バベルの塔から人について思う事
バベルの塔の話は知っていますか?
これは旧約聖書内にあるお話なので、欧米では有名な話です。
これは言語を考える上でとても気づく事が多いお話。それだけではない、“人”についてよく表現されています。
“バベルの塔”はまだ人類が一つの言語を使っていた時代のお話。
全人類の言語が一つしかなかったために意思疎通が今よりもうんと簡単だったという時代。
その時代に誰が言い出したのかは分からないのですが、天にも届く高い塔を築き上げようと言った人がいました。
当然、共通の“言葉”があったためその“一つ”の人類共通の目標が出来ました。
それまで人類は、様々な土地に住んでいた。しかし、一つの目標が出来た途端にその場所に集まるようになった。
本当に全人類が一つになる瞬間です。高い塔がそびえたち街が産まれました。建築を始めたんです。石よりも煉瓦そして煉瓦よりもアスファルト。。人類の知の結集です。
その能力を見せ自分達を象徴する街を作り見せたいという欲求の為です。
これは人の本質的な部分を非常に良く描いている。
人類は生きているだけで、そして1つの目的を自己顕示欲の為に果たし始める。そして自然な部分を破壊しているんです。
それをみた神は、人類の言葉を分断すれば意思疎通が取りにくくなり共通の目的を設定する事はなくなると考え人々を分け隔てさせた。
この人々の分断を招くきっかけとなった塔をバベルの塔と呼びます。
これを現代に置き換えてみましょう。民主主義から進んだ全体主義。そして、一つの価値観にみんなで向かうという共通のスローガンを掲げる現代。
現実的に、世界各国の人達が違う言語を持ち話しています。全人類同じ言葉を使わないから伝わりにくい。そんな時、自己の優越感を得たい人がいれば共通の簡単なキーワードや行き渡りやすい単語を設定するんです。
一つの目標に向けて。。。
それは間違いを招くとかなり昔の人が文書で警鐘を鳴らしている。それが“バベルの塔”であるんです。
ここからわかる事があります。
結局は、各地域に散らばって他の言葉を話そうとも私達人間は同じ事を繰り返し繰り返し巡っているし、気をつけなければ巡りやすい。
だからそもそも全員違う事を認識し、分かりあえないそして分かりあってはいけない部分があると認識する必要がある。
そして人の違いはなくならない。問題は解決されない。そんな事の方が多いし理解できない事がある。それを心に留めていないといけない。
一つの価値観に固まるのがどれだけ悪い事かということをバベルの塔は教えてくれています。
日本人は日本語のみを喋っている人が多い。だから誰かが共通目標を掲げれば全体主義に陥りやすいです。
そして簡単な英単語を言われればそれに傾いてしまいやすい。
単純思考すればそれだけ偏りやすいです
差別がいけないとか、環境破壊がいけないとかいうけれどそもそもは人の本質。生きているだけで避けられません。それを無視してないとみなすとどうなるだろう。綺麗事を並べる事がどれほど危険な事なのでしょうか。。。
多様性とか言うならそもそも解決出来ない事があると認め、互いに差別や違いがある事を認識する。そしてどこで折り合いをつけ妥協できるかと考えなければいけません。
言葉を使い一つの目標を掲げたりルールらしきものを作るのは多様性でもなんでもない。逆境している。日本人であっても一人一人違うという事を忘れやすい。
人は同じ部分がありそれが強調されると一体感を感じ同じと思いやすい。
バベルの塔で分断された世界に私達は生きている。それによって一つの考えが常識であると信じきってしまう事が起こりやすい。
あちらこちらにバベルの塔が建っている。共通項によって。。。
英語が世界で共通言語として話されている。それをツールとしながらその塔を可能な限り壊す事が出来るか試されているのが1人1人の私達です。
あなたの正解はなんでしょうか?
違いを知る事が英語にアクセスする事またはその過程で手に入れる事が出来るとしたらそれだけで危険な船に乗る事を回避できると私は思っている。
違いはそこにあるもの、当然な事としてその場に存在させておく。それこそが自由であり本来の姿。
互いにその埋められない差や違いに折り合いをつけていく。それが出来なければ碌でもないなと感じてしまっている
一つの観念に拘ることがどれだけまずい事かバベルの塔はそんな事を教えてくれるし人の本質的な部分をとてもよく表現している。
世界には色んな人がいて色んな考え方の人がいる。それを知るツールを言語と捉えればこれほど良い事はない。
逆に言って英語で語られているから正解でもない。
正解は人それぞれ環境によりそれぞれである場合の方がうんと多いのが真理ではないのかなとも。。。
日本人が日本語にしか頼っていないなら、そこには高いバベルの塔が建ちやすいと考えなければいけない。
一つの観念が常識や正解と思っていないだろうか?
それであればとても恐ろしい事だ
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