勝手にアニメキャラのセックスを想像してみた

第30回 新沼文世−10

「それでも、母親の喘ぎ声が大きすぎて子どもが目を覚ました、というケースはあるみたいだな」
「親はびっくりしないかな? 自分のベッドで寝ていたはずの子どもが、いつの間にか自分たちのあられもない姿を見られてびっくりし、翌朝気まずい思いで『おはよう』って挨拶をするのってありそう」
「いや、意外とそうでもない。むしろあけすけに語りあっている」
「日本とはエラい違いだね。こっちでは、そういうことは隠し通すのが常識で、親が愛し合っている現場を見て『不潔だ』と思っている子どもがほとんどだし」
「性教育の影響かな?」
という彼に、私は「そうかもね」と呟いた。
「それでさ、君は親が愛し合っている現場を見たことあるんだ」
笑いながら、遠が声をかける。
ああ、そんなことがあったような気が……と、私は遠い目を見つめる感覚で答えた。

私が、両親が愛し合っている現場を見たのは、はっきり記憶しているだけでも2回ある。
そしてそのどちらも、いまなお私の脳裏に、強烈な記憶となって焼きついている。
両親が学校の教員だったので、私は初潮を迎えると「子どもができる仕組み」は教わったが、セックスについては、あまりきちんと教えてくれなかった。そのため、セックスに関する知識は、友人から得る情報や、an・anなどのセックス特集が頼りだった。
もちろん「オトコを歓ばせるテクニック」なるものは、相応の性体験を重ねても、よくわからない。相手の反応を見て「こうしたらどうだろう」「ああしたらどうだろう」と、自分なりに想像を巡らせているだけに過ぎない。
私は小さい頃からテレビを見るより、お絵かきしたり本を読んだりするのが好きな子で、テレビ番組にはあまり興味を示さなかった。だから、両親がどんなドラマを見ているのかは、今もよくわからない。
私が寝た後、両親は本を読んだりテレビを見たりして過ごしているんだと、無邪気に思い込んでいた。
……そう、あの光景を見るまでは。

最初に目撃したのは、夜のトイレに一人で行けるようになった頃だから、私が5~6歳頃だっただろうか。
その頃の私は、廊下を挟んで反対側の部屋に一人で寝ていた。その向かい側が両親の部屋だ。
尿意を覚えた私は、半分寝ぼけたままの状態でムックリと起き上がり、あくびをしながら用を足した。
眠い目をこすりながら、自分の部屋に戻ろうとした時……
両親の部屋から、何やら怪しげな声が幼い耳に入ってきた。
幼子は部屋の住人に気づかれないよう、忍び足でその部屋の入り口まで歩いた。
部屋のドアは半開きの状態だったことを覚えている。
当人たちは閉めたつもりだったが、ドアが開いていることに気づかなかったのか。
私は静かにドアを開け、中の様子を窺うと、部屋からは両親の口から出る激しい息づかいと、今まで聞いたことがないような言葉が、部屋の中で響いていた。
部屋の照明こそ消えていたが、両親のダブルベッドの頭部付近に設置しているスタンドが、艶めかしい雰囲気を醸し出していた。
そして、私がそこで見たものは……

「ハァ……ハァ……ハァ……ダメ……ダメヨゥ……アナタ……」
といいながら、ベッドの上で四つん這いになっている母の姿だった。
そして同時に、
「ムッ……ウッ……ウォッ……ママ……」
といいながら、父は母の後ろで、自分の身体を母のお尻に押しつけている。

「パパ……」
「ママ……」
といった後の言葉は、幼い耳には聞き取れなかった。仮に聞き取れたとしても、意味がわからないだろう。今振り返れば、あの後2人が発したであろう言葉は、おおよその見当がつく。
そして、スタンドの灯りに照らされた両親の姿を見た私は仰天した。
……両親は裸のまま、ベッドの上で何やらやっていたのだ。
2人は、自分たちの部屋に私がいることにまだ気づいていないらしく、二人の世界に夢中になっている。
「グゥ……ウゥ……グゥ……アナタァ……アァ……」
子どもに聴かれまいとしているのだろう。母は父に向けて高くお尻を上げ、枕元に顔をつけ、必死に喘ぎ声をこらえている。
「ウウッ……ウッ……アァ……イイよ……ママ……」
父は、両手で母の乳房を触りながら、お尻を前後、上下、左右に動かしている。
父のお尻が動くたびに、母は頭を左右に振り、口からでる声を必死にこらえている。
やがて父は、母を仰向けにした。
勢いよく母の上に乗ると、激しく左右に動く。
母は頭を左右に激しく振りながら
「アアァ───────ッ!! イヤァ──────ッ!! ヤメテ───────ッ!!」
と大声を出した。父は自分の顔を母につけると、母はおとなしくなった。そして母の身体をあちこち触りまくると、今度は母を上にした。
「アアァ────────ッ!! アアァ────────ッ!!」
母は激しく頭を振りながら、父の上で身体を動かした。そして
「モウ、ダメ────────────────────────ッ!!」
というと
「○。○。○────────────────────────────ッ!!」
という、私が理解できない言葉を大声で叫ぶと同時に、父の胸に倒れ込んだ。そしてそのまましばらく母は
「ハァッ ハァッ ハァッ ハァッ」
と、肩で息をしていた。父は母の背中を、黙ってさすっていた。
幼な心に「見てはいけないモノを見てしまった」と思った私は、部屋から出ようとした。しかしバランスを崩して、躓いてしまった。そしてバターンという音と共に、部屋の中に倒れてしまった。もちろん、両親がその音に気がつかないはずがない。
「ふ、ふみよちゃん!!」
そういって母は、私を抱き起こした。もちろん、素っ裸のままだ。
恐る恐る、私は視線を母に向けた。
まずいのを見られたと思ったのか、母の目は泳ぎ、なんともばつの悪そうな表情で私を見ている。
「ママ、どうして裸なの?どうして汗かいてるの?」
母はどうしたものかと、視線を父に向けた。
同じタイミングで、私も父に視線を向ける。
すると父は表情を変えることなく
「パパはねえ、ママと仲良くしていたんだよ」
といった。
「ちょっと、アナタ!」
母は慌てて口を挟むが、父はまあまあとそれを手で制すると
「ママがね『今晩、パパと仲良くしたいな』といったから、パパはママと仲良くしていたんだよ」
と、父が笑いながら答える。
「パパ、ママ喜んでくれたの?」
と私が言うと、父はにっこり笑って
「そうだよ、ママは嬉しいって、さっきまでパパの手を握ってたんだよ」
父がそう言うと、母はベッドに腰掛け、父のそばによると、軽く肘鉄をした。
「ねえパパ、ママ、さっきいったいなにをしていたの?」
私は無邪気に両親に聞いた。
「……お、お馬さんごっこよ……」
と、母は顔を赤らめて答えた。
私はもう一度、父に同じ質問をした。
「『パパとママが、いつまでも仲良くなれますように』というおまじないだよ」
と、父は答えた。私はふーんというと
「どうして、パパとママは裸でおまじないをするの?」
と質問した。
母は、顔を赤くしたまま下を向き、もじもじとしている。それを見た父は
「ママが、いつまでもきれいでいられますようにと願っているからだよ」
と答えた。
「パパ、恥ずかしいからやめて……」
母が、父の身体をつつきながら呟く。
「でも文世、今晩はもう遅いからねんねしようね」
父は、優しく私に声をかけた。
「ママ」
「な~に、ふみよ」
「ふみよが寝るまで、ママそばにいてくれる?」
母は即座に「いいわよ」というと、バスタオルを身体に巻き付けて、私を寝かしつけるために、私の部屋に入った。
私は自分の部屋に入るなり
「ママ、だ~いすき」
といいながら、母に抱きついた。同時に、母が纏うバスタオルを剥ぎ取る。
私の目の前に、白く豊かな果実が現れた。
「ちょ、ちょっとふみよ!!」
と母の制止を振り切り、私は母の胸に抱きついた。
「ママのおっぱい、柔らかい」
私は抱きつくなり、先ほどまで父がさわっていた母の乳房をギュッギュッと揉む。
「も~ふみよったら、幼稚園になっても赤ちゃんみたいなことをして~」
母は呆れるような口調で言いながらも、私の頭を優しく撫でる。
「ねえママ、ふみよもおっきくなったら、ママみたいにおっぱいが大きくなるのかな?」
「そうよ、ママのいうことをちゃんと聞いてくれたら、おっきくなるわよ」
「うんわかった。ふみよね~、ママの言いつけをちゃんとまもるよ。ママみたいになりたいもん。やくそくするから」
そして私は母と「指切りげんまん」をすると
「ママ、眠くなっちゃった」
「じゃあ、ママが子守歌を歌ってあげる」
そして私は、母の歌声を聞きながら眠りについたのだった。

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