架空の作品の主題歌を作るコンピに参加しました
こんにちは。ヒロアカのキャラ、「波動ねじれ」で画像検索をしたらトップに出てきた画像が胸を揉まれている二次創作イラストでした。プルスウルトラ。どうも、みぃそんです。
先日、8さん主催の「主題歌コンピレーション」というものに作詞で参加しました。
Track.14 『霞ごよみ』という曲です。作曲はYu Murataさん、歌唱はSalitaさんです。
このコンピは簡単に言うと「テーマを先に考えたうえで、その題材の“主題歌っぽい曲”をみんなで作ろ~ね!」というもので、作詞者・作曲者・歌唱者をそれぞれ別の人間が担当するわけなのですが、なんとそのマッチングシステムをくじ引きでおこなってしまうという、僕からすればかなり恐ろしい方式で執り行われました。
現代、日本はコロナ渦の影響によって密なコミュニケーションが発生しづらくなってしまいました。そんな中くじ引きでおこなわれたマッチング、「初めまして」をタイピング、開け心の最深部と、ついついラップしてしまうようなガッチリ・コミュニケーションな機会を設けられてしまったわけです。
僕はニートなので普段は通話ツールを使って慣れ親しんだ友人たちとしか喋っておらず、内容も下ネタと存在しないアイドルマスターの話のみなので、そんな状態で初対面の方々とお話するのは、例えるならタコメットやマリンスライムでレベリングをせずに冥獣王ネルゲルの打倒を目指すくらい無謀な話でした。
しかし、蓋を開けてみれば皆さん優しくしていただきまして、地元では「めちゃイケで三中に負けた男」と呼ばれるくらい弱い僕も円滑にコミュニケーションというものをさせていただきました。レベリングせずとも強い人とパーティ組めばラスボス倒せますわといった感じですね。
曲を作るにあたって、歌詞の意図やこだわったポイントも汲み取っていただいて本当にありがたかったです。普段人に褒められることなんてほとんど無いので、DMに貼った詞やアイデアを褒めていただいた時はデレッデレになってしまい、僕の作画も頭身がデフォルメされていたと思います。もしもツンデレの妹キャラがいたら「ちょ、ちょっと何赤くなってんのよ!」と頭を叩かれていたことでしょう。
妹は家でも「着替えんのめんどい」という理由で制服(セーラー服)で過ごしていて、ソファにだらーんと仰向けで寝ころびながらブツブツ独り言を言ったかと思えば、急に人格が入れ替わったかのように立ち上がり、Blu-rayで推し俳優の出演している番組を録画し、またソファの定位置に戻ってダラダラするという2進数みたいな動きをする女の子です。成績は中の中くらいです。
めちゃくちゃ関係の無い話ばかりをしてしまうので僕が書いた詞やテーマ、そうなった経緯などについて軽く書きたいと思います。特典サイトの内容を含むためガッツリ触れることはできませんが、ふんわり匂わせつつ書けるところは書いていこうかと思います。
今回「作品の主題歌」ということだったので、チーム内で「物語のさわりを考えてから制作しよう」ということになり、会話で出たアイデアを基に僕が物語の導入部分を書くことになりました。というか、それがやりやすそうだと思ったので僕から申し出ました。
僕は今まで中~長編小説を書き上げたことがなく、短編とショートショートを数本書いただけの“雑魚の星新一”ですが、今回は物語全体を作るのにさわりを文字に起こすだけで実質的な完成となるので、かなり気が楽でした。書きたい導入とオチはあるのにその気持ちを途中で絶やしてしまって全部没といったことがなく、例えるなら全25話の漫画を完成させてから持ち込みに行かずとも、読み切りやそのネームで持ち込みができるといった感じです。
僕は去年初めて作詞を始めた頃からずっと「いつかエロゲの主題歌を作ってみたい」と思っていたのですが、今回話し合いの結果「恋愛ADVの主題歌でいきましょう」となったのでなんと実質的に夢が叶ってしまいました。言えば叶うもんです。更に今回は題材となる物語まで考えさせていただいたので、ほぼ麻枝准です。もうゴールなのか?
物語のさわりとしては特典サイトに掲載していただいているものでなんとなくの雰囲気が伝わるかと思いますが、諸々の都合により原文より文字数をかなり削っています。特典サイトのものは約150文字、スマホのメモに原文として書いたものは約550文字あるので、400文字ほど削りました。原文はいつかどこかで載せます。
一応、僕の中の想定ではよくある複数の攻略対象がある形にしようとは思っていたのですが、さわりの文章を書いてみて「これ複数ヒロインいけるか?」「メインヒロイン以外のルートありえるのか?」となってしまい、原文に書いていた「様々な少女と出会う」という文言を特典サイトの方では省く決断をしました。
キャラルートが1人分しかないゲームはたくさんあるので、これはそういうゲームにするのか……それともキャラルートごとにオチを変えれば複数ヒロインもいけるのか……などと色々考えていましたが、これはあくまで“主題歌コンピ”であり原案のゲームはどうであろうと関係ないので、自分の中でうやむやという形に帰着することにしました。良く言えば解釈の余地です。解釈の余地?
特典サイトに掲載する文章を考えるにあたって色々なエロゲの公式サイトをめぐって【STORY】部分を見たのですが、まぁまぁな確率で「これは〇〇が〇〇する物語」で締められていて、「やっぱこの文言使いやすいよなぁ」と思いながら僕も採用することにしました。この文言、僕は『左門くんはサモナー』を思い出すのですが、皆さんはどうですか?
肝心の歌詞、主題歌の内容をどうしようかと色々悩んだのですが、主題歌内で描かれるお話は、基となる作品に対して「主人公・ヒロイン」の立場を逆転しようと考えました。
作品の雰囲気を残した全く別のお話を書くことも、作品の世界をそのまま書くこともできたのですが、「せっかく物語のあらすじを(自分の中で)考えていたのにそれを活かさないのはもったいない」「でもそれをそのまま書いてしまうと技術が足りず説明的になってしまいそうだ」との考えから、本編のifストーリーのようなものを主題歌で書くことにしました。
とはいえすべて逆転しては本質的には基の話と一緒になってしまうので、役職や身分を逆転するのではなく、あくまで“置かれた立場”を逆転させようというものです。このあたりはあまり説明するのも野暮なので詳しく書きませんが、結果として良き方向に働いたんじゃないかな……とは思っています。
エッセンスを加えるために僕の好きな作品を要素として取り入れようと思ったのですが、試行錯誤した結果そこそこガッツリ内容に絡むことになってしまいました。エッセンスどころか結構な味付きです。
歌詞を書いた段階では曲がどういう風になるのかあまり想像がつかなったのですが、Yu Murataさんからあがってきた曲を聴いて「めちゃ雰囲気出とる……」と感動した記憶があります。
作品のモチーフとして桜の樹があるのですが、曲調によって異国の伝記のような雰囲気が出たことで、日本だとありがちなモチーフの桜の樹が、異国の桜の樹になることで特別なモチーフに様変わりしたような気がしました。砂漠に咲く紫陽花とか、新開発された駅前にある井戸みたいな良さです。説明したら安っぽくなっちゃった。
これはボーカルも含めたmix後の話になるのですが、逆にCメロ部分は想定していたものとピッタリ同じ雰囲気で作っていただけて感動しました。
Cメロは強めの言葉を使うことで印象的にしようと思っていたのですが、そこに味のあるmixをしていただいていて、とてもインパクトのあるカッコいい仕上がりになっていました。
Salitaさんの歌も激烈に上手く、曲の壮大なイメージを最大限に引き出していただいていて本当に素敵でした。アウトロまでしっかりと聴きごたえがあってビビりました。
そんなこんなで曲ができたわけですが、初めてのコンピ参加だった僕が最後までハッピーな気分でいられたのは制作で関わった皆様が本当に優しく接していただいたからです。
作曲のYu MUrataさん、歌唱のSalitaさん、主催の8さん、マスタリングのぶっとびさん、他の参加者の方々、いつもデスクの横で見守ってくれている二乃、サービスが終了しても抱き枕として僕を癒してくれる1号ちゃん、ボーっとしている僕を叱ってくれるチコちゃん、いつもパーティを率いてジャンプパットでの高速移動を可能にしてくれているオクタン、いつも目が合ったら挨拶してくれる斜向かいのおばちゃん、甘いのにしょっぱくて美味しいマックグリドル、何にも使えない2GBのSDカード。本当にありがとうございました!
またいつか関わる機会があればその時はよろしくお願いします!
最後に原作となる恋愛ADVゲームの想定していたタイトルだけ書いておしまいとさせていただきます。
『そして、花束を贈る前に』です。ありそ~。
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