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ようやくNOTEを始めた。自己紹介からですが、まだ書き途中。

なぜMIDORI.so?

アップルからiPhoneが発売されたのが、2007年6月29日。この時私はCitigroup証券で働いていました。入社時点で管理職レベルの待遇に引き上げられるので、自由裁量結果主義の世界でがむしゃらに前に進もうとしていました。

私の小さい頃からの関心は、「世界ってどうなっているんだろう?」ということ。政治経済に興味があって、大学では正義感の謎な強さから弁護士になれば、政治経済法律となかなか面白いかも、なんて思いながら過ごしました。けれど高い山があったら登るぜという周囲の秀才たちには敵わず。であれば、グローバルな環境で働きたいと思い、外資の証券会社を選んで就職しました。ただ、資本主義の権化みたいな社会は私の謎な正義感からは相容れず、就職面接では、当時あいのりという番組で仕入れた「グロスナショナルハピネス」の凄さを熱弁し、今流行りのESG投資の必要性について話たことを覚えています。面接官は1億円あったらどう使うみたいな質問をかましてくるので、全く相手にされないこともありましたが、よく分からんが面白そうだってことで雇ってくれたのがcitiだったのだろうな、と思い返すと。ただ、早朝から深夜まで働く中で、そんなアンチ資本主義的な世界からは遠のいていきました。

ある日エレクトロニクスのアナリストが、すんごくつまらなさそうにソニーの投資レーティングを買いから売りに変えました。確かに、当時のソニーはときめかなかった。一方アップルはときめきを与えてくれる。株価を比べても右肩下がりと、右肩上がりと明確。これってなんだろうか、と考えると、ビジョンの有無なんだろうなと。技術をたくさん持っていてもそれをなんのために使うのかが分からないのと、技術は限定的かもしれないけれど、理想とする未来を描いていくために使う。この違いなのではないかと。あーこの世界にどっぷり使っていても、何も変わらない。焦りのまま気になる人の本を読んだり、大学院に行こうかと調べてみたり。

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*あとで書く
スクーリングパットを見つけて参加した話
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「何が問題かが問題か」黒崎さんがよく口にする言葉です。受験戦争の中で、多くが目標を目指して、なぜ?を考える暇もなく前に進む。それに慣れきってしまった私たちへのメッセージとして。そして、それを考えることのできる集まりが必要だと。インディペンデントシンクタンクという名称でそんな議論を夜な夜な何人かで集まって話していました。そして名前はMIRAI
INSTITUTE。未来が自分たちだけでなく、自然環境も含めてより良くなるために本質を問う組織。

2011年3月11日の震災で私の方向性も揺さぶられました。高層ビルで震災を経験し、やりたいことはやらねばと机の下で揺れを感じなから漠然と決心しました。と言っても大きな行動変化を起こしたわけではないのですが、、、とある日、黒崎さんから電話がありました。「そろそろ辞めちゃえば?」と。先のことは決まってなかったのですが、なんとかなるだろうというという漠然とした思いの中退社。

そしてある日、面白い物件があるという誘いのものと向かったのが、今のMIDORI.so Nakameguroでした。蔦に覆われた廃墟。
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その、インディペンデントシクタンクってどうやって稼ぐんだよってのはもちろんのこと、私たちだけでこの廃墟を借りるのは難しい。しかし面白い物件に出会ってしまった。。。

海外ではシェアオフィスってのが出てきてるらしいし、これから、ほら私みたいに会社辞める人だって出てくるでしょ、「働くってなに?」疲弊するためのものではない面白いことのはずだよね。こんな話をしながら、「シェアオフィス」にしようぜということになりました。緑の蔦に覆われているってのと、トキワ荘のように才能が発掘され飛び立てる場にしたいということで、MIDORI.soと命名することにしました。

私の原体験としても、高校時代のイギリスでの寮生活で、多国籍の若者がコモンルーム(ラウンジ)に集まって、ご飯を一緒に食べたり、宿題をしたり、恋愛話をしたり、さらには、自分の国の政治経済や国際情勢について喧喧諤諤議論をするそのような場があって、あの時の環境が作れたら面白いなあという気持ちがありました。

そこでMIDORI.soとは、
「これからの働き方の可能性を追求すると共に、個が尊重される社会においても(そのような社会だからこそ)、大切な拠り所となるであろう仲間とともに働くスペースです。様々な仕事/国籍/趣味/考えを持つメンバーが集まり、その混沌を通して生まれる「何か」をみんなで楽しめる場を目指しています。かつてのトキワ荘のように。」という説明にしました。
ちなみに、MIRAI INSTITUTEはこのように説明しています。

今は、このようにまとめることにしました。
「2008年9月、お金のためだけに働くことへの疑問が確信に変わり、2011年3月、人間は組織だけではなく自然の一部であることを知り2012年1月、私たちミライ・インスティチュートが生まれました。Think Tankとは思考の容れ物、つまり脳を指しますが人間の知性とは脳だけで生まれるものではありません。四肢五体と五臓六腑、その中に息づく百兆を超える微生物たちそれら全体が有機的につながりあい自然環境と相互に働きあうことで真の知性が生まれます。私たちミライ・インスティチュートはお金をくれるクライアントやパトロンのために頭だけを使って考えるための組織ではありません。自分たちの未来はどうあるべきか地に足をつけて全身で考え考えるだけでなく実際に社会に働きかけるための組織です。より善い未来をつくるためには他者への想像力を自身の創造力に変えながらひとり一人がより善い生き方を追求すること。そして、より善い生き方を実現するためにはまず働き方を変えることが近道だと考えます。一人ひとりの善い働きの連鎖が世界を善い方向に変えていくと信じています。」

MIDORI.soに集まる人たちのイメージは、ざっくりいうとクリエイティブクラス。狭義のモノを作るクリエイティブではなく、広義の意味で、価値創造を行える人々。どのような立場にあっても未来を見据えて価値創造をなしえるそんな人たちです。ポートランドが面白いのは、そういう人たちが街を作っていったから。常識や枠組みよりも自分がどうしたいのか、未来がどうなってほしいのかを考えて行動した結果だと思っています。

だから、MIDORI.soは、クリエイティブクラスやそれを志向する自立した個人・集団が集まり、それぞれが目的や理想を持ち邁進する状況を作ることを目的としています。もっとも個だけではなしえないこともあるため、肩書きや組織など関係なく状況を共有する仲間となり、それが良質なカオスを生み出すしていく。その結果、当初の目的や理想を超えるようなアウトプットを創出することのできる環境になるだろうという想定を持っています。
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このような思いと状況によって始まったMIDORI.soです。拡大の事業計画もなく、面白い状況をいかに作っていくかを試行していくことで前に進んできました。関わってくださった方々が徐々に発酵のスターターのような役割を担い、環境が自然発酵した結果、いわゆるコミュニティと言われるような仲間たちの集まりがゆるやかに出来上がってきました。
私たちの役割は、オフィスとしての体裁を整えることと発酵のブースターになること。前職で株式市場を見ていたことから大体のビジネスモデルは把握していることも一助になり、なんとなく働いている人の困りごとや話を聞くと良さそうな人を紹介することはできました。それが「オカン」的な役割となり、結果発酵のブースターを担ってきたと思います。その後、偶発的な「オカン」を組織として担う必要性を感じたため、オカンだと伝わりにくいため「コミュニティオーガナイザー(CO)」と命名し、ブースターを各MIDORI.so に置くことにしました。

当時コミュニティという言葉が何かと使われるようになっていました。マーケティング手法として、ファンをいかに作るか、バックストーリーをいかに伝えるか、そのあたりからコミュニティというソフトな集団が注目されるようになったのでしょう。なのでこの文脈に則るとコミュニティという言葉には胡散臭さも感じますが、分かりやすいので使ってしまうという部分もあります。

コミュニティオーガナイザーという仕事が仕事と認識されず、受付や管理人、コンシェルジェと思われがちで、ちょっと粗末に扱われ易いような印象を抱かれがちですが、まずはこれを職業として広く認知されることがMIDORI.soで働いているCOにとって居心地がいいと思い、この職業の重要性を内外で伝えようとしました。

CO募集要項には、このように定義しています。
「私たちのワークスペースにおける核となる人です。オフィスとしてメンバーが心地よく働ける場所を整えること、そしてメンバーが何を求めているのか、どうしたいのか等について寄り添いながら働く環境を面白く醸成していくことを目的とした働く人です。」

基本、自由演技としていますが、この自由が非常に曖昧で塩梅を掴むのが難しいところです。幸いなことに十数名のCOが日々活動し、拠点を跨いだコミュニケーションや会社経営の一部を担っています。
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MIRAI INSTITUTEの説明から、MIDORI.so の存在価値を考えると、シェアオフィスの運営は、手段にすぎないということなのかもしれません。ただ、一方でこの手段がMIDORI.so のメンバー1人1人の仕事や人生を変えるきっかけになるかもしれない非常に重要なものでもあります。やはり、「働く」を軸に1人1人の行動変革を起こし、未来をより良いものにすること、これが私たちのやりたいことなのだろうな、と思います。
結局私たちの売りってなんなのでしょうか?
会社の利益の話の前に、世の中・将来への意思があるということなのでしょうか?それだけでは人は集まらないですよねwきっと。

拠点が増えてくると、「MIDORI.soや委託拠点(企業から委託を受けて運営しているオフィス)が増えてきているけれど何がしたいの?」という質問の声をちらほら耳にするようになりました。それは外部の人からだったり、メンバーからも。その背景には、「だってMIDORI.soはインディーでしょ?メジャーにならないよね?」というメッセージが込められていると解釈していました。その答えは、明確です。メジャーは目指していません。ただ、自分が自分であるための主義主張を持っているインディーな人たち(≒クリエイティブクラス)が集まってわちゃわちゃできる状況を共にし、もっとその仲間の輪を広げたいという想いがあるからです。仲間の輪が広がると、想定外のアウトプットが生まれる蓋然性も高まると考えています。

そのような仲間が集まるためにCOを中心に提供できるものは下記だと思います。
・物理的空間の居心地の良さ(キッチンやラウンジ、Wi-Fiの安定を含む)
・美味しいを発端に同じ釜の飯を食うことによるライトなコミュニケーションの誘発
・メンバー同士がノイズに感じない程度のコミュニケーションの誘発
・真剣に働いているメンバーに真摯に向き合うこと
・結果として、自分の仕事にポジティブになんらかが作用すること
〜〜〜続く〜〜〜

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