば、転売価格も同時に上がっていくことになります。それらが視覚化されるので、常に自分の活動を評価し、改善していけるっていうことです。

これがNFTならではの特徴です。自分の作品や活動の価値がわかりやすく数値化されるんですよ。ダメなら別の工夫をすれば良いわけです。だったら頑張れます。

NFTからリアルへ。リアルからNFTヘ。

NFT市場は、僕が絵描きとして20年かけて経験してきたことの「軸」になる部分を、本当に短期間で習得できるのだな、ということを痛感しています。今後はNFTで絵描きデビューして、リアルで活躍される方も増えていくでしょう。もちろん、リアルならではのハードルも沢山ありますから、最初は苦労することも沢山あるはずです。でも、彼らは絵が描けるだけの絵描きではなく、売ることもできる絵描きなので、あっという間にそんな課題はクリアしてしまうだろうな、と思います。

本格的に動き始めたら、ほんの数年でリアル市場の主流も置き換わってしまうだろうな、と思っています(今はまだ少数派。でも確実にこの流れは動き始めています)。NFTとリアル(NFT界隈では「フィジカル」と表現されるのが一般的です)にまだ隔たりがあるこのタイミングで、考え方を変えなければいけないですよね。

これまでの経験値はもちろん無駄にはなりませんが、それだけではすぐに「通用しなくなる」ことが確実なんだ、ということです。だから僕は変わります。


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