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今日は8月8日です。何か特別な日のように言われています。東京オリンピックも無事終了しましたね。

うれしいことがありました。

飼い犬が初めて散歩しました!正確には、私と一緒に朝の散歩で近所の角を曲がり、一区画歩いてくれた、という意味です。

ミッフィは、うちにきて約半年になる保護犬です。うちに来た時は、なんにでも怖がって、散歩に出ることも嫌がりました。他の犬や知らない人間はもちろん、耳慣れない音や車など、怖いものだらけでした。

しっぽは足の間に入って、頭は低く、ひどいときはブルブル震えていました。このコをアダプトする前から、犬と一緒に朝の散歩をするのを楽しみにしていた私にとって、この怖がり方を見て正直がっかりしました。

と同時にこんなに怖がるようになってしまったこのコがかわいそうでなりませんでした。一体昔、どんな風に生きてきたの? トラウマになっている原因は何?大きい犬にいじめられた? 元の飼い主が虐待していた?

我が家に来たときは2月の終わり、NYの厳しい冬のど真ん中。日中の気温も氷点下では怖がる犬にとって散歩は何の楽しみでもなく、ようやく春になって向こう3軒くらいの距離を何度も止まりつつ、歩けるようになったのでした。

今日は朝から涼しく、肌寒いくらいだったので、私は長袖シャツを着て、いつものように裏庭から表に出て、歩き始めました。

うちの通りは背の高い木も多く、鳥たちのさえずりが朝からうるさいほど。ひんやりとした空気と朝露に濡れた草花が気持ちを穏やかにしてくれます。

ミッフィはあちこち匂いを嗅ぎまわるので、なかなか前に進みませんが、声をかけて褒めて、時々ご褒美をあげたりして前進。英語ではご褒美のおやつのことをTreat(トリート)というのですが、効果大!やっぱり君はアニモー、ご褒美につられて歩いてくれます。

今朝もいつもの角で止まって角が曲がれない。。と思ったら前方から大きな犬と女性が歩いてきました。カレンとYoshiです。

Yoshiはアメリカンアキタ(秋田犬)で子牛ぐらいの大きさです。Yoshiはまるで王者のようにゆっくりのっしのっしと歩き、決して吠えたりカレンを引っ張ったりしません。カレンとYoshiはいつもそこにスポットライトが当たっているかのように美しく散歩するのです。

昔は巨大なアキタを見て恐怖のあまり逃げようとしたミッフィでしたが、今はYoshiは決してミッフィに危害を与えないことを理解したのか、一定の距離までは近づいても平気になってきました。

カレンとは不思議なご縁で、ミッフィを飼う前からアキタを連れて家の前を歩く彼女に「あなたのその犬ってアキタ?」と声をかけ、以来会うたびに立ち話をしていました。カレンは背が高くブロンドでおしゃれな女性で、偶然にも娘さんが日本に住んでいるのです。

そしてミッフィをアニマルシェルターから引き取った翌日、絡まった伸び放題の毛をきれいに刈ってくれたのは、彼女だったのです。パンデミック中、NYでは人とのコンタクトを制限されていたので、どのグルーミングサロンに電話してもグルーマーがいない、3か月後まで予約でいっぱい等といわれ、おしっこ臭い毛玉の塊をつけたミッフィをどうしようーと途方にくれていたとき、シェルターが紹介してくれたのが彼女のサロンだったのです。

シェルターから引き取ったけれど、毛が絡まっていて伸び放題、臭い匂いもする、と事情を話すと「シェルターからの犬なのね、なんとかしてあげるから明日来ていいよ」と。。。アナタ女神サマデスカ?

その女神サマがあのカレンと分かったのは、グルーミングから数日後、ミッフィを連れて道に出たとき、カレンが「その犬、ミッフィ?」と家族以外誰も知るはずのない名前を呼んだのです。

「なんで知ってるの?」「私がミッフィをキレイにしたの、私はXXサロンにいるの」と。。。なんという偶然!スポットライトの中を歩くアキタの飼い主のカレンが、あの女神サマだったとは!!

思いきり話は脱線しましたが、カレンとYoshi に会って元気づいたのか、今日のミッフィはウサギを追いかけたくて、駆け足で進み、あれよあれよという間に一区画を私と歩ききったのでした!

ここまで出来るのにアダプトしてから6か月かかりました。あの恐怖で震えて歩けなかったミッフィが、こんな遠くまで散歩できた!!!私を信頼してくれているのね! と思うと、つくづく可愛い。。。。

思い切り褒めてトリートもあげたんだから、明日も歩いてよー。(ま、気分にムラがあるから無理かも。マイペースでいいよBuddy)

今日はやっぱり特別な日でした。

TODAY only happens once...........make it amazing!

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