TEAM

自分のためにやるからこそ、それがチームのためになるんであって、チームのために、なんて言うヤツは言い訳するからね。

僕の好きな/王貞治さんの言葉です。

この言葉は自分にとっては、すごく大事なチームについての考えが凝縮されています。この経験は筑波大学時代に強く実感しました。風間さんが僕らに約束したのは、「人のせい、モノのせいにするな」ということだけ。これが突き詰められると、チームメイトを結ぶのはリスペクトになります。

戦術でつながっているチームは、どういう結末になるのでしょうか。これも同じく経験があります。勝ってる時は見えてこないのがやっかいです。負け始めると戦術のせいであったり、周りの味方のポジショニングの悪さに目が行くようになります。そうなってくると傾き始めてから一気に崩れます。

リスペクトでつながっているチームは、どうなるのかというと、あいつがボールを取りに行ったら、必ず奪いきれるから、ポジショニングを少し前目にとろうとか、動きが一つ一つポジティブ側に移り始めます。こうなるとチームは勢いが出始めます。

この考え方は、チャレンジ&カバーに少し通じているものがあります。極論で言うと、カバーは、チャレンジする人間が負ける前提でのポジションです。でもチャレンジ&チャレンジでもいい気がしませんか?

僕は就職活動における会社の選択もこのチームに対しての考え方を意識していました。これは人事の方や面接官に対しての質問一つでわかります。学生だけが常に見られている立場というのが納得できずに、学生であっても面接官を通して、あなたの会社を見ていますと生意気にも緊張を走らせるように質問をしていました。

「同業他社がひしめくなかで、どういう理由でお客様に選択されていると思いますか?」

こう聞くと、自分たちの会社がなにをやっているかとかについて説明される方が実は多いです。これはぼくにとって、強さの理由が、チームの戦術があるからといっているのと同じように聞こえてしまいます。

であれば、その戦術にはまる人が、その会社に求められる。ということは自分である必要がないと考えていました。組織の歯車になって、パフォーマンスを伸ばしていける自信と、居心地の良さを感じることができないと思っていました。

だからこそ、個人にフォーカスしてくれるような企業をみていました。まさしく風間さんのサッカーは選手の顔が見えます。足が速いからサイドハーフ、スタミナがあるからボランチ、身長が高いからCBというようなサッカーではありません。一人一人の選手がイメージできるのです。僕はそんなチームで、そんな会社で働きたかった。

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