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母の子守唄に、ダメ出しする息子



以前、こんな記事を書いた。



ええ。

まだまだ続いてますとも。

寝る前の息子と母の攻防戦。


全ては、寝かしつけ後にやってくるウキウキだらだらMeTimeのため。


とにかく


1秒でも早く寝てほしい



と、強く願う母に対して、眠れないぃぃぃを、連呼する息子。


息子の就寝というゴール目前。

もうこっちは、1日でいっちゃんくったくたのへっろへろだというのに、彼はそんなこたぁ知ったこっちゃなくて、この使いものにならない母に対して容赦なく要求してくるのである。


子守唄を歌えと



勘弁してくれYO
見ろよ母さん生ける屍
どうでもいいから早よ寝てYO

へろへろの下手なラップ(韻踏んでない)なら歌いますけど?


そんな感じで頭の中でラップ歌いながら彼の要求をスルーしていると、


「ねぇねぇ!!」


ゆっさゆっさ私の肩を揺らし、


「眠れないから、つきあってYOーーーー」


息子からもYOが飛んできた。


「ええ・・・何・・・・・・・?」

「だから、子守唄でも歌って!」


はぁ。
まじですか。
めっちゃだるいわー。


あぁ、こんなハズじゃなかった。

子供に子守唄とかって、ねぇ・・・


「いいわよ(ニコニコ)。歌ってあげる。ほら、目をつぶって(ニコニコ)」


とか、いう感じだよね。
っていうか、そういう予定だったんだけどな。
おかしいな。


何この


生ける屍


それでも私は、とにかく1秒でも早く自分時間がやってきてほしいので、最後の力を振りしぼり子守唄を歌うことにした。


『ゆぅ〜りかごぉ〜の うぅ〜たを〜 カァ〜ナリヤァ〜が うぅ〜たうよぉ〜 ねぇ〜んねぇこぉ ねぇ〜んねぇこぉ ねぇ〜んねぇこぉよぉ〜』


・・・・・


息子はつぶやいた。



「声、ちっさ」


元気に歌う子守唄があるかいっ



「ねぇ、全然聞こえないんだけど!」

「だって、子守唄でしょ!元気に歌ってどうすんのよ。相手を寝かせなくちゃなんだからさ、眠たくなーれー(寝てくれ)眠たくなーれー(頼むから寝てくれ)って思いながら歌うわけじゃん?そしたら、やっぱ小さくなるでしょうよ」


と、子守唄にダメ出しされ、ムキになる母。


「わかった!じゃぁ、もう一回歌って!!!」



私は別の子守唄を歌うことにした。



『ねぇ〜んねぇ〜ん ころぉ〜りぃ〜よぉ〜 おこぉ〜ろぉ〜りぃ〜よぉ〜 ○くんはぁ〜 いいこぉだぁ〜 ねんねぇ〜しぃなぁ〜』


・・・・・


息子はつぶやいた。


「くっら・・・」


作曲者にあやまれ


「全然眠くならないーーーーー!!!!」

「もうさ、目閉じぃー!!もっ回歌ってあげるから!!!!」


私は、ますますムキになっていた。
こんちきしょう。こうなりゃ、絶対母の子守唄で寝かせてやる!
このままじゃ、母のプライドが許さねぇ。


私はまた別の歌を歌うことにした。



『おもちゃのチャチャチャ おもちゃのチャチャチャ チャチャチャおもちゃのチャッチャッチャッ・・・・・』

「あかん!明るすぎるからやめる」


『お〜おぉ〜きな のっぽの ふるどけい〜 おじい〜さんのぉ〜とけいぃ〜・・・・・』

「あかん!歌詞がわからん」


迷子だ。
完全に子守唄の迷子になってしまった。


「もう、最初のでいいからさ」



と、息子に気を遣わせる母。

再び、母は歌う。



『ゆぅ〜りかごぉ〜の うぅ〜たを〜 カァ〜ナリヤァ〜が うぅ〜たうよぉ〜 ねぇ〜んねぇこぉ ねぇ〜んねぇこぉ ねぇ〜んねぇこぉよぉ〜』


・・・・・


「お母さん!!!!!!!!」


私は、自分の子守唄で寝てしまった。


「お母さんは、自分の子守唄で寝るタイプだもんなぁ」


そうらしい。
私は、そのタイプらしい。


すると、息子がムクッと起きて、叫んだ。

「じゃあさ!アルプスいちまんじゃくしよう!」


なぜ今


「1日1回やらないと気がすまないんだよねぇ〜」


んなこと、はじめて聞いたわ。


「ねーねーやろぉーよぉーーーアルプスいちまんじゃくーーーーー!!!」


あぁ。
あなたには見えないの?


この


生ける屍が


息子が私の両手を掴み、


『せっせっせぇ〜の ヨイヨイヨイッ』

と、勝手に始めてしまった。

私は、うっすら目を開けて、寝転びながらアルプスいちまんじゃくを行った。

今までの人生で1番やる気のない、ぐでんぐでんのアルプスいちまんじゃく。



寝ない。
全く寝ない。


すると、息子が何かを思いついた。


「夕ごはんのとき、残した野菜食べてくる!」


なぜ今


「いやいやいやいや、もうタッパーに入れて冷蔵庫に閉まっちゃったし、明日!明日の朝食べよう!ね?」


必死に止める母。


部屋から出ようとしたが、渋々布団に戻る息子。


寝ない。
寝る気配すらない。


布団の上でゴロゴロしている息子。


早く寝てくれと願う母。


プッ?



ん?今のはなんだ??


「えへへへへ」
 


息子のオナラだった。


「ねぇ、今の疑問系じゃなかった?」


息子、爆笑。

なんて、可愛いオナラなんだ。


早く寝てくれと願う母に対して、


僕、寝ませんけど?


って返事されたみたいなオナラだった。


ああ、寝ない。
全く寝ない。

生ける屍をくすぐってくる。
手をチュッチュしてくる。

手繋いでくる。


私は息子にされるがまま、目を閉じて思う。


早く寝てほしいけど、可愛いなぁ。
いつまでこんなことしてくれるかなぁ。

息子が、言う。


「子守唄、歌って」


まだ言うか


私は、再び歌う。
今度は完全オリジナルで。

感じるままに!
アドリブで!


『ねむねむねぇーむ ねむねぇーむ
◯くんは可愛い ねむねぇーむ』


その、ねるねるねるね的な母のオリジナル子守歌で、息子は夢の中に、、、行ったかどうかはわからない。



なぜなら


私も、寝てしまったから。


やはり、私は息子の言う通り、自分の子守唄で寝るタイプのようだ。

そんな感じで、この寝る前の息子と母の攻防戦は、まだまだ続きそうだ。

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