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アナログモデリングEQの穴

アナログモデリングEQに目覚め、様々なEQを挿して曲を作り始めたところ、トラックが積み重なった時に「濁り」を感じるようになった。electronic musicのエッジが、削られてしまっているような…。テストトーンにEQをかけ、観察してみることにした。


Sonnox claro

思ったより、高音にノイズが入っていた。デジタルの顔をしたアナログモデリング?

Waves Puigteq

1k付近にノイズがあったのが特徴。ちなみにMAINSのつまみを触ると、その周波数のノイズが足される。

Lindell PEX-500

こちらもPultecのモデリングのはずだが、Wavesとはかなり違い1k付近は加味なし。メーカーによる違いがあると「PultecEQは…」みたいに語っていた前回の自分が、ピエロ認定。

maag EQ2

10k以上の出方がすごい。超高音を足すマーーグ。

Waves Scheps

周波数が固定されているので厳密には分析しにくいが、EQをかけた音の周辺の周波数にノイズをまぶしている? プスプスする。

Waves API550

claroとかなり近い。前回、APIにはあまり良い印象をもたなかったが、claroを使って、ハイの苦手な周波数が伸びていたので、耳ツーン疑惑が出てきた。

Waves SSL-EV2

ハイが少し落ちて、他になにも起きていないように見える。今回EQポイントは、音が存在していない周波数帯なので、ノイズを足さない場合、これが正解と思われる。前回、物足りなさを感じたのは、EQとしてしか仕事せず、音を盛っていなかったからという可能性がある。

Waves VEQ3

こちらも1k付近足してる系。というより、倍音を誇張しているのか。VEQは3も4も、超低域が足されて、不規則な動きをしていたので、ローの安定のためには、ローカットが必要なEQの模様。

Waves VEQ4

schepsとほとんど同じ。

soundtoys Sie-q

1~2kの足され方が独特。倍音付加感強し。音のいじり過ぎで失われた何かを取り戻せる可能性がある医者EQなのだろうか。

まとめ

アナログモデリングEQって、どれぐらいノイズのせてるのかなぁと実験してみたが、各EQのゲインを最大にして、アウトプットも上げると「シュワ~」とノイズが確認できた。そのノイズは、各プラグインによって、周波数に違いがあった。ローのノイズを足すEQも多く、せっかくローカットしても、最終段でEQ挿したら意味ないという発見もあった。当然、ノイズは鳴り方が不規則で、この揺らぎが「アナログモデリング」なのかもしれない。ただ、全トラックに挿してしまうと、耳につく可能性も高い。

EQ断捨離。

1:claroは、抜群の使いやすさだが、無味無臭のEQという理解は改めたい。
2:Pultecのモデリングは、ローのコントロールという用途で使おうとしていた。Lindell PEX-500は、GUIが小さい。ベースもキックも、EQかけるならSSL-EV2。ロー増ししたいなら、R-Bass。
3:maag EQ2 ハイ増し用だが、サチュレーターと何が違うのか。
4:scheps ヌメッとさせる用。この不思議な効果はキープ。
5:SSL-EV2 愚直なEQとして活用。
6:sie-q 失われた何かを取り戻すEQだけど、サチュレーターと何が違うのか。

プラグインを色々と調べていくと、知らない間に沼にハマっていることが多い。音楽は、言葉で説明しにくい部分が多く、音の好みも人それぞれ。使っているうちに違和感が出たら、お口に合わないパターン。腕が上がれば、おいしくなる可能性もあるので、試し続けるしかない。プラグインが増えて、減ってを繰り返している愚かさ。


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