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4月のプラグインたち

2022年4月。冬からの怒涛のセールが終わって、少し落ち着いたかと思ったら、巨大連合誕生とともに、各社が怒涛のセール。惑わされぬよう書いて吟味。

Wavesfactory / Trackspacer

セール6000円(通常8000円)
何回も買いかけて、躊躇しているプラグイン。ローエンドはDuckで満足しているが、中域の渋滞の解決策になりそう。ただ、このエリアは、主従が明確になっていない自分の音楽ではなかなか使い所が難しいように感じる。

McDSP / FutzBox

セール3000円(13000円)
ラジオやトランシーバーなどを通した音になるプラグイン。単にビットを落としたり、音を荒れさせたりするだけなら、手持ちでできる。昭和のラジオみたいな効果目的で欲しくなるが、昭和のラジオ的エフェクトをかける場面は、ごくたまにしか訪れない。

Robotic Bean / Portatron

イントロ価格11600円(通常17000円)
カセットMTRプラグイン。重要なのは、録音してループできる機能。使わないだろうと分かっていても、エモさで心動く。1万円超えているので、ブレーキが効くパターンのプラグイン。

UVI / ORGANIC KEYS

4500円
音源系は、基本UVIしか使っていないので、いつも新作に期待している。今回は、Falconのエクスパンションで、ネオソウル、IDM、Lo-Fiなどのジャンルに適したキーボード音源。いいところを突いてくる。音のエッジが立ちすぎていないので、使いやすそう。エクスパンションは、なかなかセールにならないけれど、待ちたい。

UVI / Bit Zone

8500円
UVIらしい、マニアック音源の再現。イタリア版JUNO-106的な音で、かなり好きな音。シンセのプリセットは、1音での存在感が求められがちなので、エフェクトを切ったり、シングルレイヤーにしたりと、シンプルにするのが、結構面倒くさい。PCM系の音源のように、シンプルなプリセットも備えてくれると嬉しいと常々思う。Falconは2.5.4でVST3に対応した。良かった。セールを待ちたい。

zplane / deCoda

4500円(通常7500円)
コード解析・耳コピサポートソフト。こういうのが使えるようになると、音楽家っぽいけれど、技量的に持て余しそうだ。

EVAbeat / Melody Sauce 2

イントロ価格6500円(通常8000円)
どちらかというと、こういう自動作曲ツールの方が性に合っている。ただ、デモを聴くと、メロディーの感じがちょっと苦手だった。ロボットでいうと、ペッパーみたいな。科学館のロボットみたいな感じのメロディーを作ってくれるなら良いんだが。

GS-DSP / MagicDelay

6700円(サイト購入)
エフェクトで一番好きなのは、Delay。このプラグインは周波数を分離させて、それぞれの帯域にDeleyがかけれたり、モジュレーションをかけれたりする。結果、変態グリッチディレイみたいになる。そういう音は好きなので、つい欲しくなるが、この手のプラグインを持ちすぎると、実験的音楽に寄りすぎるので自重している。

Melda Production  / Mrhythmizer

3000円(通常7200円)
GUIというより、どこで何を触っているのかが、途中で分からなくなるMeldaのプラグイン。サンプル素材をEDITするのに楽しそうなのでデモしてみたが、使いこなすまでに時間がかかりそう。スタッター的EDITより、スライサー的EDITが欲しかったので、ちょっと違った。

HY-Plugins / HY-Slicer

6700円
初めて耳にするプラグインメーカー。まさにスライサーで、ランダムに組み替えたり、MIDIで弾き直したりできる。サイコロボタンがついているプラグインは、それだけで好きだが、このプラグインはあちこちについていて、出目を楽しめる。デモしてみたが、サンプル素材をほどよく組み替えることができて、かなり気に入った。このデモ版、期間制限がなく、1分に1回フェードインとフェードアウトが入るというもの。たまに音が鳴らなくなるので、不安定なプラグインなのかと勘違いしていた。昨夏にはセールが行われていたので、当面はデモ使用。

Goodhertz / panpot

セール3600円(5200円)
静的なパンのプラグインは、WavesのS1を使っているが、思った位置になかなか音を持っていけない。一旦、Waves SSL EV2でモノにしてから、Centerで広げているのだが、この一手間が面倒。こいつは、パラメータが4つあるので、狙ったところに置けそう。デモしてみたいと思ったが、どうも、一度していた模様。(こういうのを書き留めておかないと忘れるので、note重要)多分、何かが気に入らなかったのだろう。

A.O.M / Cyclic Panner

8400円 セールなし。
Invisible Limiter G2を愛用しているAOM。パンプラグインも作っていた。panpotの代わりにデモしてみた。サンプリング音源で、微妙に音の位置が偏っているやつを直したいという場面で使ってみると、音を崩さず、狙ったところに音が配置できた。INPUTをM/S Decodeにして、Widthをイジるとねじれた音の配置も可能。Goodhertzのより高いけれど、PANはかなりの頻度でイジるので、いずれ必要となりそうだが、今月は見送り。

Baby Audio / Crystalline

イントロ価格6700円(通常13000円)
新型のリバーブ。原音をぼかすのではなく、背景をコントロールするやつ。背景コントロール系として、自分はUVIのPlateを使っており、インターフェースの違いはあるが、コントロールの方向は同じ感じ。リバーブは複数使い分けるというほど好きではない。

UVI / Soul Drums

イントロ価格12000円(通常17000円)
UVIから生ドラム音源。サンプリング以外の音源は、できる限りUVIを貫いている(ベース音源は弱いので、sublabとEZ BASSを使用)。生ドラム系は、基本サンプリングで賄っているのだが、キックとスネアの芯の強さが、サンプリングだと出ない場合があり、探すのに手間取ることも多い。UVIの音源は、とにかく芯が強いと感じる。この音源も多分そう。買いそう。

Pitch Innovations / Fluid Chords

イントロ価格6800円(通常10000円)
ピッチベンドを使って、コードからコードへ違和感なくベンドできるやつ。以前、Fluid pitchをデモしてみたのだが、どうやってもうまく操作できなかった。ピッチベンドも上手に使えない残念な自分。オートメーション書けば良いんだろうけど。動画を見ると、こういう音の変化自体は面白いと思う。

oeksound / Soothe2

セール18000円(通常27000円)
リアルタイムに耳障りな音を抑えてくれるというダイナミックEQ+ディエッサー的著名プラグイン。セールでもなかなかのお値段で、それだけの価値があるのだろうが、いつかは欲しいやつ。

toneprojects / Unisum Mastering Compressor

セール17000円(通常24000円)
マスタリングコンプの最上級品。いつかは欲しいなぁと思っていたが、まだ、マスターチェインにお金をかけるような音楽を作っていない。上のプラグイン同様。セールでも良いお値段。

SSL Native Essentials Bundle

セール7000円(通常66000円)
SSL本家のE系チャンネルストリップ+バスコンプのバンドル。ともにWavesを持っていて、かつ愛用している。ここまでの格安セールを目の前にすると、置き換えたくなるが、WavesのEV2は豊富なプリセットが魅力。バスコンプの方も、デモを試聴した限りでは、本家とWavesの差があまり感じられず。生音や録音物を扱っている人のプラグイン観とサンプリング+シンセ人間のプラグイン観は、大きな隔たりがあるように思う。

Softube / Transient Shaper

セール1200円(通常12000円)
softubeのプラグインがこの値段で手に入るなら…という買い方。周波数別にシェイパーできるのが特徴で、以前はその操作感が難しそうに感じたのだが、softubeの紳士的効き加減が、トラックが複数重なったときに、かなりいい仕事をするので、こいつも期待大。

今月の貰いもの。

iZotopeとPA、Brainworx、NIがSoundwideなる新グループを発足。記念無料配布から6品。

Black Box Analog Design HG-2=真空管サチュレーションプラグイン。Softubeのがあるので…

Shadow Hills Mastering Compressor=OPTとVCAの2段を備えたマスタリングコンプ。最近はセールで安くなっていたが…

Ampeg SVT-VR Classic emulation=ベース用アンプシミュレーター。アンプシミュレーターはWavesのをたまに使うくらい…

Brainworx bx_masterdesk=音圧上げ、EQ、M/S処理ができるマスターチェインプラグイン。一体型は、細かく集める趣味を損なうので…

bx_oberhausen=Oberheim SEMをエミュレートしたソフトシンセ。ソフトシンセはUVIと添い遂げたい…

bx_console Focusrite SC.=Focusriteのコンソールをエミュレート。コンソール系はプリセットが潤沢じゃないと、まだ…

本命はShadow Hills。優しめの曲のマスターチェインで、活躍する予感。Waves&Softube&UVI派なので、soundwide各社製品は先月買ったRXとリファレンス&ダイナミクス監視プラグインADPTR MetricABしか使用していない。最初からこの巨大連合があれば、連合プラグインでDTMしてたかもしれない。今更、路線変更できないのは、ひとえにPCスペックと過去の散財のおかげ。

United Plugins / Autoformer

Plugin botiqueでもらった。レベラーがついているプラグイン。コンプとプリアンプ部も備えている。後々使いたくなるかもといういただきもの。

Sound Particles / Energy Panner

Sound on Soundマガジン関連のいただきもの。パンプラグインは、大好きで、ありがたいいただきものだった。

まとめ

買ったのは、UVI新音源Soul Drums。Drumdesignerもそうだが、サンプリングに比べて、音に芯がある。読み込み遅さも、v1.03でliteプログラムが登場して、解決した。安値で手に入ったSoftube transient shaperは、リズム系ではない音で、ディケイの調整やアタックを立たせるのに使えた。今月の買い物は◎。


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