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ベース音源とシンセにコンプは必要か

Electronic musicにおけるコンプの必要性検証の続編はベース音源とシンセ。

ベース

ベース音源へのコンプは、レベルが上がるだけで、それ以外の変化が分からない。シンセで音をしっかり作るので、打ち込んだ後のレベル補正(MIDIレベルで解決できる部分も多い)が主。となると、Wavesのベース音量標準化コンプ「Bass Rider」が適任。

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Target:狙いたい音量を設定。平均レベル付近に設定すると良い。
Sensitivity:Hiにすると、細かい音符を拾う。
Response:フェーダーの上下反応の速さ
Range:フェーダーを上げ下げする範囲を指定。あまりきつく音量調整をかけたくない場合は、範囲を狭める。上は0固定で、ー2~ー4db程度で大きい音を抑えられる。
Spill:バックグラウンドノイズについて「無視」することが可能。Hiにするほど、ノイズの音量に影響しない。こちらはー40がデフォルトの模様。Artifacts:音量の上げ下げを行いたくないタッチノイズ等を「無視」することが可能。Hiにするほど、アタック感の強い音の音量に影響しない模様(コンプのアタックタイム?)。70ぐらいが適量か。

シンセ

アタック感の強い上モノ:シンセベルっぽい音にコンプをかけてみたが、色々と試してみても、効果不明。
持続音:シンセパッドにかけてみたが、より効果が分かりにくい。
ハードシンセ:こちらも、ベース同様。上モノは生音じゃないかぎり、コンプの手間に対する効果が低く感じる。

Wavesの音量標準化コンプMaxxVolumeの出番。

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簡略版のMV2が人気だが、持っておらず。Maxxの方が兄貴分で、もう少し細かいコントロールができる(ゆえの人気薄?)

MVは、小さい音を大きくするために使う。大きい音を叩いて、全体のレベルを上げるということと、小さい音を大きくするのは同じだが、目立つ音の損失が少ないという点で、後者に利があるらしい。

使い方は、レベラーで狙う音量を決め(Bassrider同様、平均音量付近)、LOW LEVELセクションで、持ち上げたいゲイン幅(2~6db程度が自然)、スレッショルドで持ち上げる音量のエリア(設定音量以下が上がる)を決める。

ハードシンセの場合、ノイズが持ち上がるので、GATEで調整(-60ぐらい)。HIGH LEVELセクションは触らず、音量はトラックフェーダーで随時調整。今回の検証で、トラックフェーダーに手を添えておく重要性がよく分かった。

Electronic musicにコンプは必要か。

1:ダイナミクスのコントロール(ピークを抑える、音量の均質化)
突発的なピークが多い打楽器で有効。上モノなどは、フェーダーやWavesプラグインが優秀。
2:奥行きのコントロール
リリースのコントロールも、スネアなど打楽器向け。
3:グルーヴのコントロール
ハイハットは、かなりコントロールできる。
4:圧縮された周波数帯域による音色の変化
キックは、細かい処理が必要な音で、コンプによる微調整が効く。

打楽器は、必要だという結論に達した。もちろん、個人的趣味にあった音楽における個人的見解。2021年10月時点。

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