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Murakami.Flowersについて、わかっていること

村上隆氏、初となるNFTアート作品「Murakami.Flowers
公式サイトツイートから発表されていることをまとめてみます。

instagram「 murakami.flower2022」より

murakami.flowers
村上隆氏の代表的なモチーフである「お花」をドットで表現した作品

■販売時期は「22年春 (Coming This Spring)」
具体的な日付はまだ発表されていません

■販売個数は「11,664個」
仏教での煩悩の数「108」が作品のキーワードとなります。
背景108×花の種類108=11,664個とされています。(⇛ツイートより)

NFTアートに対して村上隆氏の姿勢

2月1日にtwitterに投稿。1つ1つの言葉に重みがありMurakami.Flowersがなんのなか、アーティストとしてNFTに向き合う姿勢が定義されています。

訳:NFTアートを始めるにあたり、自分の姿勢をもう一度見直してみます。
①私はNFTアート=単純に"アート"として考えています。
②NFTアートは、株や商品とは根本的に異なるものです。
③Murakami. FlowerNFTはアートであり、ただシンプルなものです。
④作品は制作の瞬間には、その意味を理解することは難しいです。
⑤作品の美術史的な関連性は、作家およびその環境によってあとから設定されるものです。
⑥アーティストの真価は死後に問われるため、生前には十分に評価されないことが多いです。
⑦一度アーティストの真価が確立されると、作品は非常に高価になります
⑧Murakami.Flowers の存在は、ブロックチェーン上にとどまりません

【原文】
As I start my NFT art, let me revisit my attitude.
① I think of NFT art simply as art.
② NFT art is fundamentally different from stock or commodity.
③ Murakami.Flower NFT is art, pure and simple.
④ In the moment of its creation, the meaning of an artwork is hard to grasp.
⑤ Art historical relevance of an artwork is set by the artist and their environment after the fact.
⑥ An artist’s true value is put to the test after their death. Therefore, they often cannot be thoroughly evaluated in their lifetime.
⑦ Once the true worth of an artist is established, their work could become extremely expensive.
⑧ The existence of Murakami.Flowers extends beyond blockchain.

この一連のツイートでの表明は、作品に接する上での根本として重要なものでだと感じました。BAYCやCloneXなどのようなコレクティブNFTとは異なり、あくまでアートであることが強調されています。また、短期的な利益を追求するものではなくアーティストの死後の価値までも見据えられています。

世界感

2月18日にinstagramに投稿されたイメージ図(サイト掲載バージョン)

村上隆氏の率いるアートカンパニー「カイカイキキ(KAIKAIKIKI)」の試みや、これまでの作品/イベントとも関連した位置づけになっているようです。

マインドマップ

3月3日に公式サイトに追加掲載。

https://murakamiflowers.kaikaikiki.com/

今回のように大量に発行されるNFTには、作品やコミュニティの展開が記される「ロードマップ」が発表されることが多いです。
今回、murakami.florersでは「マインドマップ」が採用されました。
これは「AZUKI」というNFTプロジェクトで取り入れられて話題になったもの。ロードマップのように具体的な日程や計画ではなく、プロジェクトの考え方を表明することでコミュニティとともに柔軟に発展させていくスタイルとなります。 参考記事:NFT「Azuki」(NFT辞典

https://www.azuki.com/mindmap


以下、1~6のマインドマップについて注目すべき部分を書き出してみます。

1.ビジョン
村上隆氏が2000年に発表した理論である「スーパーフラット」のシステムに基づいている。

2.コミュニティ
現代美術の世界と、新しいNFTアートやデジタルアートの世界を繋ぐ世界観を生み出そうとする試み。30年以上アートマーケットの最前線で培ってきた技術を、100年後、200年後の未来のアート界でも通用するような手法で、NFTアートを制作していきたいとの考え。

3.エコシステム(生態系)
NFTやDAOの世界に住む人々とつながることがmurakami.florersの使命。

4.メタバース
メタフィクションの「メタ」との関連で、メタバースの「メタ」を構想。村上氏が60歳になるまでの様々な取組みが、メタ構造のように投影されている。

5.夢の架け橋
22年12月に液晶モニター付きのポータブルゲームを発売する予定。またオンラインゲームやデジタルゲームの開発・制作も計画中。

6.Physical World(物理的な世界での展開)
これまで映画/TVアニメの制作、ファッションブランドや音楽とのコラボレーションしてきた実績を活かしていく。また世界中アートフェアで展示されさらに認知拡大されていく予定。

イベントでの展示も決定

Events https://murakamiflowers.kaikaikiki.com/

22年5月にニューヨーク・マディソンアベニューにある現代アートギャラリー「ガゴシアン」で展覧会を開催。RTFKT「Clone X」をベースにした作品や、murakami.florersのリアルペイントなどフィジカル作品が展示される予定。また、その際にサロンやクラブイベントなどを通じて、アーティストに直接出会える機会も検討されている。

購入方法

いまのところ発信はtwitter、insitagram、公式サイト、メールマガジンから。discordは存在せずホワイトリスト獲得戦争はおこなわれていない。

ただRTFKT「CloneX-」のmurakami DRIP(2,916個のみ存在)のNFTを持つwalletはWHITELISTとして購入が確約されている。

https://twitter.com/RTFKTstudios/status/1499400948812156929?s=20&t=JwdoR3IIdAI2-dgfBMkvCA

対象のNFTは、現時点で最低価格30ETH程度に。

OpenSea CloneX https://bit.ly/3tqUXwg

(3/29追記)販売についての詳細が発表されました

以上、最新情報についてまとめてみました。

NFTの世界にどんな旋風を巻き起こしていくのか、そして作品自体についてみることができることをとても楽しみにしています✨

日本語訳でニュアンスが異なってしまっている可能性もあるため、是非公式サイトでもご確認ください。murakami.florersメールマガジンは、最新情報やクリエイティブの裏側写真もあるのでオススメです!

■リンク
公式サイト:murakamiflowers.kaikaikiki.com/
twitter:@takashipom
instagram:murakami.flower2022

画像クレジット:
© Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
© Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

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