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京都を首都に!?双京構想ってなに?

京都といえば千年の都。
明治以降は都が東京に移ってしまったわけですが、「東京と京都を都としちゃおうぜ!」という構想が京都にはあります。

京都で着々と練られている京都らしさ溢れる構想とは果たしてどのようなものなのか!?
今日は一緒に深堀していきましょう。

①双京構想とは何なのか。

双京構想①

京都市のホームページから引用すると、
『日本の大切な皇室の弥栄(いやさか)のために,皇室の方に京都にもお住まいいただき,政治・経済の中心である「東京」と文化の中心である「京都」が我が国の都としての機能を双方で果たしていくこと』
と書かれています。
わかりやすく意訳すると、「日本の大切な皇室が将来に渡って繁栄し続けるために皇室の方々は京都に戻ってきてもらい、文化の中心を京都にしましょうよ!」ということでしょうか。(かなり簡素化しています)
そもそも京都という場所は、東京以外に全国で唯一御所がある場所に皇室にゆかりがあります。

また、千年の間、天皇がお住まいになり、日本の中心として機能したことで、日本の政治や文化が育まれました。そして、この文化や歴史というものは、国内国外問わずに人々を魅了しており、現在の京都観光人気につながっています。

そして、以上を踏まえた上で「皇室とともに歩んできた京都が,日本人の心と文化を体現するもう一つの首都として,日本の伝統や文化を守り育てていくことが,バランスのとれた豊かな国づくりに必要です。」と主張しています。

具体的な双京構想として、皇室の方々がご出席される国際会議や宮中行事の京都での実施が挙げられており、皇族の京都にお越しいただく機会を増やし、また滞在期間を徐々に増やしていくことによって将来的に京都にお住まいいただくことを目指すとされています。


②明治以降の京都と皇室の関係とは


明治以降に京都で実施された皇室行事としては、即位礼、大嘗祭、お茶会などがあります。
すこし皇室ならではの行事について補足しましょう。


即位礼…天皇陛下のご即位を広く披露するための儀式です。上皇陛下がご退位され、今上天皇(現在の天皇)が即位礼正殿の儀を昨年行ったので記憶に新しいのではないでしょうか。これは、内外の代表が集まりご即位を祝福するものです。
大嘗祭…毎年11月に国と国民の安寧や五穀豊穣を祈るために行われる宮中祭祀である新嘗祭の中でも、即位後はじめておこなう大規模なものです。これは、皇位継承に伴い一世一代の重要な儀式とされています。


この即位礼と大嘗祭は明治天皇、大正天皇、昭和天皇の頃は京都でおこなれましたが、上皇陛下と今上陛下は東京で行われました。
お茶会は今でも度々京都で行われており、昨年にも11月28日に京都御所で行われました。

③双京構想実現に向けての取り組みについて


京都市では双京構想の実現に向けての取り組みとして以下3点があげられています。

双京構想②

構想を始めて知った方もいるかもしれませんが、京都市としてホームページが作られるなど、構想の実現に向けて取り組まれています。
例えば、平成29年には双京構想のPR動画が作られています。

また、ご退位が実現することが決まった際には、上皇陛下に対してお住まいや退位に関連する宮中行事を京都に誘致するような動きもありました。

最後に

今回は双京構想について解説を行いましたがいかがだったでしょうか。
構想として有名なものとして「大阪都構想」がありますが、京都の双京構想など実は日本全国に沢山の構想があります。
「東京は東の京都である」と今でも京都の人の中では出てくる説らしく、現在の東京はあくまでも出先という認識があるからこそ、このような構想が生まれてくるのかもしれないですね。

【参考】
京都市情報館(https://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000220171.html
NHK HP平成から令和へ(https://www3.nhk.or.jp/news/special/japans-emperor6/articles/articles_ceremony_02.html



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