芸能人のマッサージサービス店での性的暴行について思うこと。
某俳優が派遣型マッサージサービスを利用した際に、女性に性的暴行を加えた事件があった。このことは世の中を騒がせた。
普段ニュースを見ている中で、芸能人が交際相手や仕事相手に性的暴行をしたことが報道されることは、しばしばある。
しかし今回は、風俗店での性的暴行についてのニュースであったため、風俗嬢として思うことを書きたい。
彼は日本でとても有名な俳優だ。私自身、彼のドラマや映画をいくつか観ている。彼は主役ではなく脇役が多いが、彼がいることで生み出される世界観は特別なものに見えた。特に印象深い映画は「100円の恋」だ。ここで彼はクズ男を演じているが、それが似合っていた。
しかし、今回の事件で、彼が作品の中だけでなく、現実の世界で良くない行為をしたと取り上げられたとき、心から悲しくなった。その理由はいくつかあるので挙げる。
1つ目は、なぜこの派遣型マッサージサービスでルールを守って遊ぶことができなかったのかについてだ。現在は、法律的にグレーではあるが、様々な性的サービスが存在している。その店を選んだならば、その店のルール内で遊ぶしかないし、それで満足できないようならば、初めから自分の欲望に合わせてサービスを選んでいれば事件にならなかった話であると思う。
店のルール内であれば、働いている側は断る理由がないため仕事をし、利用者に満足してもらうために喜んでサービスをする。
これは彼に限った話ではなく、サービスを利用する全ての人に考えてほしいと思った。
2つ目は、素晴らしい俳優と作品を失ってしまったことについてだ。彼は実に多くの作品に出演し、その中のいくつかは名誉ある賞を受賞し、賞賛されている。多くの制作者と演者の魂が宿った作品は、彼の一時の欲望により配信が停止されてしまう。これは、今回の事件に限ったことではないが、多くの人に迷惑をかけ、作品を観ることができなくなった人を悲しませる行為であったと私は思う。
3つ目は、今回の事件で彼が在日韓国人であったことが明らかになった途端に、それを理由に悪く言うような人が増えたことだ。彼は、在日韓国人であることを公にすることなく仕事をして、日本の作品に名を残していた。彼が他国籍であることは、作品をつくる上で関係は無いし、このような事件を起こしたのは国籍が理由なのではなく、個人の意識の問題からであると思う。
このように、私は今回の事件を知ったとき、衝撃を受けた。私は映画を娯楽として観ることもあるが、観ることで心が救われることも多々ある。だから個人の勝手な行動で素晴らしい作品を失って欲しくない。また、今後同じようなことが起きないでほしいと思っている。