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エチケット袋

8月が終わってから緊急で書いてる(日付における矛盾)。遊戯王マスターデュエルにミリしらの初心者が挑んで1か月でどこまでいけるか、という企画を8月いっぱいでしていた。

結果は最高ランクであるマスター1の昇格戦まで行ったもののそこどまりだった。

今回はこの企画を通して感じた徒然を書いていこうと思う。TLに流すにはネガティブな内容を多分に含むので今必死になってnoteに書き上げてる。引用動画とか記事とかやろうと思えばたくさん貼れるけど今回は主観重視でいく(ネガティブな内容の付則にされるコンテンツも見たくない)。文体とか体裁は二の次なので物好き以外は回れ右。さっさと吐き捨ててしまいたい2024年の夏の感情。











シャドバの競技シーンが消滅したのでストリーマーとして数字が取れそうなカードゲームのコンテンツ、未開拓のものはなんだろうか、というところで遊戯王マスターデュエルに白羽の矢が立った。カードゲーム歴は長いものの遊戯王は敬遠していた。理由はテキストが迂遠かつ難解でゲーム性も先行が優位、競技シーンもリターンの少ない(世界レベルでさえ景品が無い!)、コンテンツの人気だけで成り立っているカードゲームだと長年はた目から認識していたためだ。

紙でやる機会はアニメ人気に基づくコレクション以上のものはなく、現在はDCGでマスターデュエルが実装されているため、ようやく重い腰を上げて長年触れないできた領域に手を出すこととなった。

見込みは予算2、3万で1か月あれば最高ランクとれるだろうというもの。結果は失敗に終わっているがこの見込み自体は間違っていなかったとおもう。ではなぜ失敗したのか。

第1にマスターデュエルを本格的にやっている人間に早期にアクセスできなかった点があげられる。マスターデュエルを趣味で遊んでいる人間はちらほら観測していたが、この見込みを実現できるレベルの人間に私の人脈ではアクセスできなかった。

趣味でやっている人間からのアドバイスしか得れなかったため、まずデッキ選びから破綻していた。私はデッキはなんでもいいが予算内で初心者でも扱えるものをと伝えていたのだが、どうも認知のずれがあったらしく(最大限に配慮した表現・KONMAI語ではスタンバイGでとかそんなん)、世界レベルの配信者が配信しながら残り持ち時間10秒を切るようなデッキを渡された(なお作成コストもバカ高く5万かかった)。もちろん初心者がそのような実態を知るわけもなく、攻略サイトの難しさ☆4つだの渡されたレシピが1か月前のものであることに少々いぶかしむ程度でしかなかった。

渡されたデッキはティアラメンツという、いわゆる墓地ソースのデッキだ。しかしこの墓地ソース、DMやシャドバ、MTGにありがちな数を参照するものではなく、質を参照するものだったのが難易度を飛躍的に高めていた。どういうことかというと、墓地に落ちるカード1枚1枚に個別の効果が発揮され、偶発的に墓地に落ちるそれらを同時に処理しなければならないという、墓地効果誘発グッドスタッフとでもいうべきデッキがティアラメンツだったのだ。

もちろん墓地肥やし自体はまとめて行うのだが、界隈でパチンコとも揶揄されるそれはあまりにも偶発的すぎて状況の再現性が低いものだった。80点のプレイをするにも指針がある程度初手から判別がつきそうなものだがこのデッキでは初手以外の山上10枚~の落ちを考慮せねばならず、いっぽうでその指針が見えない限り落ちたカードの個別の効果の解決もままならずとうてい80点の出力にはならないというとんでもデッキだった。

私がカードゲームの初心者に同じ条件を渡されたら、間違いなくアグロ・バーン系のデッキか、マストカウンターさえ理解すればいいコントロールデッキを提案する。ゲームレンジが短いほうが実力差も出にくいし、プランも立てやすく、なによりゲーム体験の試行回数も稼ぎやすい。プレイの是非が個別に評価できるものを示すだろう。主観だけでゲームを評価しやすい点もいい。

ティアラメンツに関してはその点終わっていた。プレイの再現性は無いので、経験者からすれば最適解以外見えないもののその過程を毎度説明するには状況の再現性が低く、経験者ならば勝ってたけど、君は?という状況に投げ込まれた。ふざけた話である。スロットの目押しは慣れればできて当然だが素人にはまず無理だ。そして論理的な説明が難しい。

またこれに適応しようとしてしまった私も愚かだった。ダイヤランク(最高ランクの次点)まで4日であげてしまったのである。渡された山が難しいものであってもなんとか乗りこなそうという気概がそれを支えていた。予算もとうに吐いていたから、というのもあるだろう。楽観的にとらえていたのだ、マスターデュエルのランクマッチを。

第2の問題はゲーム性だった。先行が有利だ。コストを必要としないゲームなので先行の盤面制圧がある意味すべてのテーマに渡されていて先行だったらトップメタにも勝てる、が横行している世界だった。トップメタというのはその先行制圧すら乗り越える手数の多さと先行制圧の容易さを兼ね備えたデッキであり、すくなくともメタ上に上がるデッキが先行で優位でないことは手札事故を起こしたときぐらいで、あとは手順、展開、カードの種類自体が違えど、先行で制圧盤面を形成することがゴールにあり、ゲームレンジという概念は存在しなかった。1枚のカードから始まる展開で(例としてここに呪文の如くカードの略称で手順を書こうかとも思ったが辞めた。長すぎるし意味が分からないからだ。効果の発動回数で言えば10~回だ。これがしかも派生する)複数妨害、複数のリソースにアクセスできるゲーム性なので、いかにそれを通さないか、あるいは引かれないかでしかターンというゲームレンジが伸びることは存在しないからである。対話をいかに拒否するため(されないために)に手札誘発(場に出さなくても発動するお邪魔カード群)を投げ合う、先手で対話拒否し、後手で対話拒否された先行制圧盤面をこじ開ける。これが現代遊戯王(マスターデュエル、BO1においての)対戦性の極地だと思う。

結局私はティアラメンツを使うことをあきらめた。80点の先行制圧が安定しなかったためだ。先行制圧がより容易で手札誘発も多く詰めるデッキに月後半で乗り換え、そこからマスター1(昇格)まであげきった。(追加予算1万・1週間)

3つ目。カードの効果が基本的に1枚で完結しないのも厄介だった。1枚のカードが連鎖的に効果を発動していき最終的に10枚くらいカードが絡む。ここに相手の妨害が絡むと手順が変わり出し、先行制圧だけで数パターンは把握しないといけない(あの()で省略したものを、だ)。はっきりいって他のカードゲームとは明らかに異質だ。テキストを読んだだけでは回せず、展開パターンの基礎を動画で抑え、実践的な派生はひとつひとつ覚えていくしかない。相手の妨害をより的確に行おうと思えば相手の展開ルートもすべて覚えなければならない。1枚1枚のテキストも平均200字、短い汎用カードは汎用な分強力で扱いが難しい。とにかく覚えなければならないことが多い。ティアラメンツから乗り換えることに後れを取ったのも改めてカードの効果を把握するコストを重くとらえていたからという所も大きい。ティアラに至っては展開パターンがそもそもなく初動以降すべてアドリブなのだが。

最大限に現代遊戯王をハックした結果、先行制圧が容易で誘発がたくさん積めるデッキが正着であると私は実証した。デッキの種類こそ数あれど達成したい目的はみな同じなのでどのカードを使ってそれを行いたいか、あるいはどのカードは使いたくないかという好みが最終的にプレイヤーのデッキ選択を決定している。テーマへの愛着とかギミックの嗜好とかそういったところでデッキが選ばれている。OCGでは半年おきくらいにトップメタがあらわれては消え、を繰り返しているという。いちいち新たな展開を覚えて各対面の対応を覚えてを繰り返す。まあどんなカードゲームもそうだろうがゲーム体験として一方の対話拒否からはじまる短いターンでの攻防が私には刺さらなかった。残念ながら私はハッカーなのでコンテンツへの深い愛着は無い。少なくとも競技シーンでそれが発揮されることはないだろう。

今回関わってくれた知人たちは一様に今自分の使っているデッキの自慢をしたがった。いかにそれが展開性に優れ自身のやりたいギミックを詰め込み、実現したものであるかを力説してくれた。私は自身のデッキの回し方を聞きに行ったはずなのだが。遊戯王はとどのつまり自分のやりたいプレイが行えることがどれだけ快感であるか、というところが顕著に出るゲームなのかもしれない。テーマへの快・不快がここまで出るのは独特だ。このコンテンツ力が遊戯王を支えている大きな原動力なのであろう。



これは結局私がカードゲームが下手だ。という話に帰結するのかもしれない。充分にあり得る話だ。チーム戦で足を引っ張るのが嫌でリミテッドに手を伸ばしてはや6年。構築戦であぶれた半端者にはお似合いの結果かもしれない。昇格戦もプレミで逃してるし。センス無し男。敗北者。哀れ。


現代遊戯王は私の今の環境で楽しむのは残念ながら難しそうだ。もう9月。今年も残り4か月。季節は気づけば過ぎてゆく。次は何を試そうか。

    



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