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寝言主婦、シン・仮面ライダー観る
3/26(日)に近所のシネコンで家族と「シン・仮面ライダー」観てきた。
シン・シリーズと言えば、庵野氏とは同世代なのかゴジラもウルトラマンも私もある程度の知識はあるので「ほぉ~こう来たか」と楽しく見てたのだが…仮面ライダーについては、私自身は初代ライダーの本放送の頃は幼児で、折しも当時同居していた叔母(25才)が当時としては珍しく特撮好きで毎週楽しみに見ていたはずなのだが、私は極度の怖がりゆえにあまりのグロさに毎回泣いてテレビの前を去るということだったような気がする。
という訳で、今回である。シンウルの時の予告で仮面ライダーもやると聞いて、ただその予告映像の地味さに正直あんまり興味は惹かれなかった。やっぱり当時と同様暗い映像だし、キャストも地味だしこれどうなるんかなぁ…今回ばかりは見送りかと思っていたら、なんとダンナも息子も見に行くという。まぁシン・ゴジラ以来ずっと家族で見に行ってるので今回も半ば付き合い?で行くことにし、せっかくならと前評判をいろいろそれこそnoteやTwitterで漁ってたんだが…どうも評価が両極端で、シンゴジのように諸手を挙げてでなかったとしてもせめて肯定的な意見もなぁと思いつつ、まぁあまり先入観を持たずに見てみようと決めて行ってみた。
結果…まずは直後のTweetなど。
(微妙にネタバレあり)
シン・仮面ライダー見て来た!取り敢えずエンディングで流れる「レッツゴー‼︎ライダーキック」の出だしが長年アウフタクト(せま|るーーー|ショッカー)だと思ってたのだが、実は頭から「迫るーー|ショッカーー」だったのが発見だったわ
— Miho Shigeta (@roma_08_28) March 26, 2023
話自体は私はそこまで悪くなかったと思うし、うっかり涙を誘われた場面もありで。ルリ子の造形はまぁ確かにアニメ的でもあり、でも石森キャラとしても成立してて良かったんじゃないか浜辺美波
— Miho Shigeta (@roma_08_28) March 26, 2023
そしてなーちゃんも本郷奏多も森山未來も謎のロボット刑事Kも。でもあの辺はアラ還くらいの年じゃないと元ネタ最早分からんだろうなぁ…もちろん主役のライダー二人は言うに及ばず。
— Miho Shigeta (@roma_08_28) March 26, 2023
池松君とはずいぶん地味だなとは正直思ったけど、動いてるのを見ると確かに石森作画なキャラにちゃんとなってて、それは佑も同様で。そして脇は家族とも言ってたけど、全般キャスティングが何気に豪華。そして長澤まさみの無駄遣い(違
— Miho Shigeta (@roma_08_28) March 26, 2023
…みんなが言うほど悪くなかったよ?正直。私の幼少のみぎりの石森特撮オールスターズがちょいちょいオマージュされてたり(キカイダーとかイナズマンとかロボット執事なロボット刑事とか)、かと思えば定番の怪人やショッカーの皆さんも今風にアップデートされつつエッセンスは外してないとか。何より、本人の作家性というよりは、今まで手掛けたシン・シリーズの中ではおそらく唯一小学校低学年でリアルタイムでハマった、そしてサブカル趣味の原体験となったであろう「あの」仮面ライダーを、庵野自身のフィルターを通して現代に置き換え翻案しつつ、テイストやテーマそのものはTV版にしろ石森のコミカライズ(原作?)にしろ「あの当時の」表現したかったものを、雰囲気はそのままに本質をより自分なりに精度を高めて皆に見てもらいたかったのではないのかと。だから、別に本人の趣味全開の垂れ流しというよりは(とはいえ結果としてはダダ洩れ過ぎるきらいはあれど)庵野氏自身がパンフやどこかのインタビューで言ったように、今の自分を形成した「仮面ライダーへの恩返し」なんだよね。
ただ、そうなると確かにその辺の予備知識とか演出意図がわからんと、現行のニチアサライダーとかマーベルの(特撮ではなく)VFXアメコミヒーローものと見比べたら、そりゃアクションに見劣りもすれば画の解像度もCGも荒いし「何じゃこりゃさっぱり分からん」ということにもなりかねず…でも敢えてそういうテイストにしているものについて、あとは見る側の好き嫌いの問題であって、特段ダメと断じるほどではなかったかな。
そんな訳で、深堀り感想やら考察は他の皆様が立派な記事を沢山書いておられるので、ここでは個人的にツボったところや小ネタなど。
(若干のネタバレがありますので鑑賞後に振り返りいただければ…)
クモオーグさんの乗ってる高級車がなぜかナンバープレートが昭和40年代
(車種は今時のなのに分類番号が「5」1桁ってw)ええっ仮面ライダースーツ脱げるの?
(実は元々そういう設定でした?しかも革ジャンだった。
何なら庵野だって自作してるからできるのか💦)「ヒーローと言えば赤いマフラーでしょ」ってそれ、
アニメのサイボーグ009かな?石森つながりで
(実は原典に元ネタがあるんだろうか。有識者求む!)ラスボスがほぼハガレンの「お父様」
ついでに改造された故にお腹空かなくなった猛君にアルみを感じる
(野宿してるときに昔のバイクツーリングでの思い出を語りつつご飯作ってくれるのだが、ルリ子が鍋で掻き込むあれは一体何を食べてたのか)ラスボスついでに玉座の両脇に飾られてる旧車のバイク。
緑川博士も昔はツーリング好きだった描写はあったけど…なぁちゃんの蜂女は出色だった。エピソードも衣装もアクションも良かった!子分の刈上げ君はラッパーだと息子に聞いたがカッコ良かった!
ミス実写版、浜辺美波はやっぱり現実離れするほどにかわいい
だんだん人間味が増してくるごとに感情移入もしやすくなる?
(私はそこの場面で不覚にも猛君と一緒に泣きそうになった)ヤスケン、出番は事前に調べて知ってたけど、本編を実際に観たところで画が流れてしまって顔も映らんし、よ~く声を聴くくらいしか分からん…
(ちな仲村トオルも同じ場面。猛君の心象風景でもあるんだろうけどカット割りが細かすぎてなぁ)森山未來の有効活用、長澤まさみの無駄遣い…
何よりイノセントな本郷猛…池松君良かったよぉ
そして柄本佑の一文字がどう見ても私の知り合いのバンドマンに似てるんだが(どうでもいい
しかしチャラいけど快男児な相棒として、後半の話のテンポを引っ張ってくれて非常に良い。思えば本放送も藤岡弘本人が仮面ライダーの中に入ってバイクアクション中に事故って半年出られん、となったので苦肉の策で2号を登場させた時にちょっとテコ入れ的に作風変えたのでブレイクしたといういきさつもあり。ラスボス前の量産型バッタオーグとのトンネル内でのバトル。
あれは暗闇で眼だけ光ってわらわらしてるのが不気味で良いので、
あれで正解、仕様通りだよんそして問題のアクションがもっさり、なんで本職でやらないの?ってのも、役者が実際に中に入ってアクションをやることによる身体性のリアリズム表現の結果だそうで…その割に結局CGで補強してたりってどないやねんとは思ったけど
でも、そもそも日本のヒーローもののアクションはほぼ時代劇の殺陣由来だそうなので、格闘技経験がないのに戦う羽目になった今回のライダーからしたら、むしろきれいすぎてリアリティがないとも言えるかも
こんなところだろうか。何しろ今回の映画はこんなオバサンですら一言語りたいと思わせるフックがあったのかなぁ…
そういえば、今回はシンウルの時の米津みたいなタイアップ曲はなかったね。息子と何でだろ?とは思ったけど、一通り見終わるとやっぱり、みんな知ってるテレビシリーズの主題歌でエンドロール迎えたほうが自然だったのかな。何しろ今時のJ-POP差しはさんだら「あの頃」のノスタルジーにも浸れなくなるか(汗
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