第8回歯車杯~on~に参加してきました。

「バケモンやん」──

──「手キモ、自分の姿が良くなったら人の事貶したら?」

3月の初め、私は人の容姿を貶し、炎上した。
そこから3ヶ月、私はTwitterから距離を置き、別名義で別のインターネットに潜り込んでいた。
貶された本人は、私が投稿した自撮りを引用リツイートし、逆に私を貶した。そのツイートは、いいね数3000件超、リツイートは2000件を超えた。その当時、中学時代の友人と大阪に旅行に行っていたため、炎上に気づいた時は、私の周りを歩いている人や、移動中の電車内にいる人々が私の手を見たら「コイツが○○さんの事を貶した人なのだろうか?」と思ってしまうのではないかと思い、半分旅行が楽しめなかった。

その日から、私はクイズからもTwitterからも離れ、3ヶ月も経てば、正直クイズに向き合いたいと思う事も少なくなってきていた。
Twitterに戻れば、きっと誰かが「反省していない」と思うだろうし、コソコソ陰口を言うだろうし、私に対しての誹謗中傷も多くなるだろうと危惧していた。最初の頃は、なんで知名度の高さであんなに叩かれなければならないのだろう、と強く反感を持っていた。だが、じっくり考えるうちに、最初に貶した私が悪い、と自分を責めるようになった。
私が所属していたサークルにも、顔を出さなくなり、私がいるだけで名誉毀損だと思ったので、2つ入っていたうちの1つのサークルをやめてしまった。もう、クイズに向き合うことなんてないと思っていた。


そんな時、私の炎上に気づかなかった人、気づいた人が、私の背中を強く押してくれた。

「クイズやりなよ」

誰からも否定されると思った。あのツイートで、膨大ないいねとリツイートが来たのだから。
今所属しているサークルの代表の方も肯定的な意見を仰った。正直最初は、本当にクイズの場に復帰していいのだろうか、復帰したところで、サークルのメンバー、大会の参加者、主催者等々に「コイツ炎上した奴だ」と、思われかねないか、ものすごく不安に駆られた。だから、「クイズやりなよ」と背中を押してくれた人に、「もうちょっと待っていただけますか?」と、答えを待たせてしまった。
それから少しして、やはり自分はクイズをやりたい、そう思うようになって、サークルに戻り、さらにはTwitterにも復帰した。私が思っていた以上に、誰からも何も言われなかった。むしろ、なんだかんだこんな私を暖かく迎え入れてくれた。サークルでまたクイズをやるうちに、クイズの楽しさを再認識した私は、「新・一心精進」というクイズ大会のスケジュールや、大会結果などが記載されているサイトで、オンラインの大会を探した。

そこで見つけたのが、「第8回歯車杯」である。エントリー締切ギリギリにエントリーしたため、なかなかdiscordの招待メールが来るのが周りよりも遅かった(正式には迷惑メールとして届いていて、それに気づかず大会主催者の方に「招待メール来ねぇんだけどどうなってんの?(精一杯の敬語)」と、恥ずかしいメールを送ってしまった)ため、本当にエントリーされているのかと何度も確認してしまった。結局、私は募集人数を大幅に超えたが故の「キャンセル待ち」の状態になっていて、ペーパークイズで、上位に上がれた者(当日はペーパー提出が私以外誰もおらず、ルール変更でdiscord内で11時から1分以内にエントリー者が自分の事を書き込まなければいけない仕組みとなった)が正規エントリーに移行するという、私の短いクイズ人生の中でも例がないことが発生した。久々のペーパークイズでまともに頭は回らないし、キャンセル待ちの方々は絶対強いんだろうな、と思って紙落ちする自信しかなかった。今まで私はスマートフォンからペーパーを解いていたため、パソコンでペーパーなど解いたことがなかった。文字を打ったり画面をスクロールしたりする手は震え、手汗も足汗もかき、息も軽く上がった。普段のクイズの場ではそんな事一切ないのに、大会になると震えたり汗をかいたりするの、本当にやめて欲しい(切実)。

ペーパーは、提出期限1分前に提出した。「周りの方は絶対ペーパーを解くの強いんだろうな、私なんかクイズからも離れてて最近戻った奴だし、ペーパービリで紙落ちする自信しかないよぉ」と、消極的な考えしか出てこなかった。だが、そんな消極的な考えは、前述した正規エントリーの移行のルール変更によって、かき消された。奇跡的と言って良いのか分からないが、私ひとりだけがペーパー提出、私自身の書き込みを行ったため、正規エントリー枠に入ることが出来た。これにより、1Rに登ることが出来たのだ。
本当に嬉しかった。ペーパークイズをこの時含め2回やっていたのだが、初めてペーパークイズをやった時は紙落ちしてしまったので、1Rに登ることが出来るなど予想だにしていなかった。Twitterの制限に苦しめられながらも、ペーパークイズから正規エントリーに移行出来、1Rに来れた事の嬉しさを、Twitterに書き綴った。歴など気にするものではないが、クイズ歴3年目とは思えない、恥ずかしいツイートだった。
だが本当は、そんなツイートをしている暇など、私になかった。discordのボイスチャットの部屋を間違えていることに気が付かなかったのだ。その時、別のボイスチャット(私が入るべきボイスチャット)でもトラブルが発生していた為、不幸中の幸いと言ったようなところだろうが、ここで迷惑をかけてしまったことに対して、申し訳なさでさらに手が震え、手足に汗をかく羽目になった。
(その節は大変申し訳ございませんでした())

そしてここで、3ヶ月のブランクを痛感してしまう。
昨年末に行われた、AQLジュニアの部の予選リーグ(私が炎上前最後に出た大会)よりも、押せる問題が少なくなっていたのだ。対戦相手に押し勝つことが出来なかったし、押せたとしても押し負けるし、押しても分からない問題が大変多かった。エンドレスチャンスで、最初に押した人が間違える、もしくはカウントが終わっていれば、次に押していた人が答える、という形式だったため、それに鉢合わせた私は、「私の元に来ないでくれ、知らねぇよこれ、、」と、押した直後にそう思うことがあった。結局、私は1Rで落ちてしまい、そのあとはニコニコ生放送での配信を眺めることにした。大会関係者の方々にご迷惑をおかけしたところも多く、色々な方にお詫びしなければならないと思った。
具体的に私が謝らなければならない点は、前述の通り、ボイスチャットの部屋を間違えたところ、チャット回答なのにチャット回答の表記を忘れたまま問題に臨むところ、1Rが終わってQoxから退室し忘れるところ、等々……。
本当に申し訳ない気持ちと、ブランクを痛感した気持ちでいっぱいの大会だった(申し訳ない気持ちは、どの大会に出ても同じであるが)。

2R目の歯車杯恒例(らしい)の早押し多答で、答えが終わった時に「終わり」と言わなければならないコースは、とある方がニコニコ生放送のコメントで、「オワリスト」と呼ばれるくらい終わりを引く場面が多く、盛大に笑ってしまった。正直2Rまで行きたかったし、悔しい思いはあるが、もっと強くなって、また歯車杯に出た時に、このラウンドでオワリストになれるように頑張りたい(趣旨違う)。

おそらく、準々決勝からだっただろうか、個人的に今回の優勝者、自主規制神さんを応援していた。特にこれと言って意味は無いのだが、強いて言うなれば、司会者からの質問に答える時のコメントが秀逸だったから、というところだろうか。それから、単純に強い。もちろん、そこまで登り詰めた他のプレイヤーの方々も大変強かった。だが、コメントが秀逸なところが、個人的に応援ポイントになった。さっきから秀逸秀逸と言っているが、何が秀逸かというと、コメントの内容は、至って真面目なのだが、なんだかんだちょっと面白いと思えるコメントをしていたところだ。本人はそんな風なことを思ってコメントしていないかもしれないが、個人的にはツボに刺さりまくりだった。

それに、今回の大会は私が尊敬するクイズプレイヤーの方が2名が参加されていた。最初にそのうちの1名と対戦することになった。当たり前だが本当に強く、手も足も出なかった。その次の組分けで、もう1名と対戦することになり、瀕死の状態でクイズに挑んだ。ここで死ななかったのが、不幸中の幸い、なのかもしれない(話盛りすぎ)。いつもは知らないプレイヤーの方と対戦する時は、緊張で手が震えて息が上がるのだが、この時だけは何処も彼処も震えて汗も止まらなくて、本当に頭がまわらなかった。それでも、対戦できて本当に良かった。貴重な経験だったし、多分これからもクイズをしていく中で、こういう事は起きていくだろうと思う。
とりあえず、10月からスタートのアニメ『星屑テレパス』だけは、主催者の方が覚えて帰って欲しいとのことだったので、ニコ生視聴中にメモを取った。

なんやかんや、楽しい大会だった。歯車杯の終了後に「後夜祭」なるものがあり、それもニコニコ生放送で配信される予定だったため、それも視聴した。主催者の方が、後夜祭スタート時には、酒を6本も開けているという、所謂「出来上がった状態」だったため、酔っ払い特有の「ふわふわなノリ」が私のツボに深く刺さってしまった。「後夜祭、1時間だけなの!?」と思うくらい、あっという間の配信だった。

結論を言うと、本当に楽しい大会で、楽しい後夜祭だった。

最後に、主催者のMINGさん、大会スタッフの皆様、歯車杯に参加された皆様、ありがとうございました!!


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