レイ・ハラカミ・ユリイカ・ミックス


ユリイカ6月号の特集レイ・ハラカミに、心動かされ、本書に出てくるアーティストでMIXリストをつくりました。本来なら、読みながら聴きたかったのですが、読まないと作れなかったリストです。とにかく、音楽を見つめ直す良い特集でした。

1:UA / 閃光
いつ聴いても、うっとりします。

2:パソコン音楽クラブ / Inner Blue
90年代のPCM音源を現代的に操っていて、とても好きです。

3:長谷川白紙 / 音がする
シンプルではなく、過剰の中に、ハラカミ氏と同じ底流の音がするという不思議。

4:サカナクション/ ユリイカ
初期から変わらず好きです。ユリイカというタイトルの曲に、ハラカミ氏と響くものを感じるという不思議。

5:七尾旅人 / Rollin' Rollin'
ハラカミ氏と交流があったということを、初めて知りました。

6:レイ・ハラカミ / vice versa
アルバム「Unrest」より。

7:Ken Ishii / Fancy
当時のKORGのPCMシンセのちょっと音の曇った感じが好きです。ただ、ご本人はローランド派を宣言されていた記憶があるので、この曲がM1か定かではありません。ともかく、アナログシンセではなく、PCMシンセの音色EDITで作り出される退廃的未来感が、私にとっては、当時のテクノ音楽の魅力だったような気がします。

8:Susumu Yokota / Azukiiro No Kaori
電子音のみの楽曲だけでなく、サンプリングによる具象やアンビエントテイストのものなど、多作かつ多様でしたが、一貫して、日本のテクノをデザインしていたように思います。ハラカミ氏同様、早逝が惜しまれます。

9:Max Brennan / Banging The Bass
この曲が収められていた青い箱、家にありますが、こうして聴くと、テクノから色々と世界を広げてくれたようです。

10:Tanzmuzik / Mokha Coruba
メンバーの佐脇興英氏(ユリイカに寄稿していて、興奮)の作品「CX Audio IE ‎– Alpha 000-011」は、大好きでよく聴いていました。1995年作「Scratch」は、sublime Recordsが紹介した当時の日本のテクノのムードを良く表している気がします。地方都市でもテクノを楽しめたのは、sublime Recordsのおかげだなぁと思います。

11:Suzukiski / You Know
京都御所でイヤホンから流れた「utopia」に、一気に飛ばされた記憶があります。こちらは1994年の作品です。TRANSONIC RECORDSとか、soup-diskとか色々思い浮かびます。

12:竹村延和(Child's View)/ Sabur
京都といえば、浮かぶ顔です。この曲のリミックスをハラカミ氏がやっていて、大好きな1曲です。ハラカミ氏のアルバム「わすれもの」の7曲目「おかし」は、saburのリミックスを変えたものだと思いますが、タイトルが「おかし」なのは、そういうことなのでしょうか。

13:砂原良徳 / Sony romantic electro wave
本書の砂原氏のインタビューは、多くの示唆を含んでいました。

14:レイ・ハラカミ / triple flat
アルバム「opa q」より

15:Floating Points / Anasickmodular
大好きなアーティストですが、ハラカミ氏を透かして聴いたことはありませんでした。むしろ、竹村延和氏の波長を感じます。

16:Turn On The Sunlight / Passing Rain - Elemental BEAT MIX
カルロス・ニーニョ氏の作品は初めて聴きました。

17:Herbert / Leave Me Now
Herbertがハラカミ氏を好きだったというのは、知りませんでした。音楽は、先にやった人が偉いというより、国境や時代を超えて共鳴するところが、すごいなぁと思います。

18:Sam Gendel / Sustain
本書で名前が出てきて初めて知ったのですが、誰だかよく分からず、好きで聴いている人でした。サブスク時代の功罪の功でしょうか。

19:Romeo Poirer / Ekphrasis
本書で音楽ライターの坂本哲哉氏が、ハラカミ氏のアンビエントサイドと地続きと挙げていたアーティストの2020年作です。初めて聴きました。

20:レイ・ハラカミ / にじぞう
「わすれもの」より

21:Robert Wyatt / East Timor
レイ・ハラカミ氏というと、名前が挙がるミュージシャン。初めて聴きました。

22:細野晴臣 / 恋は桃色
偉人です。

23:XTC / Mermaid Smiled
ハラカミ氏も愛好していたことを初めて知りました。リズムの細かさとか、意外性のある曲の展開の仕方とか、通じるものがあるのでしょうか? 私はシンプルに、毒キノコのようなポップさが好きです。

24:Soft Machine / A Certain Kind
ハラカミ氏が愛好していたロバート・ワイアットが所属していたプログレバンド。名前は知っていましたが、初めて聴きました。

25:スティーブ・ライヒ / Music for 18 Musicians
反復のドン。

26:ドビュッシー / Bruyeres
言われると、ハラカミ氏の香源にも感じます…

27:レイ・ハラカミ / sequence 01
「暗やみの色」より

28:agraph / poly perspective
ハラカミ氏同様、暗い音が好きという話が興味深かったです。ただ、ハラカミ氏の音楽と似ていると思ったことはありませんでした。

29:Wuder / Noitz's Kakao
1995~2000年ごろは、ジャンルレスな単発の良作アルバムがたくさんあったと記憶しています。

30:I Am Robot And Proud / Good Sleep
おやすみなさい。

31:Tanaka Scat / Prism Rhythm
本書でスズキスキー氏が紹介していたアーティストの作品。全曲10分で、非常に少しずつ形を変えていきます。

32;レイ・ハラカミ / remain
アルバム「red curb」より。残り続ける音楽です。

音楽が直接届く時代ですが、活字媒体やレーベルなど、「場」で共有されることで、時や国を超えて、音楽同士が響き合うことに、あらためて気づきました。ユリイカ然り、そういう「場」を支えてくださっている方々に、感謝です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?