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【特集⑪】ココだけは押さえとけ!観光【沖縄県知事選論点解説】

沖縄県の主要産業は観光業です。2017年に沖縄を訪れた観光客数はハワイを訪れた観光客の数を上回り、5年連続で過去最高を記録しました。これには、海外路線が年々増加していることが関係しており、海外路線は週に190便以上、台湾からは50分の距離にも関わらずジャンボジェット機が飛んでいて、海外からも人気が高い観光地となっています。さらに、貨物・自衛隊機含む発着回数は約15万8000回で地方空港では日本一となっています。しかし、那覇空港の滑走路は1本しかなく、空港の周りの交通網も発達が遅れているなど、インフラが整っていません。これが入国審査の遅れや那覇空港がある沖縄南部地域の慢性的な渋滞などを引き起こしています。那覇空港の第二滑走路は2020年に完成見込みですが、滑走路が2本になったとしても、今後の伸びを考えるとキャパシティがギリギリになると言われています。また、空港のキャパシティーの問題を打破すべく、クルーズ船の寄港を呼びかけることで観光客数を増加させる取り組みも行われていますが、滞在日数が1日と短いことが課題となています。さらに、沖縄は宿泊施設不足の課題もあるため、観光客の受け入れの限界が課題となっています。
また、2017年は観光収入が過去最高を記録した一方で、一人あたりの消費額は減少しました。2017年の沖縄の滞在日数は3.75日で、2016年比0.14日減少していることから、日数の短縮が何らかの影響を与えていると考えることができます。滞在日数を引き延ばすために大型MICE(例テーマパーク)施設の建設が望ましいものの、過去にも沖縄県はユニバーサルスタジオの勧誘など行っているが未だ実現できていません。
沖縄県においては観光業が県全体の経済と密接なつながりを持っているために、観光客を増やし、お金を落としてもらうための取り組みについてが論点になりそうです。

<参考>
『平成29年度の観光収入について(平成30年7月5日)』 沖縄県
『第1部沖縄の現状と課題』 内閣府
『沖縄観光客、ハワイ超え 昨年』日本経済新聞 2018年2月2日


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