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とある小学1年生の話。

はじめに

皆様、ご無沙汰しております。NOTEを投稿させてもらうのはおよそ2年ぶりになります。この2年間の間に色々なことがあり、今は淡路島に移住して、FC.AWJというクラブに全身全霊を注いでいます。

このNOTEは、いつものように堅苦しく、何かを教科書のように伝えようとか、学びのきっかけになって欲しいとかそういう類のものではありません。サッカーを仕事にすること、そして今自分が仕事として取り組んでいることを心の底から誇らしいと思えた自分自身の経験を伝えたいなと思います。

スポーツビジネスに関わることは、「やる気の搾取」とか「給与が低く、休みが少ない」とか色々な点が指摘されているのは事実です。もちろん当たっているものもあれば、当たっていないものもあります。でもこの仕事は自分の家族や、自分自身に対して、「心の底から誇らしい仕事である」と胸を張って言える仕事です。

AWJサッカーフェスティバル

いま、僕らは淡路島でFC.AWJという関西リーグ所属のクラブ運営をする中でも、特に地域の育成普及における子供たちとの関わりに力を入れています。もちろんサッカーを指導することで伝えられるものもありますが、体を動かす楽しさやみんなで何かに取り組む面白さなど、色んなきっかけを子供たちに感じてもらう場所を作りたいと考えています。

そして先日、参加してくれる子供たちにユニフォームをプレゼントするAWJサッカーフェスティバルというイベントを実施しました。

AWJサッカーフェスティバル@広田小学校

この日をきっかけに島の至る所で、クラブのユニフォームを着てくれる子供たちを見かけるようになりました。今日はこのイベントに来てくれた、とある小学一年生のお話しです。

とある小学1年生の話

この日に参加してくれた1年生の男の子は、引っ込み思案で、どこへ行くのもお母さんがいないと一歩を踏み出せない子だったそうです。お母さんが連れ出して、参加してみたイベントも途中で嫌になって、「帰りたい」と言ってくることもしばしば。

でもこのAWJサッカーフェスティバルに参加してからは、何処へ行くのにもユニフォームを着て、出かけ、行く先々のお店でクラブのチラシを見つければ、同じものであるのにもかかわらず必ず家に持ち帰り、「この選手に教えてもらった」とか「この選手みたいに自分も上手くなりたい」とお母さんに自慢してくるようになったそうです。

自分で意思を言えなかった子が、自分の言葉で感情を伝えてくることがとても嬉しかったという話を、お母さんに聞かせてもらって、このサッカーフェスティバルをやって、本当に良かったなーと心の底から思いました。

子どもたちにとって、選手たちのカテゴリーは関係ありません。サッカーを教えてくれるのが、Jリーガーではなく、地域リーガーであったとしても、子どもたちにとっては間違いなく目の前にいるヒーローなんです。

Jリーガーそして、WEリーガーたちに告ぐ

本題ではなかったのですが、一応JリーガーやWEリーガーたちにも問題提起がてら、伝えて見ようかなと思います。「自分は誰にとってのヒーローなんだ?」自分自身に問いかけてみてください。

自分のプレーを追いかけて、目を輝かせている子どもたちを想像してみてください。僕が小学校の時に誕生したJリーグにはヒーローがたくさんいました。僕らは休み時間、そのヒーローたちの真似をして、校庭で毎日のようにサッカーをしていました。

たぶんそこにはサッカーが上手い・下手はそこまで関係ありません。Jリーグが誕生して30年近く経ち、もちろん現代のJリーガー達の方が、サッカーが上手いかもしれません。でも今のJリーグにはヒーローがいません。

試合に勝った時にだけ投稿するSNS、カフェでお茶する様子や誰かの誕生日おめでとうしかアップしないインスタグラム。もうこれは辞めてもいいと思います。JリーガーやWEリーガーたちの心の底にある情熱を見てみたい。

話は完全にそれましたが、僕らは淡路島にとってのヒーローを目指します。それがきっとスタジアムの熱狂に繋がり、地域の活力につながっていくと信じています。

長文にわたり、お付き合いいただきありがとうございました。それでは。どこかでお会いできることを楽しみにしています。

三上昴

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