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新作替え歌についての解説と普段替え歌を作る際に意識していること

 ブンブンハロー、Re:YouTube。どうもヒカキン Season2です。

 先日、新作の替え歌を上げました。


 曲はr-906さんの『パノプティコン』です。お、オシャレ~!

 毎回替え歌は好きなことを好きなテイストで作っているのは事実なんですが、今回は特に自分のやりたいことができた実感があります。トロルって言葉面白くないですか?

替え歌の歌詞を作る時は大体、

 ①元々好きな歌を日常生活の中でなんとなく口ずさむ
 ②歌詞の一部と韻を踏んだ単語を無意識に発する
 ③これ替え歌作れそ~
 ④実際に作る

という流れになります。
 ですが、今回は少し違ってタイトルから逆算して考えた、という流れです。

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 これは今年の1月末、唐揚げ屋さんに行く途中にメモをしたものです。「唐揚げ屋さんへの道中は全ての物事が捗る」というバフ効果が人類にかけられていることは周知の事実ですが、僕も例に漏れずそうです。

 どうやってこのタイトルへ辿り着いたかというと、突然
「パノプティ婚ってあったら面白いな」とチャリを微爆走(良識の範囲での爆走)する僕の脳内にグッドアイディアが思い浮かんだからです。それが由来の全てです。
 思い浮かんだものをそのままにしておくと大体は忘れてしまうので、替え歌フォルダにタイトルをメモしておきました。
 ついでに『パノプティコン』に登場する「Back to the beginning」という歌詞が「ぶっ飛んだ式」でいい感じに韻が踏めることにも気付いたので、「確かにパノプティ婚があったら結婚式はぶっ飛んでるだろうなぁ」と思いながらメモをしました。唐揚げ屋さんの待ち時間でした。
 ちなみにこの歌詞は替え歌本編に登場しません。使いどころがムズいので。

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今回の替え歌の流れとしては、

 ・やり手のおっさんがナットの営業途中に結婚相談所を見つける
 ・年齢のこともあり思わず立ち寄る
 ・紹介された(召喚された)女の子がトロルだった
 ・目の前で店員の老爺がぶち殺されたので怖くて彼女の言う通り一緒に逃げることにする
 ・関係を持つ中で意外とちゃんとしたトロルだということがわかる
 ・放火される
 ・一緒に暮らすことになり結婚もする
 ・トロルが松潤と浮気していて離婚する

というものです。ドラマチックですね。タイトルを『パノプティ婚』にしていたので、おのずとストーリー仕立てとなりました。

 冒頭、かなり早口で歌詞をまくしたてる部分がありますが、本家にはあの部分に歌詞が存在しません。冒頭45秒くらいは前奏になっているんですね。
 では何故あの部分を足したかというと、替え歌にとって歌詞の無い時間ってコメントに困るからです。
 以下はニコニコ動画の話になってしまいますが、例えば今回の『パノプティコン』、先述の通り前奏が45秒ありますが、本家の場合その部分が曲の雰囲気作りであったり、カッコよさ・世界観などを表現するのになくてはならない部分であるため、画面上を「カッコいい……」「モノクロめっちゃイカす」「このカメラはパノプティコンというシステムを――」などというコメントで埋めることができます。
 しかし替え歌の場合、歌詞の無い部分は言ってしまえば本家と全く同じなので、書くことが今流れている素敵なMUSICについて以外無くなってしまいます。ですが、替え歌動画に本家音源の感想を書くわけにもいかず、結局コメントが流れない動画ページの前で動画を見てる全員が別々の時間に別々に気まずい感じになってしまうわけです。だから僕は謎の早口羅列で前奏部分を埋めたわけです。

 とは言っても、替え歌は本家をリスペクトしてナンボのコンテンツです。せっかく本家楽曲が醸し出している雰囲気をキモ早口でぶち壊している、と言われてしまえば反論ができません。それに関してはホンマすんません……。
 そのため、僕が替え歌をする曲を選ぶときは、なるべく前奏・間奏・後奏の気まずい時間を生まない=謎のアレンジで埋めなくても気持ちよく聴けるものを選んでいます。

 上記リンクは僕の替え歌マイリストなのですが、聴いてみるとわかる通り、前奏などが長い曲はあまり選んでいないと思います。
 僕は替え歌にとって大事なの最後まで聴いてもらうことだと思っています。いくら最後に面白いオチを持ってきていたとしても、長めの間奏で冷静になってしまってブラウザバックされては無意味です。それを防ぐためには、そういう時間を生まないような工夫が必要だと思っています。
 なぁ……これって俺レベルの投稿者が言っていいことか? それっぽいことを意識して三桁再生なの恥ずかしすぎる。
 曲って曲なので、少しの前奏・間奏・後奏があるのは当然です。僕も前奏たちを撲滅したい委員会ではないので、もちろん多少の長さのものは原曲のままお届けしています。

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 今回の替え歌を作るうえで他に意識したことは、原曲の歌詞の活かし方です。
 というかこれは毎回意識して作っていますし、大体の投稿者さんが無意識に行っていることかと思います。僕ごときが大それたことを……すんません……。

 例えば今回の『パノプティコン』に「S M T W T F S」という歌詞がありますが、この部分ってこの楽曲を象徴するくらい大事な部分だと思うんです。いわゆるパンチライン的なやつです。
 僕の場合原曲でよく印象に残っている部分が替え歌内でも印象的に使われていたら、結構笑ってしまうことが多いです。
 今回だと「S M T W T F S」と英語を羅列しているので、「ここ、カップの大きさだったらウケるな」ということで早口の追加歌詞でおっぱいへ繋げる航路を描いたわけです。これ、原曲を作った方が見てたら最悪すぎて泣いちゃうだろうな。
 “Aカップ”など胸の大きさを表した名称、恐らく正しいのは上記の通り「カップのサイズ」「ブラのサイズ」なのですが、替え歌内ではわかりやすさと語呂を優先して「バストのサイズ」としています。早口だと一瞬で流れてしまうのでわかりやすさが大事です。

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 加えて、替え歌の中で大事なのはやはりオチです。

 オチがちゃんとしていると読後感のようなものも違ってきますし、シェアしたさも変わってくると思います。
 今回だと、オチを「“自称ヒト”のゴブリンの私が」とすることで、今までヒトとトロルの物語だと思っていたものを急に「ヒトだと思ってたやつ、実はゴブリンでした」と明かすオチにしています。「実はゴブリンでした」って何?
 「“自称ヒト”のゴブリンの私が」だけだとなんのこっちゃ分からないかなと思ったのですが、聴いてくれた方々の理解力に委ねるほかありませんでした。
 当初の予定だと、この部分は本家の歌詞である
「姿見の前で中指立てる 愛おしくてたまらないアナタへ」の最後一文字だけを変えて
「曽祖父の前ナット組み立てる 愛おしくてたまらないアナタと」としていたのですが、何か綺麗に〆ようとしている自分に腹が立ったので急遽男がゴブリンだということにしました。
 一応、≪住む≫という漢字を全て≪棲む≫とすることで、二人ともヒトでないことを匂わわせているのですが、これに関しては途中で気付いてもらおうと思って考えていません。自己満足です。自己満ゴブリン。

 そして、本来なら歌詞が終了している後奏にも
「HIROUEN 松潤が司会 RIKON No way 松潤と浮気」という歌詞を追加しています。
 これは冒頭と中盤に出てくる
「S M T W T F S Back to the beginning.」という部分を利用したものになっています。
 形式としては「オチが2つある」というような恰好になるのですが、これも先述の通り後奏が少し長めだからです。
 こうすることによって突然「松潤と浮気」と言われて「えっ?」となったまま動画を終了させることができます。気まずくしたいのかしたくないのかどっちなんだ。
 “松潤”というワードは中盤の歌詞が入り乱れるところにコッソリと出しておいたワードです。これも別に「伏線回収だ!」と思ってもらいたいわけではなく、単純に松潤というワードが面白いからオチに持ってきました。
 松潤、見てますか? 僕は今あなたのことを少しバカにしているかもしれません。

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 そういったことを意識したり意識しなかったりして僕は替え歌を作っています。
 こんなことを言っていますが、僕は今まで一度も5000再生さえ超えたことがないですし、誰か有名な人に僕の替え歌を評価してもらったこともないのでただのドブネズミの独り言です。“めっちゃ恥ずかしいnote”として印刷してクラスで回し読みしてください。掲示板の「落とし物ありました」と書いてある張り紙の横に掲載しておいてください。朝礼でサッカー部の表彰の次に紹介してください。
 ですが、替え歌を投稿しているのは現状趣味でしかありません。事務所に所属していたり、収益化で貰ったお金で生活をしていたら別ですが、僕は評価される/伸びる云々の前に楽しいかどうかの方が大事だと思っています。
 皮肉なことに「趣味」と割り切って今のような伸びにくい投稿をしていると、一生収益化に漕ぎつけないわけですが、それはそれです。
 ありがたいことに僕の動画を再生したうえで、コメント・マイリスト・高評価などのアクションを起こしてくれている方々もわずかながらいます。僕はそういう人がゼロでない限りそこそこ満足です。自分のオモシロに共鳴してくれる人がいるのは嬉しいので。

 これからもボチボチ替え歌を投稿していくので、よければたまにでも見てください。コメ・マイリスとかもしてください。本当に。
 また、ニコニコにおいてあれだけたくさんいた有名替え歌投稿者さんのほとんどが引退もしくは半引退している状況です。

 新しく替え歌を投稿してくれる人、もっと増えてくれ! そして伸びてくれ!
 伸びなくてもいい! 僕みたいな底辺投稿者仲間が増えるとちょっと嬉しいから!

 ぜひ、お願いします。バイサンキュ~(HIKAKIN Season2の締めの挨拶)。

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