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5thオリジナル楽曲『フェアウェルハートフル』について

2024年8月15日、身代亜土夢五曲目のオリジナル楽曲『フェアウェルハートフル』をYouTubeにて公開いたしました。



制作経緯

6月のライブを区切りとして所属バンドInferno Libertaが諸事情により9月までの夏休みに入る事となり、毎月のようにリハやライブやミーティングが入っていたのがスケジュールがぽっかり空く形になりました。その中で何かやれる事は無いかと考えた時に「あ、ソロ曲つくりたい」と思い立ち、すぐに作曲者様の選定→依頼へ入りました。暇さえあればココナラを眺めては魅力的なクリエイターさんをお気に入りにリストアップしておくのが半ば趣味と化しているので、そのへんはかなりスムーズに制作へと移行できました。モチベーションが上がった時にその衝動から間を空けずに行動に移せるのでこれは今後も続けて行こうと思います。そういうノータイムで事を進められるための工夫はVtuber活動始めてから身に付いたスキルですね。他にも自覚していない部分でV活通して変わった部分ってきっといっぱいあるんだと思います。曲がりなりにも5年目まで続いているとなると経験値って馬鹿にできないよなあと、自分の事ながら実感している次第。


楽曲解説

今回楽曲を提供していただいたのはyoh2様。エレクトロ要素の入ったモダンなラウドミュージックに仕上げて頂きました。依頼を引き受けて頂いた段階で「こんな感じを想定していますがいかがですか?」と参考としてご提示いただいたのがPaleduskというバンドでした。

現代ラウドシーンにおいて重要な位置を占めるバンドと認識はしていたものの実はこの時点でほぼ初めてちゃんと曲を聴いたくらいだったんですが、重厚なバンドサウンドと電子音楽の高次元的融合という系譜の中でCrossfaithFear, and Loathing in Las Vegasともまた違ったアプローチと価値観を持ったバンドだな、と大変興味深く聴いていました。

ラウド+電子音のミクスチャーというのは取り立てて強調する必要もない程に現在では一般的に広まったサウンド技法ではあります。一方身代亜土夢のこれまでのソロ楽曲はどちらかと言えば(身代の歌詞や歌い方もあるかもしれませんが)泥臭い感じのハードコア。ならば敢えて5曲目にしてここに行き着くというのはむしろ変化球的でおもしろいんじゃないかなと思いました。そういった思いもあり、「この方向性でお願いします!」と全面的にお願いして出来上がったのが本曲でした。

歌詞に関しては、曲を何回か聴いて口ずさんで自然に出て来た言葉をそのまま書き留めただけで後から何行かの文字数調整を行いはしたもののほぼ一発書きだったように記憶しています。なんなら曲として完成する前のデモトラックを頂いたその日にもう書き上がっていて、作曲者様に「もう書いたんですか!?」と驚かれていました。
テーマは『離別』。それも綺麗なお別れとか次へ向かうための区切りとかではなくて、全然納得いかないままなし崩し的にそうなってしまったような、そんな歌です。イラストの表情に関しても「こっちを睨みつけてるけど激しい怒りというよりも諦め、納得いっていないような感じ」というやたらめんどくさいオーダーをさせて頂きました。そういう仕分けが出来ず整理も納得もできない、微妙で言い表しようのない感情をハードコアという音楽で表現する。身代亜土夢のソロ楽曲はつまるところ一曲目からずっとそれをやろうとしているだけなのだと改めて再確認しました。ちなみにタイトルのハートフルとはHeartfulではなくHurtfulです。

またひとつ大切な歌がひとつできたと胸を張って言えます。是非お聴きください。


『フェアウェルハートフル』


その話なら聞き飽きたから
一息付けよ コーヒーでも飲もう

こちらへ向ける形相は無く
かと言って切り出す手札も無く
只々口噤む 只管凝視する
視線貫く 俺を射殺す

治らない手荒れを気にして
途方に暮れ行く
処方された筈の手打ちは
効き目を見せやしない

ああ、聞いていた?
そうか いつもそこにいたのか、縁

あんまりな言い種でも今は救いになるだろう

身に覚え無いツケを払って生きるのは御免だ
取り戻せない貸しを取り立てるのにも
もううんざりだから

最後に言うよ
さらば愛おしかった寄る辺

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