『恋する惑星 4k』 好きな映画をはじめてスクリーンで観る。
グランドシネマサンシャイン池袋で映画『恋する惑星 4k』を観ました。
池袋で映画を観るのはひさしぶりで、昔むかし、友達と『タイタニック』やデートで『不滅の恋 ベートーヴェン』を観たあたりの映画館だろうと思って、よく調べずにサンシャインシティまで来たけれど、、そこから少し歩いたところにある新しいビルでした。
わたしは『恋する惑星』が好きで、DVDも持っていますが、映画館では観ていません。
この映画が公開されたのは1995年で、大学1年の頃です。当時はあまりお金がなくて、映画館で映画を観ることにハードルがありましたし、ミニシアターに行くこともありませんでした。しばらくして、NHK衛星第2で放送されたのを録画して観たように思います。
それで好きになって、以降のウォン・カーウァイ監督作品はだいたい映画館で観ています。(『天使の涙』『ブエノスアイレス』は渋谷のシネマライズで観ました。)
この作品は映画として素敵なポイントがいくつもあるのに、何度見ても最終的な感想が「トニー・レオンがかっこいい」になります。
(トニー・レオンの熱心なファンというわけではありません)
トレンディドラマが好きで脚本家になりたいと思っていたわたしは、大学で映画をつくるサークルに入ったのですが、映画の知識がなかったため、マウントをとられることがたびたびありました。
おすすめ映画を教えてくれるだけなら良いのですが、「〇〇監督は素晴らしい」とか「映画『〇〇』は名作だ」とか、映画の感想・評価には正解があって、それを押しつけてくる感じは嫌でした。人それぞれ、感じ方は違うはずなのに。
それで、あまり映画に興味を持てないでいたわたしが、映画好きになるきっかけになったのが『恋する惑星』です。
むずかしいことがわからなくても、きちんとした感想が言えなくても、自分が好きだったらそれでいい、と思ったからです。
また、アジアやさまざまな国の映画に興味を持つきっかけになったり、8ミリフィルムでの映画作りにも参考になった作品です。
映画館のスクリーンで観て、「あれ? こんなシーンあったっけ」と思うところがいくつもありました。テレビの画面では見えなかったところが、目に入ってくるからでしょうか。
はじめて観る映画のように新鮮で、前半のエピソードでは、夜の街のシーンに疾走感と迫力がありました。返還前の香港の渾沌とした雰囲気と、失恋で病んでる刑事を演じているまだ初々しい金城武もやっぱり好きです。
後半のエピソードで、「夢のカリフォルニア」がかかって、トニー・レオンが店に来るシーンではスクリーンで見られることが嬉しすぎて泣いてしまいました。
フェイ・ウォンも可愛くて、あのベリーショートを真似したくなります。(何度も真似しましたが、フェイ・ウォンにはなれません)
部屋の模様替えしたくなり、部屋のものに話しかけたくなりました。
恋愛のすれ違いやドキドキ感、出会いによって人生が変わっていくことの面白さが感じられる作品です。
鑑賞後は高揚した気持ちで、7月の誕生日に買おうと決めていたものの、ちょっと高くて躊躇していた財布をついに買ってしまいました。
上映しているうちに、また観たいなぁ。
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