「NFT市場はなぜ崩壊したのか？」Zeneca氏のニュースレターより
Azukiの新コレクション・elementalsの炎上を契機に、ブルーチップと呼ばれていたNFTのフロアプライスが下落しています。ピーク時には150ETHを記録したBAYCも30ETHを下回る状況。上位のプロジェクトでも15%以上価格が下落したものが多く、この数日でNFTをとりまく雰囲気が変わってきています。
この先、NFT市場はどうなるのか？NFTインフルエンサー/コレクターの@zeneca 氏が、参考になるニュースレターを発信していたのでご紹介します。一部要約しているため、気になった方は原文をお読みください。
それでは、本文へどうぞ。
Letter from Zeneca_42 / Why Did The NFT Market Collapse?
1.NFT市場の崩壊
2.ポンジノミクス／ミームコインとしてのNFT
3.外部への依存
4.この市場で何をすればいいのか？
5.とるべきマインド
■NFT市場の崩壊
ずっと「99%のNFTプロジェクトはゼロになる」と言われてます。実際のところ、ほとんどのNFTプロジェクトは誇大広告、ポンジスキームとして構築されています。そして現在の状況としては供給側の過多、世界的にNFTへの関心が薄まり続けているなど良くない流れがあります。
ビットコインやイーサリアムの値段があがりましたがNFTの価格にポジティブな影響はなく、NFTマーケットプレイス間の競争が結果的にNFTの価格を下げつづけています。
大局的にはこれらの要因がありますがが、短期的にみると最近の暴落はAzukiの影響でした。彼らは市況が落ち込んでいる中でFOMOを誘発し、Azuki・ elementalsの販売で20,000ETHの流動性を市場から奪ってしまいました。NFTに使われるお金がAzukiの財布に流れ込んだのです。これが昨年までであれば、そこまでの影響はなかったかもしれません。しかし現在の状況の中では明らかにNFT市場全体に波紋を広げました。
さらに、elementalsのアートがやらかしました。客観的にみて素晴らしいものではありますが、OG AZUKIとそっくりでした。結果としてコミュニティは不満を抱き、Azukiから抜けるホルダーも多くみられました。
流動性を奪う出来事とフロアの崩壊が組み合わさってことでパニックとなりました。大きく成功したAZUKIへの信頼が失われたことが、すべてのプロジェクトに対する信頼が失われる流れに繋がりました。
「AZUKIですら、うまくやることさえできないのなら、○○に何の望みがあるというのか？」
しかし結局のところ、価格が下がり続けている理由は「需要と供給」でしかありません。
NFTの供給は増え続けています。その中でNFTへの興味や需要は過去最低水準です。さらに、NFTを担保にしたローン（レンディング）や、レバレッジをかけて取引できるサービスが過去6ヶ月の間に登場しました。これによって急激に値上がりしやすくなる一方で、価格が落ちるときは早く、大幅になってしまいました。
ミームコインとしてのNFT
NFTの厳しい現実は、ほとんどの人が金儲けために取引していることです。人々がモノを買うのは、将来的に他の誰かに高く売りたいから。それが唯一の理由ではないかもしれないし、主目的ではないかもしれない。しかし、「儲けたい」は理由の一部であるはずです。
アートとして、コミュニティへのメンバーシップとして、IPとして、ステータスシンボルとしてなどNFTの目的は多岐にわたります。
しかし、そのNFTに客観的にどれだけの価値があるか。それは誰にもわからないのです。私たちが知ることができるのは、市場が決めた価格だけです。結局のところ、モノの価格とは「誰かがそのモノに対して喜んで支払う金額」です。私は文化的価値、芸術的価値、コミュニティの価値を心から信じてます。しかし、その価格としての妥当性は誰にもわからないものです。
外部への依存
NFTの価値が、人やチームに依存しているのは外部へ依存している状態といえます。逆にアートは内部依存です。アートの場合、価値はNFTそのものにあり、ユーティリティではありません。
クリプトパンクスとBAYCがよい例です。パンクスは歴史的/文化的なアートとしての価値があります。エアドロップやゲームに期待してパンクスを買う人はいません。一方、BAYCはユーティリティや将来の展開への期待が大きい。AzukiやMoonBirdsなども同様です。
それが悪いことではありません。チームが目指していたものが達成され、ロードマップが進み続ければコミュニティは盛り上がります。潜在的な可能性は高いです。しかし、もしそれが裏切られれば事態は一気に悪化します。
では、この市場で何をすればいいのか？
「他人が貪欲なときは恐れを抱け、他人が恐れを抱いているときだけ貪欲になれ。」これはウォーレン・バフェットの言葉です。
プロジェクトが急激に値下がりし、雰囲気が最悪な時は買い時かもしれません。もしあなたが確信を持ったプロジェクトがあり、本当に信じているなら。今がチャンスともいえます。ただし90％値下がりしたら買い時なのか？いや、さらに90％下がる可能性もあります。私が提案できるのは、時間をかけて市場を見渡すこと、目を離したくないもののリストを作ること、そして、何度も言っていますが失ってもいい金額しか使わないことです。
わたしは純粋なアート、純粋なコレクターズアイテムなどがいま買うのによいタイミングだと思っています。
よりリスクをとるのであれば、信頼できるプロジェクトで持続可能な収益源を持つものはありでしょう。創業者にビジョンと情熱があり、実行する能力と専門知識がある企業を探すべきです。
不屈の精神
最後に、いまは試練の市場です。私は、落ち込んで去っていった人々をたくさん知っています。ほとんどの人はトレーダーとして成功することはありません。そもそもNFTの取引は、他のほとんどよりはるかにリスクが高いです。
金銭的にも、精神的にもリスクの低い資産を持って、長く保有する方ことをおすすめします。もし損をしたとしても、あまり自分を責めないでください。過去を変えることは誰にもできませんが、少なくとも学んだことを活かして将来に備えることはできます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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改めて、以下原文です。
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