現実の先へ「超写実絵画の襲来 -ホキ美術館所蔵」
今日の休日は渋谷へ。こういったお出かけはかなり久しぶりで、どうなることかと少し不安でした。そこにあるのは時期による葛藤です。
ということで2月以来、4ヶ月ぶりの美術鑑賞に行ってきました。場所は「bunkamura ミュージアム」。ここでは特定の所蔵作品はないものの、人気のある企画展が多いのが特徴です。
そして今回行ってきたのが、「超写実絵画の襲来 」。個人的に2020年上半期で最も注目していた企画展でした。
写実絵画とは、見たものをそのまま忠実に描くことを基本とした絵のことです。見た目は写真に極めて近いですが、なんとすべて油絵による絵画。モネやルノワールといった印象派のように分かりやすいのが特徴です。
これら写実絵画は時々、写真でいいじゃないと言われがちです。しかし彼らがこうした作品を描くのは、「目の前にあるすべてのものを二次元に落とし込みたい」など、多くの目的があります。
そもそも写真と写実絵画は、見た目は同じに近いながらも、アプローチ方法が全く違います。そして、カメラは性能が良くなったからといって私達が見ているものと同じものが映されているかと言われれば違います。
またソール・ライターのように、写真の中でもより表現を求めていくこともあります。
そんな今回の写実絵画ですが、(4ヶ月ぶりの美術展という飢えもあったかもしれませんが)かなり良かったです。作品一つひとつに力強さを感じます。そしてその力強さは人物画、風景画と異なるモチーフや作家が異なるごとに現れていきました。
この作品達の力強さの正体はただリアルだからというわけではなく、「ここまで時間をかけてまで表現したいものが私にはある」という意思と表現力だと思います。この表現力と意思に自分は圧倒されました。
といった感じで久しぶりに美術成分を得られた1日です。ちなみに今回まだまだ自粛もあってか、中に入っていた人はかなり少なめでした。おそらくはこの時期じゃなければ満員ぐらいだったと思います。そういう意味では落ちついて見ることができました。
企画名:超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵
会期:2020年6月11日(木)~6月29日(月)
場所:Bunkamura ザ・ミュージアム
時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
展覧会公式HP:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_choshajitsu2.html
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