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流山市の児童推計(小学校版)

流山市は3、40代の人口が増えている自治体です。子どもの人口も増え、ここ数年は特に傾きが急ゆえ、学校の更なる新設・増改築も予定されています。市民の方からは「将来の児童推計、なぜそんなに精度悪いの!?」と指摘されるのですが、上振れの1要因は合計特殊出生率の増加です。

例えば千葉県が1.34人に対し流山市は1.67人(倍率は1.25倍)という状況を考えてみてください。増加の傾きが急すぎて(計画から建築を終えるまでに3,4年かかる)学校建設を計画する時間軸と合わないというジレンマを想像できると思います。自然増は喜ばしいことであり、児童数に応じて学校施設を整備するのは自治体の責務なので、矢継ぎ早に学校建設が行われること対しては悶々としつつも、致し方ないと考えています。その他、上振れのその他の要因は賃貸分と推測しています(マンションや戸建てについては大分精緻に予想値が設定されていました)。

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地域別児童推計

それでは令和2年5月時点での児童推計(6年先)を地域別に見てみましょう(元ネタは「こちら」)。流山市の中でも地域ごとに状況が変わります。子どもの人数は、まちの状況に影響を与えるので、全体戦略として何か手を打てると良いと思いますが、皆さんはどのようにお考えになりますか

中部地域(R2➡R8で52.8%増)

この地域は令和3年におおぐろの森小学校が、令和4年におおぐろの森中学校が、令和6年におおたかの森小学校の近くに1校新設される予定です。

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南部地域(R2➡R8で23.9%増)

特に南流山小学校エリアの児童数が急増しています。平成30年度から比較すると200人ほど上振れ、急ピッチで校舎を準備しなければならない状況です。令和6年に現在の中学校が小学校に、東洋学園大学が南流山中学校に、という方向で準備しています。

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東部地域(R2➡R8で30.2%増)

八木南小学校の児童数の増加が高めに推計されています。しかしこれは区画整理が順調に進捗した場合の推移としてみる必要がありますので、慎重に経過を検証していく必要があるでしょう。

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北部地域(R2➡R8で30.3%減)

6年間で児童数が30%減少するのが、北部エリア。特に新川小学校は6年後に1学年2クラスを切る状況になります。

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児童推計推移(学校毎の一覧)

減少率が心配になったので、R8年の減少率で並べ替えてみました。

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※おおたかの森小学校が令和3年にマイナス10%になるのは、おおぐろの森小学校が新設されるためです。

以下、小学校毎の児童数です。流山市では、学校の最大規模を1600名、普通教室48クラスとしていますので、これを超える児童数になる場合、何らかの対処をしていく必要があります。

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以下は、都道府県別学級数別学校数(R1)v.s. 流山市(R2、R8)の分布割合を示したものです。全国がオレンジ、流山市は青系です。
全国の学校の学級数の中央値は1学校当たり12クラス(1学年2クラス)、平均値が14クラスですが、公立小学校19,277校に対し、1クラス以下の学年がある学校数(1学校11クラス以下)は8,378校で、約43%にもなっています。

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国の動向を見る限り、流山で小規模化している学校について悲観的でないことが分かる一方で、流山市の学校は、多くが大規模化していることが分かります。国の傾向と違うということは、国が提示する課題&改善策と流山が抱えている課題とは違うということを押さえた上で、独自で対策をしっかり考える必要があるのです。

ちなみに、文部科学省から要求されないからという理由で3年後までの推計値しか算出していなかったものを6年後までの算出を要望したのは近藤です。急増の側面においては、せめて6年後まで算出しないと学校建設の見込みが立たないという理由からです(あたり前ですが)。これまで児童急増対策が後手になった理由は、3年後までしか推計していなかったことが大きな要因でした。

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