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1998年のクロノス
先ず初めに申しておきたい。
これは僕が感じたものであり、他人から見れば理解不能な事かと思われる。
本来ならば内に秘め、墓場まで持っていくのが正しいのかもしれない。
ではなぜ不特定多数に公開するのか…
それは“それら”が余りにも頻繁に起こるので、一人で抱える事が不安になって来たからだ。
少しでも吐露して、気持ちが安らぐよう書いて行こうと思う。
共感を得られるにはちょっと奇々怪界と思われるので、このページを開いた貴方には流し読み程度で目を通して頂けたらと思う。
中華料理店 湘園にて
記憶が曖昧なのだが恐らく補習だったのであろう…昼12時手前、お腹を空かせた私は高校の正門前にある中華料理店に入った。
学校の目の前であるから、弁当を忘れた学生や教師が外出許可を得てこの店に殺到するのであろう…入学したての頃はボンヤリそんな事を考えていたが、どうやら客入りは芳しくないようだ。
「ラーメンは止めた方がいいです」
後輩に言われたのを思い出す。
自宅まで帰る途中のスーパーで適当なお弁当を選ぶのが得策だったはずだ…しかしこの日は1秒でも早くお腹を満たしたかった。
入店して頼んだのは中華丼…後輩のアドバイスに従ったというのもあるが、ご飯ものが食べたかったというのもあった。
少し待って運ばれて来た中華丼、ひと口食べて「これは当たりだ」と思った。
お腹が満たされ、ひとときの幸福感を胸に店を出、駅に向かうバスに乗り込んだ。
運転席の真後ろ、小高い席が好きな私はこの日もやはり同じ席に。
バスはマンモス団地を抜けて走る。
昼どきというのに人が全然歩いていない…暑さのせいか…空には雲がひとつもない。
永野新橋を越え終点「上永谷駅前」のアナウンスが流れる。
僕はそこで降りたはずだった。
つづく。
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