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アドバンス講座 1〜キューを確実なものにする

今回から、アドバンス講座ということで、基礎講座より踏み込んだトピックについてお話ししていきます。

私はよくこんなアドバイスをします。

1.まずは、刺激の少ないところで練習しましょう(慣れているお部屋など) 2.できるようになったら、別の部屋で練習します
3.徐々に、いろんな場所で同じように練習しましょう

犬は、複数の刺激をパッケージにして、認識していることがあります。私たちが、一つのキューを使っているつもりでも、犬の視点から見ると、幾つもの刺激が合わさって、結果事象と結びつけている可能性があるのです。

・・・ちょっとわかりにくいですよね。
下記のイラストを見てください。


パターン1

吹き出しの中の「おすわり」は、皆さんが口頭で言っている言葉と思ってください。この環境で、あなたが「おすわり」と言った時、愛犬が座ることを覚えたとしましょう。

では、次のイラストを見てみましょう。


パターン2 上のイラスト+α

最初のイラストに加えて、ちょっと刺激的な物体が追加されました。あなたの愛犬は、1番目のイラストの構図で覚えているので、この2番目のイラストでの「おすわり」は愛犬にとって違う印象になり、座らないかもしれません。

さらに、次のイラストを見てみましょう。


パターン3.背景色を変えました

3番目のイラストでは、家以外でのおすわりをイメージしたイラストです。同じ合図でも、周りが変わると違って見えます。

いつものリビングでできる「おすわり」も、環境が変わるとしない場合があります。

これは、犬がおすわりを忘れたとか、忘れたふりをしている、ではなく、違う環境だからです。【in リビング】という、キューの一つの要素がなくなってしまったということです。

だから、様々な場所で飼い主さんの言葉を頼りにして欲しいということであれば、いろんなところで、丁寧に教えていく必要があります。

周囲の環境や飼い主さんの姿勢や服装など、いろいろと変わるけど「おすわり」という言葉だけは、変化がありません。

上記イラストの1番のおすわりで座っても、2番のおすわりで座っても、3番のおすわりで座っても、結果は同じだよ、ということを、経験してもらう必要があります。

実際は、特に練習しなくてもできた!ということも、よくあります。

でも、できて当たり前と思ってやってみたけど座らなくて、「知ってるくせにできないふりをしている」などとレッテルを貼るのではなく、

『環境が変わったから座らないかもしれない』と仮定して、丁寧に対応して、「できた!」を積んでいくようにしましょう!

今日はここまでです。

もしかしたら、皆さんの中には
「丁寧に対応するってどういうこと?」という疑問が湧いているかもしれないですね。

これについては、また次回お話ししていきますので、お楽しみに❣️

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