山の精霊の嘆き

山の上にある神社へ行ったら、風がものすごい勢いで吹いてきた。「今、城主と名乗っている者たちは偽物だ。本当の主ではない」という精霊のやるせなさ、怒り、悲しみなどの感情がないまぜになった嘆きが襲ってきた。ここは自分たちの山であると言う神主さんたちに対する抗議のようだった。

では本当の主は誰かというと、人間ではない。人間が山に来るずっとずっと前は精霊が治めていたのに、勝手に我が物顔にした人間に対して、この精霊はずっと怒りを抱えていた。

怒っているのは自分のためではなく他の精霊のためで、優しい精霊だと思った。最初はその嘆きに光を降ろそうとしたが、うまくいかない。私もかつては精霊だったが、今は人間の姿なのでどちらの気持ちもわかる。今は人間が管理して繋いでくれていると伝えたが、これも解消には至らなかった。

そこで、嘆きの感情に寄り添うことにした。一緒に嘆きを味わった。そうしたら精霊の心がほどけたように感じた。

以前も川の精霊である龍に呼ばれ、その悲しみを一緒に味わった。どうやら私は精霊の感情に寄り添う役目があるようだ。

地球が闇から光になるとき。闇と光を統合するとき。人間たちに好き勝手に開拓され汚された精霊の気持ちに寄り添う存在が必要なようだった。
最近、自分や家族の闇の存在を光に還しても、解決しないことがあった。そんなときは探るとなんらかの感情が出てくることがあり、その感情に寄り添うと解決することがあった。「感情に寄り添う」が新しいキーワードのようだ。

誰かが経験してくれた様々な感情。
それを感じて寄り添うことで感情を置いてけぼりにせず、進化後の地球に生かしていける。感情は闇なくしては生まれない。それを経験させてくれた闇も、経験してくれた存在もともに感謝すべきありがたい存在たちだ。

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