抗がん剤スタートと身体が教えてくれること
ついにその日がやってきました。。。
抗がん剤を始める前日
明朝の治療スタートに備えて、私は夫と一緒に病院の近くの旅館に一泊することになっていたので、当時1歳10ヶ月だった娘を義父母にあずかってもらいました。
義父母が車で旅館までおくってくれて娘を義母に預ける時、
(私は、いったい次いつ娘にあえるんだろう?)
(早ければ、今週中? 遅いと。。。いつ??)
あまりに見えない「これから」に、みーたん、ごめんね。お義母さんお義父さん、お世話になります、すみません、ありがとうございます、、、色んな気持ちが溢れて、人の前で辛い涙を流すなんてほぼしない私が、初めて義父母と夫と娘の前で泣きました。
「すみません、、よろしくおねがいします」 って、ちゃんと言えたのか言えなかったのか…..
みーたんは、幼いながらもしっかりと何かを感じ取り、
いつもなら誰かに預けようとすると私にしがみつくのに、じっと黙ったまま素直におばあちゃんに抱っこされました。
いつも思うのですが、やっぱり子どもってすごいですよね。彼女なりに、「大丈夫」って姿を私に見せてくれたんだと思います。
夫に付き添われ、旅館に入りました。
「もう色々考えてもしょうがない!やれることをやっていくだけだ!」そう思いながらも、まだしぶとく「本当に私抗がん剤やる必要あるのかなあ?」と考えていました。(ぐるぐる)決めたのに、あんなに決めたのに、何度も何度も考えていました。
明日からどうなるかわからない私に、治療前最後においしいものを食べたりお酒を飲んだり自由に少しでも楽しく過ごせるチャンスをと、病院の近くの憧れの旅館を予約してくれた夫。私はこの治療の振り返りでなんど彼にありがとうの涙を流すのだろう。
「抗がん剤投与の前日は、飲酒はお控えください」なんてお手紙に書いてあったことには全然気づかず、美味しくワイン三杯飲んで、治療が始まったら一応控えたほうが良さそうであるお刺身もたらふくいただきました。
夫が食事中、動画を撮って私の意気込み(?)をインタビューしてくれたのですが、
「抗がん剤という名の「浄化剤」を受け、「進化」「深化」「神化」をとげたいと思います✨」とか張り切って言っていました(爆)
(今の私は、あの時より進化、深化、神化しているのか。。しているはずだ!そう信じよう!)
浄化剤投与日当日
朝になり、早起きをした私たちはその旅館の最上階にある子どもも大人も男女一緒に水着のようなものを着て入れる露天風呂に行きました。
海からの朝陽が、とてもとてもきれいだったのを今もはっきり覚えています。
その美しさに夫と感動しているところへ、なんと!!
なんと!!!!!
裸のおばさまが入っていらっしゃいました!!!!!
えっ!?全裸?
専用水着はどうされました?????
おばさまは、専用水着があることに気が付かなかったようで、何も着用されずに浴槽までいらっしゃり、私たちをみるなり、「あっ!すみません!!」と言いながら大急ぎで脱衣所に戻っていかれました。
今日から重い治療がスタートするということで少し緊張していた私ですが、大いに大ウケしてしまい、夫と顔を見合わせ吹き出してしまいました。
「これはさ、もう恥ずかしくてここには戻ってこられないだろうし、食堂でも会わないといいね。会わないであげたいね。」なんて二人で話していました。
が、それから1、2分後、専用の水着を着て笑顔で戻っていらっしゃいました。
いやはや。。。
「これくらい、どーーーんと生きていかなくては!」
大切な教えをいただきました。ちなみに、その後の朝食会場でもまたお会いしました。
おばさま、神様、宇宙様、こんなタイミングで身体をはって私に「笑い」と「教え」をくださり、本当にありがとうございました。
いざ出陣、だけど、、、
朝食を終え、いよいよ病院に行く時間が近づいてきました。
それでも私はまだ思っていましたし、言っていました
「私、本当にこれしなくちゃだめ?」
浄化剤って名前も付けて準備したにも関わらず、ずっとずっとずーーーっと迷う私がいました。
割とすぱっと決めてすぱっとやるタイプなのに、こんなにうだうだすることも人生初です。それくらい私には大きいことでした。
夫からの最強アドバイス
出発の時間が近づいても、あーでもないこーでもないとうだうだしている私。
「ねえ、私、本当にやらなくちゃいけないかなあ?」(もう何万回目の同じ問いなんだろう)
夫氏、いつもはそのままの私を見守り応援してくれるタイプの人なのですが、今回は見るに見かねたのか、ゆっくりと話し出しました。
ほお。。なるほど
今まで色んなことに腹落ちした経験はありますが、私の人生で一番腹落ちした瞬間かもしれません。
うん、行ってくる!!!!!今朝のおばさまのように、どーん!といくことにしました。
自分の身体を信じよう!そう決めて出かけました。
(おばさまのことを時々思い出してうふふってなりながら。)
そして、点滴が始まる時、自分の身体を抱きしめて「何かあったらすぐ言ってね!」と伝えました。
最初に吐き気どめの点滴をして、それが終わると浄化剤。
浄化剤が身体に入ってくると、最初は緊張していた私の身体。
「大好きだよ」とさすりながら、細胞に耳を傾けまくった結果
私の身体は「浄化剤」を素直に受け入れ、
私は浄化されていきました。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
まだまだ続く治療(浄化)の振り返り。「スキ」や「フォロー」してくださったら励みになります。また、こんなのんきな治療振り返りが誰かの役に立ちそうでしたらシェアしていただければ幸いです!
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