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エンタメ作品中の宗教的意味-携挙-

英語を習得する為に、英語圏の映画やドラマなどを観て英語に慣れる事はとても良い方法です。

ただ作品中に度々宗教的意味が背景として組み込まれている事もあります。それを信じているかいないかは置いておいて、英語圏に生活するネーティブスピーカーはそれらの宗教的意味をもつ表現方法を許容しています。

それもあってエンタメ作品中では宗教的意味を持つものを比喩として使っている場合も多いです。

だからそれを知らないと、この作品訳分からんなとか不思議な表現方法だなとか思って作品を最大限に楽しむ事が出来なくなる可能性があります。

文化的背景にある宗教についてただ知っているだけで、エンタメ作品がもっともっと楽しめるようになる!こんな良いことはありません。

なので、これからこのnoteでエンタメ作品によく登場する宗教的意味についても気が向き次第簡単にまとめていきたいと思いました。

まず1回目の今日は、“携挙”について。

携挙はけいきょと読み、英語ではRaptureと書きます。

raptureには歓喜や有頂天といった意味もありますが、宗教的意味を表す時は最初のアルファベットがRという風に大文字となっている場合が殆ど。もちろん文脈から判断もできますが、最初の文字が大文字になっている場合が多いと覚えておくと便利です。

この“携挙”、宗教観としては終末論と非常に結びついています。

この携挙(Rapture)のイベントでは、人がなんの前触れもなく急に跡形もなく消えてしまいます。

思い浮かべてみて下さい。日常のなんの変哲もないお話だったのにも関わらず空が異様に明るく光ったりしてから突然人が跡形もなく消える描写。

こういう描写は携挙を表している場合も大いにある訳です。

それを知識として知らなかったら、なに急にふざけ始めてんの!訳わかんねー!とかなんだー急にSFやオカルト色入れてきたのかー!?となってしまいそうですよね。。。

話を戻しますと、この携挙は終末論として研究者達の間でも聖書の解釈が大きく分かれ解釈が異なっている事も多いです。

だから、携挙はこういうものだ!!と断言する事は不可能。宗教は人が創造したものなので、まぁ当たり前なんですが 笑。

ただ大まかな意味としては、この携挙というイベントはイエス・キリストが必ず起こると約束しているもの。

終末の際に天から、キリストを信じていた人がお迎えされ天に挙げられるそして死者達は蘇り天の上で主に巡りあうという時がこの携挙なんです。そして教会は地上から消え去ります。

信じて救われている人もいますが、この信じるという行為は非常に難しい。心の拠り所としていたもの(この場合は教会がその象徴)が一気に奪われ、そしてそれが全て空中に移動する。遺されたもの達はこの後どうなってしまうのか。。。それは一種の恐怖表現としても機能するのではないでしょうか。

そして終末は神が本当に怒った時に起こると考えられています。

神が真に怒った時に終末が起きる。そこでイエス・キリストが地上が混乱に陥ると察した時に死者を天で蘇らせ、選ばれしもののみが天に連れて行かれこの主と会い新たに天で出会う。そのイベントが携挙な訳です。

この世の終わりのような事がとてつもない事が起こっている比喩を表す際に人が消える“携挙”の表現を使っていると考えると分かりやすいかな?と思います!

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