ふたまわり年上の友達

わたしにはふたまわり年上の、おじさんの友達がいる。

元々は父が小さい頃から知っている、父の少し年下の幼馴染。
たまたま地元に帰って来たのがわたしと同時期だったため、感覚としては同期の友達という感じだ。
遊びに行くとご飯を作ってくれたりコーヒーを入れてくれたりする、とても居心地のいい人。
周りにもおじさんを慕って、よく若い人が集まる。

おじさんの話をすると、同年代の友達はどういう関係?と驚くんだけど、友達としか言いようがない。
お酒をよく飲む人で、朝から飲んでたら叱るし、怠惰な生活をしていたら外に連れ出すようにしている。
一緒に何かをしたくて、畑を始めたりもした。
しばらく会ってないと顔を見たくなるし、お互い自由人なので、会っても別に同じ部屋でだらだらしていることも多い。
平等で、押し付けがましくなくて、自由で、気楽。

平等であるようには心がけている。
友達の中には、自分の親に甘えるようにご飯を食べさせてもらったりする子もいるけど、金銭的負担をかけないよう、してもらった分はわたしも必ず返している。
甘え過ぎたらいい関係性は築けない。

少し前までは人生経験豊富だろうからといろいろ悩み事を聞いてもらったりもしていたんだけど、おじさんがあまりにもいい加減で適当なので、真面目にアドバイスを求めるようなことはしなくなった。
何の利害関係もなく、あまり共通点もないんだけど、なんだか居心地がいいし、家族に近い友達という感情。

都会に住んでいて、同じような立場の人としか出会わなかった頃はまさか自分が親くらいの年齢の男友達が出来るとは思わなかった。
幅広い人と出会えて、お友達になれる田舎はいいなぁ。

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