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マルチアーティスト本阿弥光悦と、琳派に出会った2022年秋

2022年思い出し記事を書いています!
今回は、10月に行った美術展の中でのベスト!

リニューアルオープンしたという静嘉堂文庫美術館で、曜変天目なる国宝のお茶碗が見られるとのことで、いそいそと行ったところ。

本阿弥光悦の書がありまして。目を惹かれる文字族のわたくし。

なんだこれ、、なんか……いいな……???

達筆かというと……いわゆる教科書的なお手本となる書ではない気がする……
なんなら下手かも?と一瞬思うんだけれど、
いや……これは絶妙のバランスで崩しているのでは……??

書の知識皆無なのですが、そんな印象。

独特で、目が離せない魅力を感じる……。

解説を見ると、なんと「寛永の三筆」なんだとか。へ~~~

トーハクのサイトで、「寛永の三筆とその書流」というページがあったので、引用。

型の習得と故実を重視した中世の流儀書道から生まれた彼らの書は、その源流である平安時代の古筆や古典籍に学んで根本的にその書法を革新し、同時に、桃山時代特有の活気ある空気に触れて大胆に洗練され、新しい表現を切り拓きました。

(中略)

ところで、一つの見方ではありますが、「記録」と「表現」という点から日本の書を概観するとき、中世の書には記録的性格が色濃く、近世では表現性への志向が顕著に見られます。中世から近世へ脱皮した書の姿を、「寛永の三筆とその書流」にご覧いただければ幸いです。

https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=471

ほー!記録から表現への、脱皮!!(胸躍る文字族)

さらに「秋草蒔絵謡本簞笥」というのもありまして。

謡本を収納するために制作された提(さ)げ箪笥。外側の各面と扉裏には、黒漆地に金と銀の平蒔絵で撫子・よめな・薄を描き、螺鈿と金貝(かながい)(金属の薄板で文様を表す技法)を用いて観世流謡曲百番の曲名を散りばめている。書風は本阿弥光悦(1558-1637)風であり、光悦が版下製作に携わったとされる嵯峨本(17世紀初頭に作られた古活字本の一種)の謡本を収納したものと想像される。

https://www.seikado.or.jp/exhibition/2020003.html

(引用元には画像もあるよ。)

箪笥の表面に文字が彫ってあるのオシャレじゃない!?
あれ、わたしだけかな!?
いやでも当時は知識層界隈では相当イケてたんでは!?
しかもその文字は、光悦の書……!
やだ、生活とともに光悦の書があるだなんて……!!!

と、蒔絵もさることながら、文字を嘗め回すように見ましたよ。(箪笥だからね、ぐるぐると四方から見られるので)

このあと本阿弥光悦についていろいろ調べたところ、書も書くけど、陶芸もするし蒔絵もするし茶も立てるし、なんなら村までつくってるな……なんでもできる系アーティスト……すてき!

さらにその後、よく「琳派」を目にするようになり、なんかいいなぁと思っていると、本阿弥光悦が創始者だと言われていて、ますます興味深いアーティストになりました。

去年は琳派の展覧会もちょこちょこ出かけていて、観に行くたびに光悦いたりするんですが、なかなか書は少ないんですよね~

あ、あと酒井抱一の絵もあって、抱一も好きだなぁと思いました。

琳派といえば、この番組が面白かったです!!

タイトルには「琳派」って出てこないけれど、琳派についての知識を少し得ました!
先祖代々とか、師弟関係によって受け継がれてきたものではなく、私淑(勝手に師と仰ぐ)によって断続的に継承されてきただなんて、おもしろいですね……

静嘉堂文庫美術館は丸の内という立地で、館内もハイソな雰囲気があるのですが、作品も見やすいし、居心地のいい、とてもいい場でした!
おすすめ美術館です。


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