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ウィーンフィル獲ったどー!

これが笑わずにいられようか。いや、いられまい。この日のためにサントリーホールのメンバーになり、ミューザ川崎シンフォニーホール友の会に入ったのだから。

ウィーン・フィルハーモニー・ウィーク イン ジャパン 2024のチケットを無事取ることができた。サントリーホールとミューザ川崎シンフォニーホールの両方ともS席で。45,000円×2。ひゃ〜90,000円のコンサートチケット!と思うよね。ところがどっこい、オーストリアはウィーンに行くことを考えれば安いものなのです。

4/27(土)のサントリーホールメンバー先行発売開始は10:00。う……シフトは休みではない。でも遅番だから争奪戦には参戦できる!と策を練った。策と言ってもどこで購入手続きをするかということを考えるだけ。10:00は遅番の日に家を出る時間。最初は駅まで歩きながら購入しようかと思ったけど、購入できるまでにどれくらいの時間がかかるか分からないし、意識がiPhoneに集中してしまうので歩きながらは危ない。それならば駅のベンチに座って買えばいいと思い、地元の駅で購入しようと思っていた。

いや、待てよ。これまた購入できるまでに何分かかるかわからないし、遅刻はマズイ。いつもの時間の電車に乗ることを考えたら、極力動かないで集中して購入したい。ということで職場の下車駅のベンチで購入することにした。

当日の朝は電車の遅延があってもたどり着けるように早めに家を出て、15分前に職場の下車駅に着いた。ゴールデンウィークの初日とあって、駅のホームには親子連れや出かける人たちで溢れかえっている。そんな中、私はベンチの一番端に座って時を待つ。10分前、5分前とカウントダウンが迫るにつれ心臓の鼓動を感じるようになる。

1分前。指が震え始める。取れなかったらどうしよう……そんな不安が頭の中を占める。私が行きたいのは11/12の初日。マーラー 交響曲第5番が好きなのでぜぇったいに行きたい。五嶋みどりも聞ける。是が非でも11/12を取りたかった。

10:00。ついにその時間になった。更新ボタンを押すともうアクセス集中で繋がらない。ですよね〜みんな取りたいよね〜と更新ボタンを連打する。座席指定を試みてもアクセス集中で先に進めなかったり、購入できませんでした、もう一度やり直してくださいとエラーになったり、見て分かるほどに指の震えがブルブルと大きくなってくる。

このまま取れなかったらどうしようという不安が最大になり、座席指定を諦めS席に絞って購入を進めると、やっと購入しましたという文字とカード利用のメールが送られてきたので大きく息を吐いた。何度もマイページの購入履歴と購入確認のメールを見る。買えたよね、ね?ね!

それでも1階は取れず2階席になった。購入時間は10:04。体感では10分くらい格闘していた気がする。その後購入画面を見ると11/12は10分ほどで販売予定枚数が終了になった。恐るべしウィーンフィルと五嶋みどり。

ホッとすると口元が緩んでくる。駅のベンチで小さくガッツポーズをし一人ニヤニヤする私は相当に怪しい。本当は両手を天に突き上げたいほど嬉しかった。これで1つめのチケットはクリアした。残るは5/16(木)のミューザのチケット発売だ。

そして今日。5/16は今日は休みを取った。もう駅でワナワナと震えながらチケットを取りたくなかった。家で万全の態勢で取りたい。ガッツポーズをしたい。チケットが取れた暁には小躍りしたい。5/16の他に予備日として5/25も休みを取った。

サントリーホールのチケットが既に取れているので気持ちに余裕がある。もし今日ミューザが取れなかったら5/20のイープラスで取ればいい。それでもダメなら5/25の一般販売だ。チャンスはあと2回あると思いつつ、この不安と緊張を早く終わらせたいので今日取ってしまいたい。家にいる分、後に仕事がない分その点の気持ちは楽だった。

ひとつ不安だったのは、ミューザの友の会の先行発売で無事買えるかということだった。2年前に友の会に入って1年で退会し、再度入り直したのでそこがうまく行くかが心配だった。そしてその予感は的中する。

事前に何度も友の会会員はこちらからという購入画面を確認する。ここから進めば大丈夫と何度もシュミレーションをして10:00を待った。

10:00。購入ボタンが発売前のグレーから購入可能のカラーに変わる。発券場所をクリックする手が震える。座席を選び券種を選び枚数を選び、さぁ購入!とボタンを押すと「友の会会員様専用です」とエラーメッセージが出るではないの!3回くらいやっても同じメッセージが出る。思わず、

私、会員なんだけど〜!

と声が出る。でも叫んだところで購入できない。一体何のために会員になったのか。今日この日のためだというのに、なにゆえに買えない?ミューザのチケット販売の電話番号に電話をする。うわ、電話も繋がらない。MacBookで購入を続け、iPhoneで電話をする。しばらく繋がらなかったが諦めずにリダイヤルをしていると電話がつながった。

焦りに焦っていたので挨拶もせず「ウィーンフィルのチケットが取れないんです。友の会の会員なんですけど」と早口で言う。電話口の女性は冷静に私に起きた現象を聞き説明してくれる。お願いだ、早くどうにかしてくれ〜という気持ちでいると、「お電話でも承りますよ」とにこやかに言ってくれるではないの!女神降臨。

MacBookで空いているS席を見て列と番号を伝えると、「(その席は)空いておりますのでお取りしますね」とすんなりと取れた。な、な、なんだったんだと拍子抜けした。感情の上げ下げが大きいと疲れる。その後も手続きについて丁寧に説明してくれ、私は何度もお礼を言った。「本日はHが承りました」と言うので「Hさんありがとう!!!」と声高らかに言う。

電話だと予約のみなので、今日から4日以内に決済と発券手続きをしてくださいとのこと。今日はちょうどミューザ川崎の隣のホテルメトロポリタン川崎にあるTerrace and Tableでランチをすることになっていたので「今日ちょうど川崎に行くのでミューザに行きます!!」とタイミングが良いことも重なった。

私は常日頃から起きることは自分にとってベストと思っている。手に入ることは私にとって必要なことで私にとってベスト。手に入らないことは私には必要のないことで私にとってベストではない。こう考えることで執着が薄くなり、淡々と受け止められる。

ならば、去年オーストリアに行ったことも、今年ウィーンフィルのチケットが2ホールで取れたことも、私にとってはベストなのだ。プライベートだけに限らず仕事でもそうだ。去年の5/15に事務職を辞めて介護施設に転職したこと。その介護施設も辞め、今の病院に看護助手として転職したこと。今の仕事は身体的にも楽だし、毎日何かしらあって面白い。夜勤も慣れてきたし、給料も事務職の時よりも良い。私が選択してきたことは全てはベストなのだ。

サントリーホールのチケットが取れた時、仕事で嫌なことがあったら「ウィーンフィルのS席取れたもんね〜」と思うことで顔も心もニヤニヤして気持ちの切り替えができた。今日はミューザのチケットも取れたのでニヤニヤも2倍になる。11月までの半年間、S席〜!と楽しみを胸に抱いて過ごすことができる。それも私にとってベストなことなのだ。改めて……

ウィーンフィルのチケット、サントリーホールとミューザ川崎シンフォニーホールで両方どもS席獲ったどー!!

11月〜♫