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ツォク供養(11/30)ご賛同の御礼と、報告

昨日のツォク供養(「満月の日+月食」ツォクの、お知らせ(11月30日))は午後7時から2時間以上にわたり執り行ない、無事に終わらせることができました。
ご賛同いただきました皆さまには、この場を借りて御礼申し上げます。

今回も、投稿できるタイミングでTwitterに投稿しましたので「今こんなことやってる」という目安にはなったかもしれません。

月食を伴う特別な日でしたので、「クントゥサンポ・ムンラム」(法身普賢仏祈願文)を何度も読誦しました。
これは6月21日の夏至(日食もあり)のツォク供養でも唱えた経文です。

「クントゥサンポ・ムンラム」は埋蔵経(テルマ)に属する教えで、どのような煩悩や罪に陥っていても、本来清浄の悟りの境地(法身普賢仏)に帰することができますように、という、普賢仏ご自身が説かれた祈願文になります。

日食・月食・地震・風水害・夏至・冬至に唱えると、自他すべての衆生の苦しみを取り除き、仏陀の位に達するとされます。今回サポートいただいた方々のお名前を奉告して、罪業の浄化を祈念しました。

今回も、副次的な行としてウギェン・メンラ(薬師仏のお姿のグル・リンポチェ)の念誦も組み込みました。

今回のツォク供養もグル・リンポチェを本尊としてお迎えするものでした。私たちの罪や障害、病魔や煩悩の妨げは浄化され、自分のエネルギーを調和・強化することができます。そうして長寿・力・富といった(通常の)成就と、不死という究極の成就(=解脱)を得るという行法になります。

運気の流れをよくしたり、怨恨を解消させたいといった祈り、呪詛返し、またコロナを含む疫病の殲滅に対しては、特殊な憤怒尊を本尊とする行法を集中的に行ないました。
この行については、これから数日にわたって行じていきます。

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ところで、私に初めてインドでチベット語を教えてくれて、この世界へ入るきっかけを作ってくれた方(西洋人)が、3日前にヨーロッパでコロナにかかり亡くなったという知らせを受けました。

私にとってはチベット語の先生であり、仏教の本質的な部分を教えてくれた存在です。
数か月、お寺で一緒に生活していました。何十年も昔のことです。

氏は行者でもありましたが、チベット語から英語へ経典を正確に翻訳する、優秀な翻訳者でもありました。翻訳のあり方について、私が大きな影響を受けた存在です。
腎臓移植などもされていて体調も思わしくない状態だったようですが、あまりに突然の訃報でした。

コロナを終息させるには、どうしたらいいのか。使命感をもって、もっと祈らねばならない、と思うようになりました。

そこで得た1つの答えは、コロナの終息には私たちの罪業の浄化が不可欠である、ということでした。
神道的には「祓」(はらえ)になるかもしれません。

そこで今回から、罪業浄化をより意識して行なうことにしています。

因と果は絶対で、極めて正確で、過去において積んだ因は、一定の条件(=縁)により、突然に発現します。
問題なのは、何がいつ発現するか、我々には予測できないことです。

そこで仏教徒は、日々の生活で知らずに積んでいる罪業を毎日浄化していくと共に、過去に積んできた膨大な罪業をいろんな手段で浄化していくのですが、ツォク供養はこうした私たちの膨大な罪業を一気に浄化する、最良の方法の1つであります。

2日前、コロナが原因でヨーロッパで亡くなった私のチベット語の先生も、苦しみのない、おだやかな最期だったと聞いています。氏はすぐれた行者で、容易に三昧の境地に入ることのできる方でした。どのような因が果として現象化しても、それを正しく観ることができたでしょう。コロナだって「浄化」の顕われと観じながら、心の本性にとどまっておられたでしょう。

そして病でボロボロの肉体を捨てた現在も、法性にとどまりつづけておられるでしょう。

しかし私たちは、そこまでの境涯には至っていません。
手あたり次第、罪業を見つけては浄化していく他、ありません。
そしてできるだけ罪を積まないよう日々の生活を改め、より多くの善を積んでいかなければなりません。

つまりは仏教徒としての大原則に立ち返ることになるのですが、コロナがあろうがなかろうが、その本質はブレることなく、続けなければなりません。

「本質にとどまりつづける」機会はいろいろあるでしょうが、ツォク供養もその1つとして、気軽にご参加いただければと思います。皆さんと一緒にこういう形で修行できるご縁に感謝いたします。

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上の写真:釈尊の事業を表わした八大仏塔。南インド(カルナータカ州)のナムドゥルリン寺にて。
下の写真:ナムドゥルリン寺の遠景と、敷地に並ぶ八大仏塔。
※撮影はいずれも気吹乃宮。


サポートは、気吹乃宮の御祭神および御本尊への御供物や供養に充てさせていただきます。またツォク供養や個別の祈願のときも、こちらをご利用ください。