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3年後のゆぴさんに取材したら、超アクティブなママさんエッセイストになっていた

この記事は、2024年8月17日に愛知県で行われた『Marbleコミュニティ』の合宿で、「3年後の自分になった想定でインタビューをする(受ける)」企画を、記事化したものです。

※「書く」仕事を楽しく続ける『Marbleコミュニティ』についてはこちら
※記事内の画像は全てイメージ(フリー素材)です

「3年前、やりたいことをやり切っちゃった感覚があったんですよね」

そう語るのは、作家でライターのいしかわゆきさん(以下ゆぴさん)。

取材ライターからフリーランスライターとしてのキャリアを歩み始めたゆぴさんは現在、10冊以上のエッセイ本を出版するエッセイストとして第二のキャリアを歩んでいます。

またプライベートでは、昨年に第一子を出産。ママとして育児に励む中、月に一度の旅行では旦那さんと登山やダイビングを楽しんでいます。

この3年間でキャリチェンジとライフイベントを経験したゆぴさんの原動力は、3年前までの経験を踏まえた「やったことのない領域にチャレンジしたい」気持ちでした。

今回は、一児のママになったゆぴさんがエッセイストに転身した理由や、子育てする上で大切にしていることをお伺いしました。

「やりたいことはやり切った」取材ライターから、日常を切り取るエッセイストへ


ーーゆぴさん、今年も早いもので2027年ですね。改めてゆぴさんは現在、どのようなお仕事をされているのでしょうか?


私は今、主にエッセイを書いています。
キャリアのスタートは取材ライターだったんですけど、元々さくらももこさんにすごく憧れがあって、いつかエッセイを書いてみたいと思っていたんですよね。

エッセイは以前からnoteで小出しにはしていたんですけど、それで食べていくことはあまり考えていなくて。当時は「メンバーシップ500円で読んでもらえたら嬉しいな」くらいに思っていたんです。

それが先日、noteの創作大賞で作品を応募したことをきっかけに、出版社の方から書籍化のお声がけをいただきました。ありがたいことに今は、10冊ほどエッセイ本を出させていただいています。


ーーそうなんですね!どのようなジャンルのエッセイなのでしょうか?


日々の生活を面白おかしく描くようなものが多いです。あとは恋愛で研究していることもあるので恋愛エッセイとか、育児エッセイとかですかね。


ーーゆぴさんは過去にもnoteからの書籍化を経験されていますが、その内容はどちらかといえば「話し方」「フリーランス」などがキーワードとなるビジネス寄りの印象がありました。そこからのエッセイストへの転身は、同じライターとしてもキャリアチェンジ並みですよね。


実は私、ちょうど3年前にめちゃくちゃ人生に飽きてまして。やりたいことをやり切っちゃった感覚があったんですね。
働きながら海外旅行をすることもできるようになって、ありがたいことに取材も打診すれば書けるようになった。何となく未来が見える感覚まで自分はやり切ったんだ、って思ったんです。

そうなったときに、挑戦したことのない領域、エッセイをやってみたいと思ったんです。山に登れるようになったから次は海に行こう、みたいな感覚です。


ーーそうなんですね。違う軸に自分を置いて「やってみよう!」と思うところに、ゆぴさんらしさを感じます。それでは今は取材の仕事はあまりされていないのでしょうか?


そうですね、どちらかといえば後世を育てる側にまわっています。Marbleスクールがおかげさまで4周年を迎えまして。
みんなの取材スキルが上がっているのをみたり、取材に同行してアドバイスしたりしています。

奇想天外、日々予測のつかない子育てへのチャレンジ

ーーゆぴさんは昨年お子さんも出産されました。おめでとうございます!


実は元々子どもはあまり好きじゃなくて(笑)。けど、3年前の「やりたいことをやり切った感覚」があった中で、自分のためだけに生きるのが限界だと思ったんです。そのときに、何か育むものが欲しいと思って。

これもエッセイと同じで、子育てという挑戦したことのない領域にチャレンジしたいなと思ったんです。


ーーお子さんを産む決断に至るまでは、旦那さんと擦り合わせを行なったのでしょうか?


そうですね。私も実際そうだったんですけど、子どもって産まれてから30年後も実家にいる可能性があるじゃないですか。そう考えると、子育てって30年くらいかかるんですよ。
産むまでの期間は1年くらいだけど、その後30年面倒をみれるのか。お金もかかりますし、責任や愛を持って産めるのかという話はたくさんしました。

でも私の親は3人子どもを産んでいるので、子育てって楽しいんだろうなって思って。子どもって奇想天外な行動をするじゃないですか。親は毎日何が起こるかわからないスリル感が面白かったみたいです。

その話を聞いて、大体のことは予測がつく中で、子育てだけは予測がつかなそうだし、そういう日々が日常に彩りを与えてくれるのでは?と思ったんです。


ーーたしかに、予測のつかない日常こそエッセイにも活かされますよね。


ネタにしないとやってられないので。ハイリスクな人生を送ってます(笑)。

「私は私、子どもは子ども」制約なく生きていきたい

ーーゆぴさんは現在、何か続けている趣味はありますか?


ダイビングライセンスを取りました。旦那が私と逆で、とてもアクティブなんです。登山とダイビングが趣味なんですけど、ライセンスが無いと潜れない海があるので、ずっと「ライセンスを取ってほしい」と言われていて。

それで、最初はインストラクターとしか潜れなかったんですけど、今は青の洞窟を潜れるようになりました。


ーー先ほどの『山に登れるようになったから次は海に行こう』は例え話じゃなかったんですね!旦那さんは元々、趣味を一緒に楽しみたい方なのでしょうか?


そうなんです。旦那はパートナー選定基準に「趣味を一緒に楽しめる女」と言っていて。当時私は登山もダイビングも好きじゃなかったんですけど「好きだよ」って言っちゃったので(笑)。

でもやってみたら楽しくて。ずっと陸で生きてきたので、新しい世界が海の下に広がっていて面白いなと思ってます。今は月1で旅行に行っていて、海のスポットではダイビング、山のスポットでは山登りを楽しんでいます。


ーーとても楽しそうです!でもお子さんが産まれてからは、なかなか趣味の時間が取れないんじゃないですか?


あまり遊べなくなるのかな、と思ってたんですけど、私には親っていう無料託児場がありまして。

3年前にすごく気になっていたのが、「親が暇すぎる」ことだったんですね。当時は「結婚はいいから先に子ども産んじゃえば」って言われてたくらい、子どもが好きなんですよ。今は実家の近くに引っ越したので、バリバリ預けています(笑)。


ーー無料託児場……!それはとても心強いですね。


親には「子どもは勝手に育つ」って言われてます。そんなに過保護にならなくても大丈夫っていうのが後押しになりました。頼れるものは全て使おうと思っています。


ーー子どもが産まれるとどうしても「ママ」の制約を感じがちですが、うまく周りの手を借りながら仕事も趣味も充実されているんですね。


「ママだからできない」ってなるのが嫌なので。「私は私、子どもは子ども」で制約なく生きていたいです。


ーーゆぴさんは今後、やってみたい仕事はありますか?


小説を書いてみたいと思っています。
大学生のときに書いたことはあるんですけど、当時からあまり起承転結とか考えて書いたことがなくて。
まずは短編から書きたいと思っています!


ーーゆぴさんの小説、楽しみにしています!

Marbleコミュニティの合宿にて。取材の機会をいただきありがとうございました!

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