痛みを生理学的に考えてみる
学校では嫌ってほど勉強をする。その中でも生理学は苦手な人が多かったと思います(自分もそこそこ苦手^^)。実際にリハビリをしていて生理学を思い出すことは少ないと思いますが、痛みの捉え方に役立ちます。
1.神経は種類によって速度が違う
勉強した人は覚えていると思うけど、神経によって速度が違う。簡単に言うと、筋肉への指令(Aα)や筋肉の情報(Ia、Ib)を伝える神経線維は早い。痛覚(Aδ、C)はやや遅い。とりあえずそれ以外は無視。
それと、基本的に慢性的な痛みはC線維由来です。
これだけでも十分に臨床で使えると思う。
基本的には神経速度が速い方が優先的に伝わるから、痛覚よりも筋肉の情報が伝わりやすい。それで、筋肉の情報はIa(筋紡錘)、Ib(腱紡錘)なので、筋肉から適切な情報が入ってくれば痛覚は伝わりにくい。
2.じゃあどうするのか?
関節への治療を一考してみる。筋肉からの痛覚(Aδ)が伝わっているので、筋肉の情報(Ia、Ib)が伝わるようにすれば良い。
例えば、関節に問題があれば、筋紡錘や腱紡錘は異常になる。よって、正常な筋肉の情報(Ia、Ib)は入力されないので、関節がしっかりするように治療をすれば良い。関節を治療することで筋肉の情報が伝わりやすくなる。ちなみに、「関節に問題」というのはセラピストによって捉え方が異なるかもしれません。
いわゆる、「ズレ」「過可動性」「可動性低下」など・・・
例:梨状筋の痛み。該当する関節である股関節や仙腸関節に問題があるため、梨状筋からのIa・Ibが入力されず痛覚担当のC線維が入力される。股関節や仙腸関節に治療して、Ia・Ibが発火して痛覚を抑制。さらに正しい状態になるので、Ia→α(γ)のループが働き異常な筋緊張も改善。
※ここに載せたのは一例で全てを適応できるわけではありませんので、上手く出来なくても責任は負いませんのでm(__)m
しかし、このような受容器や神経線維を取り入れることで思考する幅が広がると思う。ちなみに治療後は筋出力も改善。
リハビリで言うとMMT4→5とかは普通。
こうなってくれると嬉しいですね^^
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