トリーツの選び方
トリーツとは、犬に提供する食べ物全般を指します。
ドッグフードも、おやつもトリーツです。
私たち飼い主は、ケアギバーとして、愛犬(愛猫も愛鳥も)の生涯が健やかであるように努めています。
その中に、エンリッチメントがあり、マネジメントがあり、ティーチングがあります。
これらを実施するために共通するツールが、トリーツです。
どんなトリーツを選ぶべきか、という部分において、おそらく、みなさんが思っている以上に、考えるべきことがあるので、それを書きます。
トリーツには種類がある
ありますよね、種類。
みなさんは、どんな種類のトリーツが頭に浮かんでいるでしょうか。
鶏肉?鹿肉?アキレス?
今、ここでお話しするのは、食材とは別のことです。
トリーツを選ぶ際に、私が考えるのは、上記の図のとおりです。トリーツの形状や提供方法を、その目的に応じて組み合わせています。
犬の好むものであること
食材に関しては、犬の好むものです。
ここで、飼い主さんがやりがちなのは、自分が食べてもらいたいものを提供するということ。
みなさんは、子供の頃、苦手なものばかり、食卓に並んでいたことはないでしょうか。それらは、家族が子供であるあなたの成長を願って、食べてもらいたいお料理だったかもしれません。
子の健やかな成長を願う家族の気持ちと、愛犬に対する気持ちは重なり合うかもしれませんが、当の本犬が食べないものを提供しても、本犬の役には立ちません。
とはいえ、愛犬の健康を害さない食材、量のトリーツを提供する、というのは当たり前です。
好き度の調整
好む度合いも、目的に応じて変えます。
好きすぎても、興味がなさすぎても、目的とすることの障害になってしまう場合があります。
形状で選ぶ
人が手で持つことができ、犬がさっと飲み込めるソフトなもの
前足で抱えて、奥歯でガジガジするほど硬いもの
ぺろぺろ舐めるような、ペーストや液体のもの
形状をその時の目的に応じて選びます。
液体のトリーツをあまり使わないかもしれませんが、提供しやすい形のパウチに入ったものもありますし、シリンジを使うこともできます。
人は提供する練習を、犬は受け取る練習を
ほとんどの方が考えない事柄が、トリーツの提供を練習することです。
犬も、トリーツの受け取り方を練習する機会は必要です。
うちの子はトリーツが効かない?
トリーツが効かない、使えない、というのは、
犬の食欲が旺盛でも、食に興味がなくても、よく聞きくセリフです。
環境の配慮、トリーツの選択肢の少なさや、トリーツの提供方法の引き出しの少なさ、また、提供方法の練習不足であることを、知らないから出てくる言葉だと、私は思います。
昨日食べたものは、今日食べないかもしれない
同じトリーツをいつでも食べる子もいれば、昨日食べたけど、今日食べないという子もいます。(健康であっても)
そういうことはあるのです。
食べないのであれば、健康上の問題を疑うことは必要ですが、大丈夫ということであれば、別の方法で提供してみたり、愛犬と何かをしたくてもその日は控えるなどの判断をすれば良いわけです。
トリーツが使えないと決めつけて…
考えが浅く、うちの子はトリーツが使えないと決めつけて、ケアの提供の幅が狭まるのは、悲しいことです。
たかがトリーツ、されどトリーツ。
トリーツの選択や提供方法の研究をしっかり行えば、愛犬に今よりももっと、素晴らしい毎日を送ってもらえるかもしれません。
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