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一日のはじまり


目を覚ますと、空が沈んでいた。

ゆっくり体を起こしてまばたきをする。

星が瞬くのより早く、涙がこぼれないようにぱちぱちまばたき。

ごくりと朝の水を飲めば、月の光のように静かな音が聞こえて、
まだ夢の中にいたと気づく。

夢を切り離す朝は いつも悲しい。

枕元のイスにかけておいたカーディガンに袖を通せば、
冬のしんとする寒さにやっと目が覚めて
うるさいほど白い陽の光が胸に届いた。

また、今日が始まる。


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