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私のペン卒

ペン卒とは???
「ペン卒します」
「ペン卒するのでアカウント削除します」
「ペン卒するのでグッズ処分します」

ペン卒っていう言葉を使ってわざわざ今まで好きだった推しとサヨナラする意味が今までわからなくて。
そんなキッパリと決別する事なんてあるのか、グッズを処分する時なんてくるのか、大好きで尊敬していた推しを好きじゃなくなる日なんてくるのか、想像もできなかった。

今までもライブに行くぐらい大好きなアーティストはいたし、今も10年近く変わらず好きなアーティストはいるけど、ピークに大好きな時もあれば、最近そこまででは無いなっていう波もあったり。
全く興味がなくなる事は無いかもしれない。

それが、ケーポに出会ってちょっとだけ様子が変わった。
毎日毎日SNSで追っかけて、そこで友達が出来て、韓国語を覚え始めて、グッズはそこまででは無いけど好きな物は買い始めて、ずっと動画を見て、彼らに元気を貰って、楽しく生きる喜びを貰って、名言と言われる言葉に感銘を受けて尊敬していたし、一緒に頑張っているように思えたし、大好きだった。

今思えば、当時はコロナ禍ど真ん中。
世界中のファンが彼らに会えないのが当たり前。必然的にみんなが平等だったから何も考えずにただただ楽しかったんだと思う。

世界がコロナ前に戻ろうとして、それが少しづつ変わっていった。
彼らがいよいよ海外に飛び立つ。
最初は、良かったね、オンラインでも見れるし楽しみだね、って心からの嬉しい感情だった。
でも思っていたものと違った部分もあって、でもこういうもんかって。
自分の中の期待とのちょっとのズレは気にしないことにした。

ただ、そのズレが続いていく。
それまで動画で見ていたような大好きだったキレッキレのダンスはあまり見なくなり、楽しみにしていたコンテンツも終わり、最初は大騒ぎだったインスタにも時々悲しくなる写真が流れたり、見たくない裏側をたまに見てしまったり。
その度にファン同士で、いやいや違うよ、信じようね、って言いながらもちょっとずつ心が離れそうなのを誤魔化して。

そして、日本に来てくれないってわかって。
あれ?
私今楽しいのかな?
この先も楽しめるのか?
って考え始めた。

ここから気持ちが離れていった気がする。

それでもファン同士で仲良くしてくれる子が数人いたから、まだなんとなく気持ちを誤魔化して話を合わせて。
ただ、どんどん冷めていく。
あんなに尊敬していた言葉すらも全然響かなくて、寧ろ少し引いてしまうぐらい。
通知が来たら即開いていたSNSは、通知が来ても開かなくなってきて、そのうち見るのも忘れるようになった。
どんなにかっこいい写真も響かない。
そんな風に思ってしまうメンバーが1人、また1人と増えて。
なんでこの人をかっこいいって言ってたんだろう?って思うとこまできた。

夜中までずっと喋って楽しかったファン同士のLINEグループもいよいよしんどくて参加しなくなった。
新曲が出ても心動かず。
いい曲ではあるかもしれないけど自分の好きな音楽では無くて、数回聴いて終わった。

最推しだけはずっとずっと大好きだから、叫びたい時がそのうちあるかもしれないと残していたTwitterのアカウント。
それも、お友達のグッズ代行の役割を果たしたのを最後に削除した。
数少ないグッズたちは、戴き物を残して処分。

最後の最後までほんの数人と繋がりが残っていたインスタのアカウントも、つい先程閉じる事にした。
もう同じ熱量で会話ができないのがしんどいし、申し訳ないし、嘘ついてまで合わせたくなくて。
この約2年間の全ての繋がりとさようなら。
一度は900人近くまでいた謎の繋がり。
多すぎて怖くて、1度リセットして本当に繋がりたい30人だけに。
そして、今日残っているのはまだその最推しの話をLINEで話すたった1人だけ。

これが私のペン卒。

今は今で大好きな人達がいて、ずっと大好きと思ってるし、ずっと大好きでいたい気持ちは本当で。
ただ、一度このペン卒というのを経験してしまっただけに、いつかこの気持ちも冷めてしまう時が来るんだろうかと思うと自分が嫌になる。

どうかその時が永遠に来ませんように。


【追記】

有難いことに沢山の方に感想を戴きまして。
リプ返を繰り返していて思ったのは、自分はもうそのファンダムの名前を名乗らないよ、そちらの仲間じゃないよって、ペン卒という言葉を使うことで一線を引いて終わりにしたかったんだって。
それは私にとっては必要な事だったってだけ。
心のバランスが取れていて楽しければ、好きの比率がどうであれ、推しが何人いたって、他人にどうこう言われることではないと思います。
なのでどうか考えすぎませんように。

もしSTAYじゃない方がこちらに辿り着いたなら、一緒に推し活を楽しむ事は無いかもですが、お互い楽しく推し事しましょう。

STAYさんでしたら、これからもどうぞよろしくお願いします。
StrayKidsと一緒に走り続けましょう。

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