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次女が脳腫瘍になった②脳腫瘍があった

神経眼科の病院受診日。朝から小雨が降っていて肌寒い日だった。
近くの有料駐車場に停めて紹介状を持って行く。初診だから少し時間はかかったけど、思ったより早く呼ばれて、やはりすぐMRIを撮りましょう!という事だった。

次女には事前にMRIというのはどういう検査なのかと伝えていた。
音がうるさい、動かないで40分くらいじっとしていなければいけない。

検査室の前で待ってはいたものの、本人はやっぱり不安で泣きそうになっていた。
技師さんと話していて「お母さん一緒に入って手を繋いでいても良いですよ!」と言われて、私も驚いたし本人もビックリしていた。
目は合わないけど、これなら出来るかも!

ちょっとキツイ体勢で手を繋ぎながら、次女だけ半円のドームの中に入っていく。
そこの病院のMRI室はかなり暗くて、不安にならないかドキドキしていたけど、40分やり遂げた!小学2年生。今思えばすごい。
技師さんにも「全然動いてなかったよ!」と言われて嬉しそうにしていた。

30分くらい、待合室で待っていて呼ばれた。
もちろん次女も入っていって、先生の前には次女が座った。私はその後ろに立っていた。
「お母さん、やっぱりあるわ。」
そう言われて画像を見ると、丸いものが写っていた。本人も一緒に見ていたから、驚いたと思う。
私ももしかしたら?と思ってはいたけど、この画像を見せられていざ本当に自分の子供の頭の中に何かあると言われた時の衝撃は一生忘れないと思う。一瞬、言葉を失ったものの、「やだ!怖い!」と言った次女を見てハッとして、自分がしっかりしなければと、次女をなだめた。

先生にはもう少し大きい病院でしっかり診てもらう必要がある事。最初は来週行ってと言われたものの、私達が遠くから来てる事を考えてすぐ受診できるよう、先生から他院の脳外科の先生へ直接連絡して調整してくれ、今すぐ行ってね、との事でめちゃくちゃ近い医大へ行く。

もう時間は昼近くて、人もまばらな時間帯だった。
少し待って呼ばれて、出会ったのが後に手術を執刀してくれる脳外科の先生。
今思えば、外来にはこの曜日しか居ない先生なので本当にタイミングが良かった。

先生は最初に次女にいつから見えなかったか、他に頭が痛いとかフラフラする事はないかとか、丁寧に優しく聞いてくれた。

そして、やっぱり脳腫瘍で間違いないだろう事、腫瘍の様子をもう少し詳しく見たいから、造影剤を入れてもう一度MRIをこれから撮りたい事、今日はこのまま入院になる事を言われました。
そして、近いうち手術になるであろう事も、次女がいるからと隠す事もなく言ってくれた。

次女はやっぱり怖いと涙を浮かべていた。
私はまず、遠くから来てるので一度地元に帰って用意をしてきたいので、入院は週明けでも良いかと聞き、それならMRIも入院してから撮ろうという事にしてくれた。

診察が終わって、色々書類を準備してしてくれている間、誰もいない脳外科の待合室で2人で並んで座った。
突然、涙が溢れてきて止まらない。
次女を励まさなければいけないのに、、、。
さっきまで涙を浮かべていた次女が今度は、私の涙をみて「大丈夫だよ」と手を握ってくれた。

まだこれから何時間も運転して帰らなければいけないし、せっかく来たから何個か楽しい事をして帰ろう!と次女に伝えた。

入院の書類は小児科で受け取って、病院を後にした。
駐車場で会社の上司に連絡して、主人には医大に行く前と帰る前にLINEで伝えていた。

大丸のポケセンに寄って、隣でワッフルを食べた。もう14時くらいでお昼を食べる暇がなかったから2人ともペコペコで、食べてから次女の担任の先生に電話して、入院になった事を伝えた。

誰と話しても、涙で声が詰まってしまう。でも次女が一番しんどい。怖いと思う。
帰り道、朝から検査で疲れて寝てしまった次女。私は何を考えていたかな。運転をしっかりしないとと気を張っていたかな。

外が暗くなって、ちょうど目の前にお月様が見えていた。
峠を越える前に泣きながら起きた次女。
「怖い!怖いよ!」と叫んで起きた。
「大丈夫だよ!何があってもずっとママがついてる。怖い時も辛い時も一緒にいるから、一緒に頑張ろう!」2人で涙を流しながら、夜の高速を走っていた。

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