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ガンダムの曲じゃないのに限りなくガンダムを感じる曲5選【初代&Z&少しCCA】


1. モーニング娘。'14 「時空を超え 宇宙を超え」

これはもう2014年の発売当初からずっとガンダムぽいと言われてる曲です。もちろん、時空は「とき」と読み、宇宙は「そら」と読みます。この曲で編集されたガンダムMADがyoutubeにあるんですけど、ほんとに歌詞もメロディーも世界観に合ってます。

出だしの「わたしはまだね未完成」というフレーズから思い起こされるガンダム要素はたくさんあります。覚醒したばかりのニュータイプ、不安定な強化人間、民間人の寄せ集めが急きょド素人軍人として戦うことになったホワイトベース、自分の生き方がなかなか定まらないシャア、開発中のモビルスーツ、などなどです。というか、ガンダムに出てくる登場人物って未完成、未成熟な人が多かったです。まあ、現実もそんなものなのでしょうけど。

それから、最後の「この地球(ほし)はきれいになるかな」という一節が、ガンダムで描く世界のそもそものはじまりを彷彿とさせます。

2. 3. 加古 隆 「最後の海戦」&「マネーは踊る」

NHKのドキュメンタリー番組「映像の世紀 バタフライエフェクト」の中でかかる音楽です。最初に聞いたとき、これ過去になんらかのガンダム作品で使われていた曲じゃないの? と思ったくらいです。

なんとなく、正義を掲げながらも間違った方向に進んでいるのではないか? みたいな場面に使われるような気がします。

だから、これらが流れ始めると、ジオンやティターンズがまたなんかヤバい事始めるわー、上官からとんでもない悪質な命令聞かされるわー、誰かが無鉄砲なことするわーと思ってしまいます。

音楽的なことはさっぱり何もわからないのですが、金管楽器の存在感がすごいということは思います。ZとCCAの音楽も、オーケストラですが弦楽器より金管楽器の音がすごく印象に残る曲でした。

4. TOMORROW X TOGETHER 「Deja Vu」

今週発売されたばかりのホヤホヤの新曲です。イントロ聞いただけでスペースコロニーが回転しながら宇宙に浮かんでいる様子が目の前に広がるようではないですか。間奏の「ぎゅいーん」にも宇宙感じます。MVにもサイコフレームの光がふんだんに出てきます(?)。

そして、歌詞がほんとにカミーユとフォウなんですよ…。全体的にそうなんですが、以下に、特にカミーユぽさを感じた歌詞を抜粋します。

「僕を呼んでほしい」「Say my name」「僕を燃やすその火花の雨の中で」「君と分かち合った悲しみはmy clarity」「君の涙のそばへ」「光のベールで花嫁のように輝く君を強く抱きしめるよ」

clarity は通常「明瞭さ」「鮮やかさ」を表すことがほとんどですが、「落ち着き」「癒し」としても使われます。ここでは明らかに後者の意味でしょう。

特に「Say my name / 名前を呼んで」はカミーユとフォウの名前に関する悲しみを思い出します。フォウと出会ったことで大嫌いだった自分の名前が少し好きになれたカミーユ(ほんとに、そもそもこの名前がすべての発端でした…)。一方、フォウはいまだに自分の本当の名前を奪われたまま苦しんでいる。

「僕を燃やすその火花の雨」は最終回のシロッコとの死闘そのものだと感じます。

MVの最後に大地を駆けていく少年たちが映りますが、ここが地球だと考えてみると切ないです。ファーストガンダムの舞台は宇宙世紀0079年という未来です。人類が地球から宇宙へ移住を始めてから50年後くらいという設定でした。政府の施策により、ほとんどの人が強制的に移住させられただけなので、移民一世の中には死ぬ前に地球に帰りたいって願う人もいました。今ではおじいさんでも、50年前は地球の大地を走り回っていた少年だったのです。彼らも一度はコロニーで(宇宙で)がんばっていこうと決心したと思うんですよ。でも、やはり最後は地球に帰りたくなった。その気持ちを想像しながら最後のシーンを見ると涙が出ます。これと反対に、宇宙に出てニュータイプとして覚醒することこそがより良い未来と平和をつくれる道と信じている人たちもいました。その筆頭がCCAのシャアです。「地球の重力に魂を縛られた人々」を粛清し宇宙で理想の世界をつくろうとするやり方は、TXTの物語の中でいえばずっとネバーランドを追い求めている状態ともいえなくもないと思います。

いろいろとこじつけて書きましたが、そもそもこの曲は、星の王子さまをオマージュしていることが制作陣から発表されているので、パイロット要素を感じるのはあながち間違いではないかなーとかも思います。1月ころに星の王子さまの作者のドキュメンタリーがたまたまNHKでやっていたので見ましたが、彼も旅客機パイロットではなく戦闘機パイロットでした。

5. TOMORROW X TOGETHER 「Chasing That Feeling」

昨年リリースされて以来、何度聞いても、聞くたびにこれはZガンダムの新たなオープニング曲ではないのか⁉と錯覚してしまいます。もちろん、本来のテーマ曲である「Ζ・刻をこえて」も「水の星へ愛をこめて」も名曲中の名曲で、大大大好きでリスペクトしてるからもう100万回くらい聴いてますけど、それとは別に、この曲もすごくオープニングアニメにマッチするんですよ。ためしにyoutubeに上がっているZのOPやMADにかぶせて聞いてみてください。すごく合います。特に中盤(0:44くらい)からサビにかけては、パイロットがヘルメットをかぶり、モビルスーツのコクピットに乗り込んで、カタパルトから飛び立っていく流れのシーンにぴったりです。

歌詞全体に浸透している「気持ちはギリギリの崖っぷちなんだけど、こういう状況になったからにはもう覚悟を決めてやるしかない」という空気も、絶対的ヒーローを描いているわけではない両作品にリンクするような気がします。

1:25くらいからの「僕の身体の growing pains / Feels like I'm on fire / 少し痛くても / Burn and fall like a shooting star」はニュータイプや強化人間の痛みを歌っているように聞こえてしまいます。

そして、なんといっても Chasing That Feeling というフレーズです。ニュータイプの共鳴そのものないですか(?)。

☆☆☆☆☆

以上、ガンダム用につくられた曲じゃないのに何故かガンダムの世界観を感じる曲(1000%主観)を5曲紹介させていただきました。

TOMORROW X TOGETHERの曲の歌詞はMVの日本語字幕を参考にしました。

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