未熟者のカレー道 第1回 〜サグチキンカレー〜
俺の名前は未熟者、どこにでもいる独身の精神科医だ。
一人暮らしを始めて早いんだか遅いんだか、とにかく1年が経った。
家の周りにマッ○もケ○タッキーも吉○家もない俺は慣れない自炊を1年前に何となくで始め、まあ飽きることもなく惰性で続けて大抵の食べたい物は作り尽くしてしまったのだ。
しかし、料理に飽きても人生は続いていく。生きていくためには食べないといけない。俺は週1-2回、大量に料理を作って、1食分ごとに小分けをし、消費をしていくことを覚えた。人間というのは存外賢く、経験していくうちに全ては最適化されていくものなのだった。
そんな作り置きで重宝するのがカレーなのだ。カレーはチーズ焼きカレー、カレーパスタ、カレーうどんとアレンジし易く、不思議と毎日食べても飽きのこない絶妙な味わいで、しかもタッパーやジップ○ックでの管理がし易い。最も作り置きに最適化された料理と言っても過言ではないだろう。
しかも、カレーは肉、魚介、野菜から構成を自由自在に練ることができ、隠し味、スパイス、調理順などこだわれるポイントが無数に存在する。飽きの多い俺にもこれなら俺だけの最高のカレーが見つけ出せるはず、浅はかな俺はそう考え、最近はカレーを作ることが増えたのだった。
前置きが物凄く長くなったが、スーパーで買い物を済ませた俺はサグチキンカレーを作るのだった・・・。
カレーを作る手順
1.
まず、ほうれん草を適当に切って、沸騰したお湯に砂糖50g、重曹小さじ1、塩小さじ1を入れ、そこにほうれん草を突っ込んでしんなりするまで茹でる。砂糖、重曹を入れるとどういう原理かはわからないが、ほうれん草の鮮やかな緑が残るらしい。色なんかどうでもいいというやつは入れなくてもいいとのこと。
2.
次にほうれん草をミキサーにかけてほうれん草ペーストを作る。ミキサー持ってない人は気合いでみじん切りにしてもいいかもしれない。
3.
にんにく5片と生姜2をみじん切りにする。フードプロセッサーを持ってるとここも時短できるから持ってない人は買った方がいいと思うぞ。
玉ねぎ(小)5個も同様にみじん切りにする
4.
次に鶏モモ肉600g (2枚ぐらい)をぶつ切りにして、サラダ油をフライパン(ここでそのままカレーを作りたいのでデカめのものが好ましい)にひいて焼く。終わったら取り出しておく。よくわからないが、肉は焼いてメイラード反応を起こしておくと旨いらしいから焼いておく方がいいらしいぞ。
5.
肉から出た油(足りなければサラダ油を足す)にニンニク、生姜を入れて弱火で熱する。ここでじっくり熱を加えるのが美味しいカレーのポイントらしい。理論はわからないが、確かにそんな感じはする。アヒージョみたいなものだろうか。
6.
香りが立ってきたら玉ねぎを入れて、透き通ってくるまで熱する。この時少し塩を振ると玉ねぎから水分が抜けて速くなる気がする。
6.5.
忘れていたが、今回はこのカレーセットを使う。
左はトロピカルな味わいで甘く、俺の好きなカレーフレークだ。
右はスパイスが色々入ってあり、それっぽくていい感じ。
7.
「ケララカレー」の炒めスパイスというのはこのタイミングで入れるらしいので入れてみる。パッと見、クミンシードっぽい。もしかしたら5.のタイミングが適切だったかもしれないが、細かいことは気にしないのが男の料理である。
8.
煮詰まってきた雰囲気を感じたので、トマト缶1缶を入れ、さらに缶を水で1回こそいでそれも鍋に入れる。煮込みのタイミングなので「ケララカレー」の煮込み用スパイスも入れる。中身はローレル1枚、シナモンスティック1本、ホールブラックペッパー数粒のようである。中火で20分煮込むらしい。
9.
20分煮込んだら一度火を止めてカレールーを入れて混ぜ、多少とろみがついたらほうれん草ペーストを投入。とろ火でかき混ぜる。
10.
最後に生クリーム100mlを加えて混ぜる。塩で味を整えて完成。鮮やかな緑で実に美味そうである。
12.実食
かなりルーの粘度は高く感じる。口いっぱいに香味野菜の旨味が広がり、続くさわやかな辛さ。鶏肉もモモ肉が非常にジューシーで美味い。ほうれん草の味はあまり感じなかったが、非常に美味しい。次はもう少し水を足してもいいかもしれない。
次も美味いカレーを作りたい。
未熟者のカレー道はまだまだ始まったばかり。
レシピ(5-6人前)
好きなカレールー
鶏モモ肉 600g (2枚)
ほうれん草 2袋
玉ねぎ(小) 5個
にんにく 5片
生姜 2片(30gぐらい?)
トマト缶 1缶
生クリーム 100ml
砂糖 50g
重曹 小さじ1
塩 小さじ1+適量
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