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Project333 ワードローブ年間計画 基礎編

「ミニマリズム」というドキュメンタリー映画があります。

その中で紹介されている「プロジェクト333」という取り組みがあります。それは「3ヶ月33アイテムで過ごす」というものです。私は数年前から取り組んでいまして、その効能について先日noteを書きました。

が、そもそも「3ヶ月33アイテムで過ごす」ことが難しいのではないか?と思い、今回「基礎編」として私が取り組んできたことや考えのヒントになったことをまとめることにしました。

クローゼットから服があふれて困っている!という方の何かのヒントになれば幸いです。

※追記
Project333発案者のコートニー・カーヴァーさんの訳書が発売されているのを発見しました!

(もう、これ読んだらいいと思います…!
あ、でも読んだらコートニーさんと考えが割と一致していたので、このnoteも良かったら読んでください……!)


1.アイテムを絞る季節を決める

まずは、どの季節のアイテムについて取り組むかを決めます。
オススメは「これから直近で気温が安定する季節」です。
今なら、11月後半〜2月後半くらいまで。
気温が変化する3〜5月、9月〜11月は気温の変化に対応する分、どうしてもアイテムが増えがちなので少し難易度が高いです。
これから取り組むなら「ヒートテックを着て、ニットを着て、タイツを履いて、アウターを着て」というのが当たり前の寒さの時期に何を着るか?をまず考えてみると良いと思います。

2.分類する

今回は、冬のアイテムを考えることに決めました。
次にやることは「分類」です。なぜなら、分類することで判断がしやすくなるからです。(全てのアイテムから33アイテム決めようとすると、吟味するのに時間がかかりますし、特定のアイテムに偏ってしまうことも)
どのように分類するかは自由ですが、私はこんなふうに分けています。

アウター
トップス(ニット、シャツ、カットソー)
ボトムス(スカート、パンツ)
ワンピース

バッグ
アクセサリー(ネックレス、指輪、スカーフ、時計など)

33アイテム÷7分類=4.7ですので、ひと分類4〜5アイテムが目安となります。もちろん、「ワンピースは着ない」という方はその分を他に振り分けても良いです。靴にこだわりがあるならさらに「革靴」と「スニーカー」で分けても良いです。自分が検討しやすい分類にして、楽しみながら33アイテムを選んでいきます。「楽しみながら」というところがポイントで、自分が心からわくわくするアイテムを選んで、ワードローブを作っていきましょう。

とはいうものの、どれを選べば良いか分からない!という方は以下の3点を意識してみてください。

1点目は「実際に着たいシーンを想像しながら選ぶ」こと。活動量が多い仕事なのにスカートばかりとか、仕事着ばかりで休日の服がない、ということがないようにします。

2点目は「迷ったら、耐用年数の長いアイテムから考える」こと。回転が遅い=それだけ長く付き合うことになりますので優先順位を上げて考えてみます。
ちなみに私の場合は靴→バッグ→アクセサリー→アウター→トップス→ボトムス→ワンピースの順で決めました。

「おしゃれは足元から」なんてよく言いますし、靴はデザイン以外に履き心地も重要です。私は数年前にヒール靴を全て手放しました。ぺたんこの紐靴だけで3足あります。そうすると、似合う服も変わってきます。靴に合わせた服を選ぶことで、コーディネートで悩まずに済んでいます。
また、靴は一番痛みやすいアイテムでもあるので、踵の減りや、つま先のダメージ具合を確認して「お金をかけてでも手入れして履き続けたいか?」と考えるのも一つの判断基準になります。

3点目は「なるべくバリエーションを出さないようにする」ことです。「出す」の間違いじゃなくて?はい、「出さないようにする」です。
こちらの本を読んで腹落ちしました。

大ベストセラーになった本なので、ご覧になった方もいらっしゃるかと思います。スカートが好きならスカートだけを、パンツが好きならパンツだけを履けばよい、と言われて「それはそうだよな〜」と。クローゼット関連で悩まれている方はぜひご一読をお勧めします。

ちなみに私は断然パンツ派なので、スカートはワンピース以外持っていません。どうしてもスカートでないといけない場面はワンピースを着ます。なぜワンピースかというと、スカートとパンツでは似合うトップスの丈が違うので、「スカート」のバリエーションを出すためにアイテムが2つ以上増えるのが嫌だからです。

こちらもおすすめです。
自分らしいファッションとは?を考えるヒントがたくさん書かれているので「服選びにワクワクできない…」という方は一度読んでいただきたいです。

ちなみに今の私のファッションテーマは「肩の力を抜いた上質シンプル」。お手入れをしながら長く着られるアイテムをなるべく選ぶようにしています。

どちらも続編が出ていますが、やはり初めの1冊が一番インパクトがあると私は思います。

手前味噌ですが、こちらの記事も参考になさってみてください。


3.仮に決めて1週間過ごしてみる

とにかく33アイテムを一旦、決めました。(お疲れ様です!)
そうしたら、クローゼットの一角に「プロジェクト333コーナー」を設けて、何はともあれ1週間そのアイテムで暮らしてみます。ちょっとわくわくしませんか?

ちなみに、それ以外の服を捨てる必要はありません。余裕があればすぐに取り出せない箱にしまっておくか、クローゼットのハンガーパイプにリボンで印をつけて、左右に分けて区別するのでも良いです。

そして、33アイテムで過ごせなくても気にしないでください。どうしても足りないときは、入れ替えるか、33アイテムを超えて投入しても良いです(なんといっても生活をしていく方が大事ですから!)その代わり、何を入れ替えたか、何を追加したか、その理由、自分がどんな気持ちだったかはメモをしておくようにしてください。

1週間経ったら、1週間前と比べて何か変わったことがあるか、振り返ってみます。おそらくほとんどの方は「思ったよりなんとかなった」と感じられたのではないかと思います。あるいは「私は33アイテムなんかじゃ足りない!ちっとも楽しくない!」でしょうか。
どちらでも良いし、どんなことを思っても良いです。自分が「何を感じたか」を「知ること」。これが一番大切なことです。

4.実は33アイテムに拘らなくてもいい

これは私なりの解釈ですが、別に33アイテムで過ごす必要はこれっぽっちもありません!(どーん!)
このプロジェクトの真の目的は「クローゼットの稼働率を100%にすること」だと思います。33アイテムに絞ったら、さすがに「半分をクローゼットの肥やし」にするのは厳しいですよね?「ここまで絞ったら、100%活用せざるを得ない」ところまで絞り込んで、稼働率100%を体験してみることが大事なんです。逆にいうと「33アイテムもいらないかも?」という方はもっと絞り込んでもよいのです。

自分の暮らしに合った「稼働率100%のクローゼット」を作る。仮に1週間過ごす、と書きましたが、1週間が終わればまた次の1週間が始まります。毎日の暮らしの中で、自分のクローゼットは稼働率何%なのか?と考えて、メンテナンスをしていく。適正量を決めていく。その過程こそが何より大切だと思います。なぜなら、それこそが「ワードローブ計画力」を磨くことであり、より幸せを感じられる暮らしに近づくための「レベル上げ」になるからです。

何も考えずもやもやしている段階ではレベルは上がらないけれども、毎週、試行錯誤しながらワードローブをメンテナンスしていけば経験値が貯まる。なんとなくイメージできるのではないかと思います。

5.ストレスをなく楽しむ心が一番大事

クローゼットは、楽しみの宝庫であり、苦しみの温床でもあります。

好きな洋服をたくさん所有するのはワクワクすることですが、数が多すぎればストレスの元です。手入れをする枚数も増えるし、クリーニングが必要ならコストもかかります。1シーズン2、3回しか来ていないアウターをクリーニングに出すコスパ&タイパ(タイムパフォーマンス)の悪さ。それに伴う罪悪感。クローゼットに入り切らなくなってから重い腰を上げて行う断捨離。45リットルのゴミ袋数袋分の服を積み上げ、スッキリした気持ちと同時に訪れる「これを買ったお金があればもっと別のことができたのに」という後悔。

こういうことがほとほと嫌になり、試行錯誤して今にたどり着きました。
毎シーズンごとにバージョンアップはしていきたいと思いますが、総数が増えることはもうあまりないかな、と思っています。むしろ、もっと減らしていきたいと思っています。

私は今40代ですが、終活ということも多少意識はしています。死んだ後に自分の後始末をすることはできないので(「天変地異による人類滅亡」のような事態でなければ)誰かに片付けてもらうことになります。自分が本当に好きなアイテムだけの、高級ブティックのようにゆったりと服がかけられたクローゼットで最期を迎えたいと思っています。

まとめ

いかがだったでしょうか。
ワードローブ管理で悩む方は多いと思いますが、数を増やす前に減らすことから始めた方が、ストレスは少ないと思います。
管理できるミニマムの数で回すのが基礎編(プロジェクト333は管理の面から言えば基礎編です)、バリエーションを出してファッションを楽しむのが上級編。

いきなり上級編を目指さず、まずは基礎をしっかり、そこで満足しても良いですし、基礎を土台にして上級編に取り組んでもよいと思います。好みの問題であり、人生の中でお金と時間を何に使うか、という優先順位の問題であると思います。

私はアイロンがけが大嫌いなので、現在ワードローブにアイロンがけがマストな服も1着もありません。クリーニング代がかかる服も嫌いなので、アウター以外はすべて洗濯できます。「白シャツは永遠の定番」というファッション誌に影響されてシャツを持っていた時期もありますが、結局アイロンがけが面倒くさいので私服では着ないですし、仕事でもジャケットの下はニットでOKなので着る機会はありませんでした。(プロジェクト333では1週間に一度も着ないアイテムは生き残れません)

職業によりどうしても変えられない服装というのはあるかもしれませんが、時と場合によっては、服が嫌だから転職をしてもよいわけです(私は新卒で入社した会社がアパレルだったのですが、毎年新しい服を買うのが嫌になって転職しました、と書くと少し乱暴ですが、転職の理由の一つではありました)
人生はそれくらい自由があると考えれば、自分に合ったワードローブを作っていく方法はいくらでも考えられそうですね。

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